tag:blogger.com,1999:blog-83174565249196992672023-06-20T21:35:45.490+09:00NHK ドラマ カーネーションあらすじ(ネタバレ)と感想と視聴率尾野真知子さんがヒロインのNHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』のあらすじと感想を最終回まで綴ります。朝ドラ カーネーションの出演者情報やドラマの再放送・視聴率も掲載。ドラマのあらすじは毎日更新です。ネタバレありです。あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comBlogger154125tag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-86471418108890140992012-04-02T13:17:00.001+09:002015-04-01T03:38:34.803+09:00カーネーション 全体を通した感想カーネーションは小篠綾子さんがモデルとなって女性用の洋服の世界を切り開いていくデザイナーの生き様を描いたドラマとなっていましたが、主演の尾野真千子さんの熱演もあって素晴らしいドラマだった思います。<br />
<br />
しかも、これがまた椎名林檎さんの歌う主題歌がはまっていて録画しても早送りせずに見てしまうこともしばしばありました。<br />
<br />
最終回では最後に主題歌が流れるという変則技に鳥肌たちっぱなし(笑)。<br />
<br />
岸和田の商店街の人情味溢れる人々や時代の移り変わりによる呉服屋などの商売の苦悩、厳格な父親と対立しつつも階段を昇っていく糸子と、いつしか応援するようになる父・善作。<br />
もう見所は数え切れないほどありました。<br />
<br />
どこが一番面白かったかというと、糸子が心斎橋百貨店へ制服を持っていく頃~善作が引退する所ですかね。<br />
<br />
善作と糸子、たまに千代やハルの繰り広げる家族模様に胸躍らせてみてました。<br />
善作が糸子を叱るシーンでは、ドキドキして、千代がボケるシーンでは笑って・・・<br />
<br />
しかしドラマ終盤、それまで糸子役を好演していた尾野真千子から夏木マリさんへバトンタッチされ、ネットのニュースでも「事情があって突然の交代」といった見出しが躍りました。<br />
<br />
真相は分かりませんが、確かにパワーダウンはしたものの、私的には楽しんでみる事が出来ました。<br />
<br />
なんつーか、糸子の人生観が全面に出てくるのにそれほど説教臭くないという感じで、楽しむというより学べたという感想でしょうかね(笑)<br />
<br />
<br />
<br />
→ <a href="http://nhk-carnation.blogspot.jp/p/blog-page_05.html" target="_blank">カーネーション・あらすじ&感想(1回~最終回)</a><br />
<br />
<br />
<br />
→ 堀北真希主演NHK連続テレビ小説 <a href="http://umechan-nhk.blogspot.jp/" target="_blank">『梅ちゃん先生あらすじブログ』</a><br />
<br />
→ NHK連続テレビ小説<a href="http://juntoai.blogspot.com/" target="_blank">『まれあらすじブログ』</a>あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-48286498361908080002012-03-31T11:43:00.000+09:002012-03-31T11:43:31.255+09:00カーネーション あらすじ 『あなたの愛は生きています』 最終回(3月31日放送)<br />
― 平成22年(2010)9月、岸和田“だんじり祭り”の日。<br />
オハラ洋装店の2階サロンでは豪華な料理が振る舞われていた。<br />
糸子の3姉妹をはじめ、里香や孫達、ジョニーや斉藤源太、栄之助、譲といった糸子と縁ある人々が料理や会話を楽しんでいた。<br />
<br />
「先生!もう女性を見たらすぐによっていくやから…」<br />
女性相手にワインのウンチクをしていたくをしている岸和田中央病院院長・龍村を総婦長の相川が注意をした。<br />
すると、末期がん患者だった吉沢加奈子が息子2人と夫を連れ現れた。<br />
「院長先生!」<br />
「…吉沢さん?まあ!お元気そうで~」<br />
龍村と相川は、すっかり元気になった吉沢に驚いた。<br />
「ほんまに奇跡やったね!」<br />
あちこちで色々な談笑が行われているサロンの壁には糸子の写真が飾られていた。<br />
<br />
優子は聡子と直子を呼び相談をもちかけた。<br />
「何か今、テレビ局の人が来よってな…」<br />
「朝ドラ!?」直子と聡子が同時に驚いた。<br />
聡子「朝ドラってあの朝ドラ?お母ちゃんがよう観てたやつ?」聡子<br />
優子「みたいやで…どうする?」<br />
直子「ええやん!よう言うてたやん!『ウチの話も朝ドラにならへんやろか』て」<br />
優子「いや~せやけどな…うちらかて出て来るちゅうことやろ?」<br />
直子「そらそうやろ?」<br />
聡子「何があかんの?」<br />
優子「ようさん人見んねやろ?朝っぱらからウチと直子としょーもないケンカとかな!」<br />
直子「ええやん!ほんなんどうでも!」<br />
聡子「お母ちゃんの夢やったんやし!」<br />
優子「せやけど朝ドラやで?」<br />
<br />
「だんじりやー!」どこからともなく子供達の大きな声が聞こえた。<br />
ソーリャ!ソーリャ!ソーリャ!<br />
だんじりがお囃子と共にもの凄い勢いで店の前を通り過ぎて行った。<br />
サロンにいた客達は窓から見えるだんじりを興奮しながら観覧するのだった。<br />
<br />
― 平成23年10月<br />
<b><span style="color: #ea9999;">>おはようございます…死にました。あっちゅう間に5年が経ちました。<br />
>おかげさんで娘らも元気です。<br />
>優子は昔ウチに引退を勧めた歳を超えてやっぱし働きまくってます。<br />
>相変わらず高い靴履いて…相変わらず怖い事<br />
<br />
>ちょっと変わった事ちゅうたら、なんや知らん優子と直子は<br />
>お互いのショーを見るようになりました。<br />
>とにかくいずれもええ年こいて引退なんぞさっぱり頭にありません<br />
>働いて、働いて、たくましなる一方です。<br />
>まあ、ほんでも…<br /></span></b>
― 夜、誰もいないオフィスに帰ってきた優子は、ため息をついて椅子に座った。<br />
デスクの上に飾ってある糸子の写真に話しかけると涙がこぼれた。<br />
「ただいまお母ちゃん。ショーうまい事いったよ…直子も来てくれたしなあ…」<br />
― 直子は部屋で一人ワインを飲みながら携帯の待受画面にしてある糸子を見ていた。<br />
― ロンドンの聡子はミッキーとワインを飲みながら泣いていた。<br />
「会いたい…あぁ~会いたいな…あお母ちゃんに(泣)」<br />
<b><span style="color: #ea9999;">>泣かんでええ…泣く事の程とちゃう。<br />
>ウチはおる…ウチはおる。…アンタらのそば<br /><br />
>空、商店街、心斎橋、緑、光、水の上、ほんでちょっと退屈したら<br />
>また何ぞおもろいもんを探しに行く。<br /></span></b>
<br />
「ごめんな~看護師長に『絶対みせたりなさい』って言われちゃあったのに」<br />
看護師は車いすを押して高齢な女性の患者をロビーにあるテレビの前に連れて来た。<br />
「あ!これや!始まったとこや!また終わるころに迎えにくるよってな」<br />
車いすの女性がうなずくと看護師は再び仕事へと戻っていった。<br />
<br />
テレビには朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第一話が映っていた。<br />
<br />
<br />
【NHK カーネーション最終回 感想・レビュー】<br />
<br />
いや~いい最終回でした。<br />
『ウチはそばにおる』という糸子のセリフと景色の描写が「私のお墓の前で~泣かないで下さ~い」が聴こえるようでした(笑)<br />
糸子晩年編のキャストが勢ぞろいで大団円も良かったですし、吉沢加奈子さんも髪の毛フサフサの所を見ると末期ガンを克服したんでしょうね。本当に奇跡が起こったわけですな。<br />
奇跡といえば、最後のシーンで登場する車椅子の女性は奈津らしいです。副音声で言っていたってネットに書き込みがありました。<br />
病院の自動ドアが勝手に開いて風が病院内に入ってくる…奈津と一緒にドラマを観るために糸子が病院にやってきたということかな?<br />
だんじり祭で優子達の後ろに糸子が姿を現した時は違和感を覚えましたが最後の見えない表現は、よかったです。だんじりの時もそのくらいで良かったのに…。<br />
そして最後の久しぶりに観るカーネーション初期メンバーや第1話の歌…そしていつもの椎名林檎さんのオープニング。この流れに鳥肌立ちました(笑)<br />
本当にかなり楽しめた朝ドラでした。<br />
来週から始まる『梅ちゃん先生』にも期待したいと思います。<br />あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-79941332404068940142012-03-30T10:54:00.001+09:002012-03-30T10:54:38.830+09:00カーネーション あらすじ 『あなたの愛は生きています』 第150回(3月30日放送)<br />
糸子の病室にやってきた看護婦長の相川は糸子が化粧してしているのを見て驚いた。<br />
「ま!先生!!」<br />
「…タカちゃんかと思った」<br />
糸子は化粧の手を止めた。<br />
「お化粧はアカンちゅうたでしょ?顔色がわからへんやないですか!」<br />
「今日は見舞客があるよってな、病人みたいな顔見せるわけにはいけへんやないか!」<br />
「先生は病人なんです!病人らしい顔をしといてください!」<br />
<br />
― 糸子の病室に譲、栄之助、孫の里香が訪れていた。<br />
「ほんまにお花畑ですね~」<br />
見舞いの花だらけになった病室を栄之助と譲は感心していた。<br />
「アンタら何食べる?ケーキ、おかきせんべえチョコレートなんでもあんで」<br />
そして糸子達はテーブルに見舞いのお菓子を沢山広げた。<br />
「せやけど何や先生、ちょっと若返りはった事ないですか?」<br />
譲がお菓子を食べながら糸子に言った。<br />
「はれ?珍しい事言うてくれるやないか(笑)」糸子が嬉しそうに笑う。<br />
「僕もさっきそない思いまして。…好きな人でもできはったんちいますか?」<br />
「マジで?そうなの?おばあちゃん!?」里香が目を輝かせた。<br />
「ハハハハ!ほうか、そない見えるか(笑)」<br />
<b><span style="color: #ea9999;">>確かに恋をした時とよう似てる…あの朝、目が覚めてから…</span></b><br />
<b><span style="color: #ea9999;">>世の中がエラい何でもかんでも綺麗に見えるようになってしもた。</span></b><br />
<br />
― 栄之助と譲を見送って、糸子の病室に里香が戻ってきた。<br />
「おおきなあ…」<br />
里香がお菓子の後片付けをしていると糸子が笑顔でゆっくり言った。<br />
「…そんな…しみじみ言わないでよ…」<br />
「おっかしか?」<br />
「おかしいよ!…見送って来ただけなのに」<br />
里香は糸子が寝ているベッドのそばに来ると糸子が里香の顔に手を触れた。<br />
「あんた…きれいやな…」<br />
糸子が口にすると里香は泣いて糸子に抱きついた。<br />
<br />
― 夕方、糸子は身体をゆっくりと横にして眠りについた。<br />
里香がお菓子の後片付けをしていると糸子が呟いた。里香がお菓子の後片付けをしていると糸子が呟いた。<br />
<br />
― 平成18年(2006年)3月18日、ロンドン:聡子のアトリエ<br />
<i>「ミッキーどこいって里香がお菓子の後片付けをしていると糸子が呟いた。いたの?!この忙しいときに!」</i><br />
聡子は花束を持ってアトリエに戻ってきたミッキーに詰め寄った。<br />
<i>「ごめん!お花を買いに行っていたの。今日は母の日だから」</i><br />
ミッキーは悪びれる様子もなく聡子に伝えた。<br />
聡子がため息をつくと聡子の携帯が鳴った。<br />
「優子姉ちゃん?どないしたん?…もしもし」<br />
「あんな聡子…お母ちゃんがな・・・・・・・・・亡くなったよ」<br />
「ウソや!…ウソや!!」<br />
聡子も電話をかけた優子も、優子の隣に居た直子も泣いていた。<br />
<br />
― 糸子の対面した優子や直子、オハラ洋装店の従業員達は皆で店に戻ってきた。<br />
「あ…!まだ見てはらへんのとちゃいます…二階」<br />
誰一人口を開かない中で孝枝は優子と直子を改装した2階に連れて行った。<br />
<br />
「…ええでしょう?」孝枝が部屋を明るくすると2人に尋ねた。<br />
「うわぁ~!!また立派なバーカウンター!お酒もグラスもびっしり…<br />
『何ぼでも飲んでや』ちゅう事とやな…(笑)」<br />
優子がキッチンを見ながら嬉しそうに呟いた。<br />
「好きなだけ飲んで好きなだけ“だんじり”みてや…」<br />
部屋を見回りながら直子が口にすると壁に大きく四角いへこみを見つけた。<br />
「どないしたん?」<br />
直子が可笑しそうに笑っているに優子が気がついた。<br />
「これ!『ここに写真飾ってな』ちゅうことやで。ほんで『ここに花置いてや』」<br />
「そうや、ホンマ…かなわんなあ…」<br />
「ホンマなあ…」直子も優子の意見に賛同した。<br />
「やっぱし…うちらの何枚も上手や。あの人…」優子は孝枝に伝えた。<br />
<br />
― 翌日、糸子は棺に入った状態になり里香や孝枝達に囲まれていた。<br />
そこに帰国した聡子が到着する。<br />
聡子はゆっくりと棺に近づき中の糸子を見て泣き出す。<br />
「お母ちゃん!…ただいま!ううぅ…(泣)」<br />
そして手に持っていたカーネーションの花束を糸子の棺に入れた。<br />
「イギリスはな…母の日やったんやで昨日…ごめんな、おかあちゃん!<br />
娘のくせに見送る事もでけんで!ごめんな!!」<br />
<br />
<br />
【NHK カーネーション第150回 感想・レビュー】<br />
<br />
あらま、予想外の展開…てっきり最終話にお亡くなりになるとばかりに…。<br />
聡子が泣いている時にミッキーが理由もわからず母親のために買って来た花束を聡子に差し出すのが笑えたので、一連のシーンでは泣けませんでしたよ。ミッキーオモロすぎ(笑)<br />
糸子が冒頭、お化粧してましたが、なるほど…栄之助と譲は立派に糸子のボーイフレンドになれたんですな。<br />
今日は、譲、栄之助、里香の糸子晩年活躍トリオが活躍してましたね。<br />
上手い具合に糸子の最後の引き立て役になっていたと思います。<br />
糸子がゆっくり眠りにつくシーンは存分に生きたと満足感に包まれながら旅立ったという印象を受けて個人的には、一番ウルっとしたシーンでした。<br />
…ところで、聡子が持ってきたカーネーションの花束は、ミッキーが『売切れたら大変だからね!』って言って買って来た花束と同じ?<br />あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-84187452776937310912012-03-29T10:19:00.000+09:002012-03-29T10:19:01.541+09:00カーネーション あらすじ 『あなたの愛は生きています』 第149回(3月29日放送)<br />
「小原さーん!大丈夫ですか!?小原さーん!!」<br />
糸子は病院の廊下をタンカに乗せられて運ばれていた。<br />
医者と看護師が糸子に懸命に声をかけるが糸子は返事ができないでいた。<br />
<b><span style="color: #ea9999;">>ん?…何や?どないしたんやったかな…うち?</span></b><br />
<br />
― 平成18年3月、小原洋装店の店内にフミ子、孝枝がひな人形を飾っていた。<br />
「ウチも女の子やったら、お雛様、買えたんですけどねえ」<br />
フミ子が雛人形を箱から取り出しながら呟いた。<br />
「フミちゃんとこ、男の子ばっかしやもんな~」孝枝が言った。<br />
「そうなんです~男は男でエエんですけど…こういう楽しみはありませんわ(笑)」<br />
「浩ちゃんとこなんかお雛様飾んの?」<br />
「…昔は飾ってましたけど娘が大きなってからは飾りませんね」<br />
後ろで作業していた浩二が笑顔で答えた。<br />
「7段出そう思たら大変やけどな、おひな様とお内裏様だけでもエエんやで?飾っちゃり!なるべくこないして」<br />
椅子に座りながら雛人形の準備を見守っていた糸子が言った。<br />
「桃と菜の花とな…ええなあ…春は」糸子がテーブルに飾ってあった桃を見て言った。<br />
するとフミ子が仕事をしながら居眠りをしている篠山を指差した。<br />
それを見た糸子はニヤリと笑うと篠山めがけて、おはじきを投げた。<br />
「あ!あかん!春はあかんな~!この春の日差しちゅうのがくせ者や!」<br />
糸子に起され篠山は慌てて立ち上がって身体を伸ばした。<br />
<br />
「浩ちゃん、コデマリの枝買うて来てくれたか?」糸子が尋ねた。<br />
「はい台所へあります」<br />
「ほな、コレ(花瓶)にさしとこか」<br />
孝枝が代わりに取って来るというが糸子は断わった。<br />
台所に到着すると急に息苦しくなり胸を押さえ、そのまま座り込んでしまう。<br />
糸子は病院の救急治療室の診察台の上でその事を思い出していた。<br />
<b><span style="color: #ea9999;">>せやった…こら、えらい事になってんやなぁ…</span></b><br />
<br />
「…いつ?」孝枝からの電話で糸子の事を聞いた優子は顔が真っ青になった。<br />
「一時間ほど前です。すぐに救急車呼んで今、岸和田中央病院です!」<br />
孝枝達は、優子、聡子にも糸子が倒れた事を連絡をした。<br />
<br />
― 深夜、ロンドンから戻った聡子が糸子の病院に到着する。<br />
聡子が糸子の病室の前に立つと中から笑い声が聞こえた。<br />
優子「アハハハ!あ!ちょっと聡子や!」<br />
直子「まだ入ってきたらアカンで(笑)」<br />
糸子の病室に布団を敷いて寝ていた二人は聡子に化粧を落とすように言った。<br />
直子「姉ちゃんのスッピン久々に見たらホンマごっつい事になっててな(笑)」<br />
優子「あんたかて、これ人の事言われへんやろ?(笑)」<br />
「…何?」」聡子は二人のやりとりと糸子のギャップに戸惑った。<br />
<br />
― 聡子も着替え、三人は糸子のベッドの横に並んで寝ていた。<br />
優子「聡子、何時に日本着いたん?」<br />
聡子「7時半」<br />
優子「ふーん、関空?」<br />
聡子「うん、お姉ちゃんらは?」<br />
優子「ウチは朝一の新幹線や。昨日中に来たかったけど都合がつかんでな」<br />
直子「またあんなん言うてんで…?」<br />
優子「アンタかて昨日中に来たはエエけど夜ぐーぐー寝てたらしいやん!孝枝さんビックリしてたで『ウチの親でもないのにウチの方がよう寝んかった』て」<br />
直子「ほんでもウチが一番に来たのは間違いないよってな!お母ちゃんが起きたらコレだけは言わしてもらうで!」<br />
聡子「どうなん…お母ちゃん?…今、どういう状態なん?」<br />
優子「…今夜が山やて」<br />
それを聞いた聡子は泣き出してしまったので直子は後ろからギュッと抱きしめた。<br />
そして3人とも泣き出してしまう。<br />
<br />
― 翌朝、優子が目を覚ますと糸子が起きている事に気がついた。<br />
「ちょっと!お母ちゃん?お母ちゃん!!?」優子は大騒ぎをして糸子に話しかける。<br />
「ううーん…」<br />
優子は寝ていた聡子と直子を起こすと三人ははしゃいだ。<br />
「起きた!起きた!お母ちゃん!よかった!!」<br />
「うるさい…あんたら」糸子は迷惑そうにつぶやいた。<br />
<br />
― 直子達は仕事の話をしながら慌しく帰宅準備をしていた。<br />
直子「えらいこっちゃ、二日分の予定全部放り出して来てしもた!」<br />
優子「今日の夜のレセプション、断ったけどやっぱし行けるな」<br />
糸子は忙しい中、駆けつけてくれた三人を微笑みながら眺めていた。<br />
優子「ウチらひとまず帰るけど…孝枝さん来たらよろしゅう言うといて」<br />
直子「また都合つけてすぐ来るよって。先生の言う事をよう聞きや!」<br />
聡子「はよ、元気になってな!お母ちゃん」<br />
糸子「心配かけたな…気ぃ付けて。おおきにな」<br />
3人は病室を出て行くと糸子は娘達、オハラ洋装店で働くスタッフ達の事を想った。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>おおきに…優子、おおきにな。直子、おおきにな。聡子、おおきにな。</b></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>フミちゃん、浩ちゃん、まこちゃん…おおきに、おおきに…</b></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>うちは…果報者です</b></span><br />
笑顔の糸子の頬を涙が流れた。<br />
<br />
<br />
【NHK カーネーション第149回 感想・レビュー】<br />
<br />
平成18年…って、ついこないだじゃないですか!<br />
まず、そこに驚いて、聡子が70歳という設定に再度驚きましたよ。<br />
いや揚げ足をとったりするわけではないんですが…それは無理がありすぎなのではと。<br />
安田美紗子さんの70歳設定がありなら、尾野真千子さん90歳もありなのでは?と(笑)<br />
まあ、そんな事はどうでもいいんですけどね。<br />
昨日の周防娘登場の話は終わったんですね…てっきり周防さんからの伝言とかあるかと思ってましたが、特になく…3年が経過してます。<br />
最終週のタイトル(カーネーションの花言葉)『あなたの愛は生きています』の『あなた』とは、糸子のことなんだろうな~と今日見て思いました。<br />
残りあと2回ですが、最後まで楽しんで観たいと思います。<br />あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-15686265658213856812012-03-28T13:11:00.000+09:002012-03-28T13:14:33.286+09:00カーネーション あらすじ 『あなたの愛は生きています』 第148回(3月28日放送)<br />
― 平成15年12月、店に糸子と同じ年齢の女性がやってきていた。<br />
「ホンマにこんな頼もしい事ないで!同い年の人がまだ現役でデザイナーやってんやて」<br />
「ほうか?ハハハハ!」<br />
「ウチもまだまだやれるちゅう気にならし!」<br />
「いや、まだまだどころちゃう!これからや!うちらこれから!」<br />
2人が盛り上がっている最中、優子からの電話が鳴った。<br />
電話に出た孝枝は糸子の来週の水曜日のスケジュールについて尋ねられるが、糸子のスケジュールと体を考えると無理はさせられないと言って断わり電話を切った。<br />
「任しといて、ごっつええの作るよって!」<br />
糸子が客の女性と握手して別れると今度は糸子の携帯電話が鳴った。<br />
「優子?来週の水曜?何で?うんうんうん…よっしゃ!行っちゃるわ!」<br />
糸子と優子の電話のやりとりを聞いていた孝枝、浩二、篠山がコケた。<br />
<br />
― 昼休み、糸子達が昼食を摂る横で糸子の薬の準備をしながら孝枝は愚痴を言っていた。<br />
「要はね、アホらしなるわけですよ!こっちが先生の体心配しながらどないか仕事まわして行こ思て必死になって組んでのにね!大体、優子さんらかて本気で先生の体の事なんか考えてないと思うんですよ!先生と一緒!事仕事んなったら全部頭から飛んでまうんですわ!」<br />
糸子とスタッフ(フミ子、篠山、浩二)は黙々と昼食を摂っている。<br />
「ようわかりましたわ!親子揃て好きなだけ仕事しはったらええんですよ!<br />
もう何がどないなろうともウチ、知りませんよって!」<br />
孝枝は薬と水を糸子のテーブルの横に置くと部屋を出て行った。<br />
「…えらい怒ってるやんか?」糸子が小さな声で篠山達に言った。<br />
「そらそうですわ!」<br />
「ちょっと後で機嫌とっといてよ!」<br />
「しりませんよ~」スタッフは糸子に背を向けた。<br />
<b><span style="color: #ea9999;">>優子から頼まれたんは東京の病院での講演でした</span></b><br />
<b><span style="color: #ea9999;">>元は優子が引き受けてたんがどないしても都合が悪なってしもたそうです</span></b><br />
<br />
― 東京の病院にあるカフェで糸子と孝枝は院長、看護師長たちと座っていた。<br />
「すいませんな、年寄りが代わりで」糸子が言った。<br />
「より含蓄があるお話が聞けると皆大喜びしてますよ!(笑)」<br />
「そうです先生!この川上なんて…」看護師が横にいる女性を見た。<br />
「今日一日、お手伝いさせていただきます川上と申します」<br />
川上と名乗った女性は丁寧に糸子に挨拶をした。<br />
「私の前の看護師長をやっていた者なんですけど優子さんから先生に代わられたって言ったらボランティアでいいから手伝わせて欲しいって(笑)」<br />
「実は以前、岸和田に住んでた事があるんです。当時の友達が先生がなさった病院でのファッションショーの新聞記事を送ってくれまして、もう感動しました!」<br />
川上は目を輝かせながら糸子に言った。<br />
<br />
― 病院の講演会場に糸子が現れると盛大な拍手が起こった。<br />
「皆さん、はじめまして。小原糸子でございます」<br />
そして糸子はゆっくりと講演の話をはじめた。<br />
<br />
― 講演が終了し、糸子が休憩していると優子から今から向かうと連絡が入る。<br />
孝枝は優子をロビーへ迎えに行き、糸子と同席していた院長達も糸子に礼を言うと部屋を後にした。部屋には糸子と川上だけになった。<br />
「では先生、タクシーのお時間になりましたら、お迎えに参ります。<br />
それまでどうぞごゆっくりなさってください。では」<br />
茶を入れ終えると川上は部屋を出ようとする。<br />
「はれ?せっかくやさかいお話しましょうな」<br />
糸子は川上を止めた。<br />
「…お疲れじゃないですか?」<br />
「体がくたびれたよって余計お宅みたいな人と話したいんですわ」<br />
「ありがとうございます!」<br />
川上は礼を糸子に言うと席に座った。<br />
<br />
「すばらしいお話でした。何度も涙が出ました。その岸和田の看護婦長様にも是非一度お目にかかってみたいです。医療の現場に私も40年ほど携わって参りましたので…」<br />
川上は講演の感想を糸子に伝える。<br />
「一度、来て見張ったらよろしいねんウチが紹介しますわ(笑)」<br />
<br />
「岸和田にはいつ頃までいはったんですか?」<br />
「あ…私は…24歳までです」一瞬、川上が返答に躊躇した。<br />
「24歳まで住んではった割には岸和田弁が出ませんね?ウチの娘らはそれぞれ出て長い割りにちっとも岸和田弁が抜けませんわ(笑)」<br />
「はい。それは、あの…私は10歳まで長崎におりましたので…」<br />
長崎という単語に糸子は若干動揺し、川上から視線を逸らした。<br />
<br />
「先生、実は…私の死んだ父がいっとき先生の所でお世話になっておりました」<br />
「…お…お宅…どちらさん?」<br />
「はい。…私は…周防龍一の娘でございます…」<br />
それを聞いた糸子は硬直する。<br />
糸子のいる階に到着した優子も川上の告白を部屋の入り口で聞いて立ちすくむ。<br />
予想だにしない告白に糸子の目からはポロポロと涙が滴り落ちる。<br />
「はっ!…申し訳ありません!…失礼いたしました!!」<br />
糸子の様子を見て川上は立ち上がり頭を下げると逃げるように部屋を出て行く。<br />
部屋の外で優子とバッタリ会うが軽く会釈しそのまま部屋を後にした。<br />
優子は川上の後を追った。<br />
<br />
「…先生?」<br />
孝枝は部屋で一人泣いている糸子に気がつくと慌てて駆け寄り糸子の背中を摩った。<br />
<br />
― 病院のベンチでは、川上が幼い頃の事(弟が優子をこずいた)を優子に謝っていた。<br />
「いつぞやは…弟が失礼しました」<br />
「こちらこそ…母が…申し訳ありませんでした…」優子も頭を下げた。<br />
「…いいえ。人を憎むというのは…苦しいものです。私にとってただ一つ救いだったのは父の相手が先生だったという事でした。憎むのに当たらない方だと…何時頃からかある程度年をとってから思うようになりました」川上は涙目になっていた。<br />
「…それでも汚い感情が全くなかったかと言えばウソになります。…でも、それも…さっき先生の目を見て消えました…先生もずっと思い続けてきて下さったんだと…思いました」<br />
優子と川上は泣きだしてしまう。<br />
そして糸子も泣きじゃくっていた。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>長い長い記憶を持ってる…それが年寄りの醍醐味とも言える</b></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>守り続けて闇にうちに葬るはずやったもんがうっかり開いてまう事もある</b></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>老いぼれた体にとどろく事打ちのめす事、容赦のうて</b></span><br />
<br />
<b><span style="color: #e06666;">>ほんでも…これを見る為に生きて来たような気もする。</span></b><br />
<br />
<br />
【NHK カーネーション第148回 感想・レビュー】<br />
<br />
糸子は90歳を越えているのに元気ですね~<br />
で、糸子が90歳越えて今回優子がでてきて思ったわけです。優子は今何歳と?<br />
そしたら優子68歳らしいんですよね…ちょっと無理ありすぎでは(笑)<br />
それよりも、いやいや凄い展開でした。<br />
まさか周防さんの娘が出てくるとは…これは実話なんでしょうか。<br />
『長崎にいた』と聞いた糸子の動揺ぶりが良かったです。<br />
見ているこっちも『お、お宅どちら様?』と聞きたくなってしまうくらいでした(笑)<br />
糸子が最後、川上を前に号泣した理由については、サッパリ判りませんが、いろいろな感情が溢れてきたんでしょうな…そんな印象でした。あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-35912348195223429582012-03-27T14:44:00.001+09:002012-03-27T14:44:30.262+09:00カーネーション あらすじ 『あなたの愛は生きています』 第147回(3月27日放送)<br />
<br />
平成17年5月、完成した2階のサロンを糸子は見渡した。<br />
電気をつけたりバーカウンターに立ってみたり糸子は楽しそうに一通り行うとベランダから町を見下ろした。<br />
<br />
「孝ちゃん!エエ事思いついたわ!着物のリフォーム教室やろよ!二階で!<br />
あないエエのでけてしもたら勿体ななってきた。人呼んで使おうよ!」<br />
糸子は興奮しながら孝枝に提案した。<br />
「…よ~う見てから言うてください…いつやるんですか?」<br />
孝枝はスケジュール帳を広げて見せた。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>やるちゅうたらやるんや!</b></span><br />
<br />
― オハラ洋装店の2階(サロン)に次々と女性達がやってくる。<br />
京都呉服屋の栄之助も2人の女性客を連れてサロンに現れた。<br />
「皆さん、撫子の会へようこそいらっしゃいました。講師のオハライトコです。<br />
どうぞよろしゅうお願いします」<br />
大勢集まった生徒達の前で糸子が挨拶をすると拍手が起こった。<br />
「ある日、押し入れを引っくり返していたら古い着物が山程出て来ました。洋服は捨てられても着物ちゅうんは捨てられないもんです。せやけど着るかちゅうたら、なかなか機会もない。そないしてタンスの肥やしになってる着物がどこのお宅にもようさんあるんとちゃうかと思います。…そこであちらを見て下さい」<br />
糸子が後ろ指すと洋服を着た3体のマネキンが姿をあらわした。<br />
「ほんでこれが…」糸子は教室の前にあった布をとるとドレスが現れる。<br />
「わぁー!すごーい!」生徒達は歓声をあげる。<br />
「ウチの一張羅やった着物をバラしてこさえたドレスです。着物の反物と洋服の生地は幅が違います。しかも模様が入っているよって洋服にすんのは大変、難しい。私も随分頭を使うてやっとみつけたやり方があります。言うたら企業秘密みたいなもんやけど、ほんなせこい事言うてたら日本中のタンスに肥やしが増えて行くばっかしです。一日も早う一枚でも多く着物が生き返ってくれる方がずっと嬉しい。実はうちの父親は呉服屋やったんです」<br />
<br />
― 着物のリフォームする実技が始まると女性達がハサミを持って糸子に訴えてくる。<br />
「あきませんわ先生!着物にハサミ入れるなんて、なかなかできひんもんなんですね」<br />
「ハハハハ!わかるけどな!」糸子は笑った。<br />
「そこが着物の不思議いうヤツですな。どんだけお金持ちのお客さんでも着物いうたら<br />
絶対そない祖末にしはりませんもん!」教室を脇から見ていた栄之助が言った。<br />
<br />
― 撫子会が終わると糸子と栄之助はサロンで酒を酌み交わしていた。<br />
「ところでどないや譲…ちょっとは元気になったか?」糸子が栄之助に尋ねた。<br />
「…お袋さんが亡くなられた時よりも今回の方がだいぶ参ってますわ」<br />
「…ほな連れてき。あんた、今度。な!」<br />
<br />
― 栄之助は撫子会の後に言われたとおりオハラ洋装店に譲を連れて来た。<br />
「はれ!来たか!フフフ(笑)」譲の顔をみて糸子は笑った。<br />
「先生!すんません…いや先生の顔見たら(泣)」譲は涙目になっていた。<br />
「大の男が、かなんな~ほら!…これ台拭きやな」<br />
糸子は、間違えて台拭きを渡しそうになってしまう。<br />
「台拭きでエエんちゃいますか?」栄之助が糸子に進言した。<br />
糸子は台拭きを譲に渡すと譲は顔を拭いた。<br />
<br />
― 3人は席に座り酒を飲んでいた。<br />
「お袋ん時かて堪えていた筈やけど…今回程と違いましたわ。年のせいですやろか?」<br />
譲が糸子に質問するが糸子は一人で会社と家族を守る事になった不安と怖さに堪えているのだと指摘する。<br />
「その通りです…」譲が糸子の言葉を聞いてうなだれた。<br />
「…けど、そら誰もが通らんならん道なんやで?」糸子は善作達の写真を見た。<br />
糸子は譲と同じように栄之助泣いている事に気がついた。<br />
「いつか僕も通らなアカンのですやろか?」栄之助がか細い声で言った。<br />
「そらアンタのお父ちゃんらかて不死身やないやろしな」<br />
「何や切ないですね…」<br />
「自分のお父ちゃんの事を思い出してみ!会長、確か65,66歳や…その歳で大事な奥さん先立たれてどんだけ寂しいか!…ほんでもアホ息子と社員らの為にどないか立ち上がって最後の最後まで支えてくれはったんや!あの立派なお父ちゃん見習うてやっていき!」<br />
糸子がハッパをかけるが譲がすねるような声を出す<br />
「…無理です。僕そんな強ないですもん!」<br />
「アホか!(笑)ほんなん誰かて強ないわ!弱てもどないか繋いで繋いでやっていくしかないんや!皆そうや!ウチのボーイフレンド見てみ?91人もおるがな。<br />
群れたりごまかしたり慰めおうたりしているうちに人間はやっていけるんや!アンタ等がやっていけん訳ないがな。心配しな!」<br />
すると栄之助が席を立ち上がり糸子に頭を下げた。<br />
「いつかウチの奥さんが先死んでしもたら僕も先生のボーイフレンド入れてください」<br />
「…アンタ、その時ウチなんぼやねん?」<br />
「130歳くらい」<br />
「ハハハハハハ!まあ飲み!…しっかりしいや!アホぼんらが!(笑)」<br />
<br />
― オハラ洋装店で譲と糸子達はカステラを食べていた。<br />
「これ昔、金箔貼っちゃあったやつちゃいます?」孝枝が質問した。<br />
「そうです」喪服を着た譲が答えた。<br />
「…余計なもん貼らんかて十分価値あんでなあ。おいしいわ!」<br />
糸子は美味しそうにカステラを口に運んだ。<br />
「…納骨はあんじょう済んだか?」<br />
「はい、おかげさんで」<br />
譲は糸子の質問に頭を下げた。<br />
<b><span style="color: #ea9999;">>なあ、譲…キラキラを剥がされてむき出しになってしもた40男の本性は</span></b><br />
<b><span style="color: #ea9999;">>アンタが思てるよりもっとずっと綺麗なんやで</span></b><br />
<br />
<br />
【NHK カーネーション第147回 感想・レビュー】<br />
<br />
台拭きを渡すシーン、ちょっと笑いました。こういう古典的な笑い、結構好きです。<br />
さて、今週終わるとは思えないような、のんびりとしたお話です。<br />
しかし、これがまた金箔カステラがまたいい感じに使われてましたね~。<br />
息子がいない糸子にとっては、譲や栄之助を息子のように思っているような感じが暖かいです。実際はどうだったんでしょうかね。<br />
そして90歳越えても尚、新しい事にチャレンジしたり、自分のノウハウを惜しげもなく伝えたり…このドラマのモデルとなった小篠綾子さんは、本当に素晴らしい人だったと思います。<br />
今週、ドラマが終わったら小篠綾子さんの伝記とか読んでみます。<br />
<br />あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-88114109042343968242012-03-26T11:29:00.001+09:002012-03-26T11:30:56.023+09:00カーネーション あらすじ 『あなたの愛は生きています』 第146回(3月26日放送)<br />
<br />
― 平成17年4月、オハラ洋装店二階、孝枝が大きい箱を運ぼうとしていた。<br />
「重た!!…これ何やろ?」孝枝は箱の蓋を開け中を確認した。<br />
「ああ、そら神戸箱やな…」<br />
孝枝の横で昔の書類やデザイン画を整理していた糸子が孝枝に教えた。<br />
「オモロいもんばっかりようさん入っていますわ」<br />
糸子は心斎橋百貨店の制服をデザインした時の絵を破った。<br />
「誰がそないピアノ欲しかったんですか?(笑)」<br />
続いて孝枝は服に貼ってあった『ピアノ買うて』と書かれた紙を見つけた。<br />
「娘らや(笑)ピアノ習いに行かせてしもたら三人揃て毎日ホンマにうるさくてな」<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>古いもんを全部捨てる事にしました。何でかちゅうたら…</b></span><br />
糸子は訪れた設計士に2階を1部屋にし、酒が飲めるバーを作るように依頼した。<br />
<br />
「二階を改装!?何でまた今頃ほんなこと言い出したん?」<br />
孝枝からの電話の内容に優子は驚いた。<br />
「何や前々から思てたそうですわ。『ようさんお客がだんじり見に来てくれるさかい』」<br />
「ほんな年に一回のことのために改装までせんでも…」<br />
「言い出したら聞きませんから(笑)」<br />
孝枝は優子に2階に残っていた優子の物を捨てずにこれから送ると伝える。<br />
<br />
― 糸子は居間で新聞記者のインタビューに応じていた。<br />
「へえ~2階を改装~つまりサロンのようにされるということですか?」<br />
記者が糸子の<br />
「そうです。設計は高崎信彦先生にしてもらう事になりました…先生もあれですわ。例のウチのボーイフレンドの1人で」<br />
「88人の?」<br />
「いや、今は91人なんです。ウチが91やさかいハハハハ!(笑)」<br />
「年の数だけ増えて行くんですねえ」<br />
「そうです。人の輪ほどありがたいもんないですわ…ウチかて人生がどないかもんかよう分かってませんけど…たった一つ、自信もって言える事があるんです」<br />
「はい何でしょう?」記者が手帳にメモをする準備をした。<br />
「ウチが何かをして成功した時は必ず自分やのうて相手のためを思てした時なんです…欲かいて自分のためにした時は全部失敗しました。そら見事に(笑)」<br />
「それはつまり『与うるは受くるより幸いなり』っていうやつですか?」<br />
「なにそれ?」<br />
「聖書の言葉です」<br />
「それですわ!あげんのはもらうよりずっと得や。ホンマにそない思います」<br />
<br />
― 翌日、『娘達への遺言:与うるは受くるより幸いなり』と書かれた糸子のインタビューの記事が掲載された新聞を見て孝枝は感心していた。<br />
「はぁ~!エエ言葉やなあ…」<br />
その横では糸子がイライラしていた。<br />
「もぉー!まだけ!?ウナギ!ちょっと遅すぎんでな~」<br />
「いや電話してまだ15分ですよ?」<br />
篠山真が諭すが糸子は我慢ができないと浩二に店に電話で催促するように言う。<br />
「恥ずかしい!新聞にこないええ格好言うて…」<br />
その様子を見ていた孝枝が呆れた。<br />
「そらせや!こんなん人一倍欲深い人間やないと言わんで!初めから欲ないような人はこんな事考えんでええんや。欲深いからこそ散々痛い目におうたあげくにたどりつくんやないか!<br />
…あ~!ウナギ~早う来いや!」<br />
<b><span style="color: #ea9999;">>あれ(病院でのファッションショー)から4年、ウチには二つ手柄がります。</span></b><br />
<b><span style="color: #ea9999;">>1つはオハライトコで紳士物のラインを立ち上げた事。</span></b><br />
<b><span style="color: #ea9999;">>これもボーイフレンドらが応援してくれて、ひとまず順調にいってます。</span></b><br />
<span style="color: #e06666;"><b>>もう一つは…奈津を老人ホームに放り込むんに成功した事です。</b></span><br />
居間に設けられていた写真スペースにはショー終了後に院長室で撮った奈津と龍村と糸子の写真が飾られていた。<br />
<br />
糸子が病院に診察で訪れると龍村と偶然出会った。<br />
龍村は奈津が先日病院に診察で来ていたことを糸子に教えると病院を後にした。<br />
すると続けて龍村を捜していた香川と出会う。<br />
「また逃げられてしもた…あの人はワインとゴルフのことしか頭にないんやさかい」<br />
香川は糸子の前で龍村の愚痴をこぼした。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>『何で今更小原の猿の世話にならなあかんねん』そない言うて渋る奈津を</b></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>根気よう説得してくれたんもあの人やったさかいウチももう悪口言えません</b></span><br />
<br />
― 朝、目覚めた糸子は二階の窓を開け、ラジオ体操をして朝食を鼻歌まじりで作る。<br />
仏壇に供え物をして挨拶をし、朝食を食べながら朝ドラを見る。<br />
ドラマを観終え興奮した糸子は開店前、店を掃除をしている孝枝に話しかける。<br />
「どないなんやろな?優のお父ちゃん!とうとう家売ってまうで!?」<br />
「…まあ一家離散ちゃいますか?」掃除しながら孝枝がそっけない返答をする。<br />
「せやけどウチの話もドラマにならんかいな!」<br />
「なりませんて!なんべんも聞きましたて!」<br />
「もう一階テレビの人に聞いといて!試しに」<br />
「先生!しつこい!」<br />
<br />
― 糸子は何も無くなった二階の畳に大の字になって寝る。<br />
そして、別の日、二階の改修作業が始まる。<br />
「何や切ないもんですね…思い出のある部屋が壊される」<br />
「ほうか?90過ぎたら思い出なんぞもうどうでもええで。それより今とこれからや!」<br />
改修作業の一部を見終えた糸子と孝枝は店に戻った。<br />
「なあ、浩ちゃん、お昼なにしよう!?…肉、食べたいわ!」<br />
「また肉!?先生控えなさいて言われてるやないですか?」<br />
孝枝が注意を促すが糸子はヒレカツが食べたいと言い出す。<br />
「いいですね~」篠山がヒレカツの言葉に反応した。<br />
「浩ちゃん!あれどこのやった!?こなだいのごっつい美味しいの!<br />
ほら佐々木さんがこうてきてくれたやんか?あ~ヘレカツ食べたいな~」<br />
<br />
<br />
【NHK カーネーション第146回 感想・レビュー】<br />
<br />
最終週の初回ですが、二階の整理からスタートします。<br />
90歳を越えて尚、だんじりを見に来る客のために家を改修するという心意気が素敵。<br />
神戸箱、心斎橋百貨店の制服のデザイン画、ピアノ買うての紙…どれも懐かしいですね。<br />
「思い出は90歳過ぎたらどうでもいい、それよりもこれから(お昼御飯)」という糸子のセリフは、なんだか安心できるセリフだと思いました。糸子は断捨離(だんしゃり)を極めたのでしょうかね(笑)<br />
とにかく、改築される前に糸子が一人で二階の畳に大の字で寝転ぶシーンが印象的でした。<br />
毎日朝から同じような生活を送り、今を楽しんで生きるという感じが、糸子の最後の時間を感じさせます。<br />
『ヘレカツー食べたいー!』って叫ぶお祖母ちゃんって、なんか微笑ましいです。<br />
<br />あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-53020908314179451752012-03-24T13:41:00.000+09:002012-03-24T13:41:09.086+09:00カーネーション あらすじ 『奇跡』 第145回(3月24日放送)<br />
― 病院で行うファッションショー当日<br />
吉沢加奈子の病室のドアが開き、子供2人と夫が現れた。<br />
「おはよ!」<br />
加奈子は、笑顔で挨拶をすると心配そうに見てた子供達が嬉しそうに加奈子に駆け寄った。<br />
「ママ!今日頑張ってな!」<br />
「うん!見てて、ママ、めっちゃ綺麗になるから!」<br />
子供と妻の様子を見ていた夫も安堵の表情になった。<br />
<br />
― 里香はインカムを付けてショーが行われるホールでスタッフに指示を出していた。<br />
「おはようさん」糸子がスタッフに挨拶しながらホールに現れた。<br />
「おばあちゃん、モデルさん達見て欲しいんだけど」<br />
糸子は里香に言われてショーに出る準備をしている控え室に行く。<br />
<br />
「へえ~皆、うまいこと化けたな!」<br />
糸子が準備を終えた女性達に言うと笑いが起こった。<br />
「ごっつい別嬪がようさん仕上がりました。…後はよろしいか皆さん!<br />
ホールに続々と集まってきてるお客達は何を見に来てるか分かりますか?…幸せです!<br />
女が綺麗にしてお洒落して楽しそうに歩く…その幸せを見に来てるんです!<br />
見る人に幸せを分け与えよ思たら、まず自分が一番幸せな気持ちで歩かなあきません!」<br />
<br />
その頃、ショーが行われるホールに大勢の人々が入場していた。<br />
「アンタはトップやさかい特に堂々としてや!」<br />
糸子はショーの最初に出る女性から次々に女性達に声をかけていった。<br />
「男前がエスコートするけどな、男前にしがみついてる風にはならんといてや!<br />
この男前がウチにゾッコンやさかい連れて歩いちゃってんやくらいの顔して歩いてや」<br />
「どないな顔したらええのやろな?経験ないよってな」3人は困った顔をしたが<br />
「でける!絶対でけるよって!」糸子は力いっぱい励ました。<br />
<br />
最後に糸子は吉沢加奈子の前にやってきて笑顔を見せた。<br />
加奈子は糸子の笑顔を見て泣きそうになってしまう。<br />
「まだや(笑)!…今からや。まだ泣いたあかん!」<br />
糸子はそう言うと椅子の上にあった花びらが入ったバスケットを加奈子に持たせた。<br />
「アンタは、このショーの大事なトリや…他の子ぉらは幸せ見せなあかんけど、アンタは、まだ一段ごっついもんを見せる役目があるんやったな?…なんやった?」<br />
「…奇跡」<br />
「せや!…あんたが奇跡になるんや!ほんで見てる人らに奇跡を分けるんやで!ええな?」<br />
「…はい」糸子の言葉に加奈子は頷いた。<br />
<br />
― ホールの照明が消え音楽がスタートした。<br />
「いよいよ始まりました…岸和田中央病院ファッションショー!」<br />
糸子のマイクアナウンスで場内は拍手が起こった。<br />
「トップバッターは坂崎真紀さん!『私は5階西病棟の看護婦です、そんな真紀さんのドレス<br />
往年の大女優まレーネ。ディートリッヒをイメージ。長い脚を見せる深いスリッtとがポイントです」<br />
糸子が登場するモデルを次々と紹介していく。<br />
順番が高齢の女性になると瀧村院長がエスコート役としてタキシード姿で登場した。<br />
「きゃー!」歓声が一際大きくなる。<br />
エスコートをされた女性はキャットウォークで元気にはしゃぐ姿をみせた。<br />
糸子が次に控えている加奈子と目が合うと加奈子は糸子に笑顔を見せた。<br />
子供達が最前列で見てる姿が目に入ると糸子は涙が溢れそうになってしまう。<br />
<br />
トリの加奈子が登場し、拍手が起こるが糸子は言葉に詰まる。<br />
加奈子の紹介がされないので会場がざわついたので、慌てて糸子の後ろで控えていた相川が糸子の原稿を読み始めた。<br />
「さあ!いよいよ、トリは吉沢加奈子さん。5階東病棟に入院中。<br />
『私は三ヶ月前に…末期ガンと診断されました。<br />
…でも決めました。私は幸せになります。<br />
大好きなパパ、大好きなみーちゃん、ゆーちゃん。優しい先生方、看護婦さん達、見ててね!私は、今もこれからも絶対幸せです!』」<br />
相川が原稿を読み上げると会場は拍手と歓声がわき起こった。<br />
加奈子の夫と糸子は号泣しながら拍手をする。<br />
<br />
キャットウォークを歩いた加奈子は持っていたバスケットから花びらを撒きフラワーシャワーをする。すると最前列にいた子供が壇上へのぼり加奈子はその2人を引き寄せた。<br />
観客は立ち上がって拍手をするのだった。<br />
「ありがとうございます!皆さんにもきっと奇跡が起こりますように!」<br />
相川がショーに来ていた観客に言った。<br />
その光景を奈津は会場の一番後ろで見ていた。<br />
<br />
― 奈津が病院を出ようとすると後ろからタキシード姿の龍村が追いかけてきた。<br />
「もしお時間よろしかったら…どうですか?院長室でハーブティでも」<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>こら天からのご褒美やろか…</b></span><br />
「待っとれ!」糸子は杖をつきながら目一杯早歩きで院長室を目指した。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>奈津に会えました。</b></span><br />
<br />
― 2002年1月<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>イブサンローランが引退を発表しました…おつかれさん</b></span><br />
夜、糸子はお猪口を2人分用意し、二階のベランダで乾杯した。<br />
<b><span style="color: #ea9999;">>ウチは、もうちょい頑張るよってな…</span></b><br />
<br />
<br />
【NHK カーネーション第145回 感想・レビュー】<br />
<br />
今日も素晴らしい回でした。もうね、加奈子さんにやられっぱなし(笑)<br />
末期ガンであるが幸せだということをショーを見に訪れた大勢の人間に伝える加奈子さん…末期ガンであるということを公表するだけでも凄い勇気です。<br />
だから総婦長・相川も原稿を見て一瞬ためらったんでしょうね。<br />
それはそうと、奈津が帰ろうとしたところを龍村がハーブティでもって誘うところが、ちょいと笑えました。いやいやキャラ立ってますね~。<br />
残念だったのが奈津と糸子の再会シーンが無かったことです。<br />
でも考えてみたら再会シーンがあったとしても「いつもと変わらない」2人のケンカが繰り広げられるだけだと思うので無くてもいいかも。もしくは、来週の最終週に持ち越しかな?<br />
カーネーションいよいよ残り5話ですね…予告だけでは全く予想はつきませんが最後まで楽しみたいと思います。あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-31784656679155219172012-03-23T11:31:00.000+09:002012-03-23T11:31:02.968+09:00カーネーション あらすじ 『奇跡』 第144回(3月23日放送)<br />
― 平成13年10月<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>ショーまで2週間を切って、いよいよウォーキングの練習が始まりました。</b></span><br />
病院のデイルームでは定岡が患者や看護婦にウォーキングの指導をしていた。<br />
「ちょっと!患者さんに余計なストレスを与えんといてください!」<br />
定岡の指導が見ていられずに総婦長の相川が注意した。<br />
「総婦長!歩き方はショーの基本や。歩き方がおかしかったら恥かくんは本人なんや!」<br />
しかし練習を見ていた糸子が相川に忠告する。<br />
<br />
すると杖を持った高齢の女性達が糸子に杖無しでは歩けないと言い出した。<br />
「…ほな杖ついて歩くでエエんちゃう?」糸子が甘受しようとするが<br />
「え!?セクシーじゃない!男前いないの!?」<br />
「男前?」糸子達は定岡の言葉に戸惑った。<br />
「男前にこういうのさせるのよ!」<br />
定岡は杖をついた高齢の女性と腕組をして歩いてみせた。<br />
「いてる!」糸子が相川の顔をみた。<br />
「やらせましょう」笑みをもらしながら相川が応えた。<br />
<br />
― ウォーキングの練習が終了し患者や看護婦達はデイルームを後にする。<br />
その中、看護婦に付き添われて最後に部屋を出て行く患者が糸子には気になった。<br />
総婦長の相川が糸子に近づいてきた。<br />
「小原先生…今更ですけどモデルを1人追加してもらえませんか?」<br />
相川は一枚の紙を糸子に手渡した。<br />
<br />
「今、最後に出て行った患者さん…書いてある通り末期のガンです…残念ながら今の医療技術ではそない先ありません。ここだけの話、そない言うてる今の医学かて何んぼのもんかは知りません…いや正直、知れてます」相川は医学に対するジレンマを糸子に吐露した。<br />
<br />
「…服かて知れてます。力を信じたいし、信じてる。…けど仰る通りやればやるほど知れてるちゅうことも毎度、突きつけられます…ほんでもご縁をもろたんや…おおきに」<br />
糸子は相川から受け取ったリストを嬉しそうに見た。<br />
「よろしくお願いします」相川は糸子に頭を下げた。<br />
<br />
― 夕刻、糸子のショーの練習等を見ていた女性が糸子が待つ部屋に入ってきた。<br />
「失礼します」<br />
「吉沢加奈子さん?どうぞどうぞ入って」<br />
糸子は吉沢加奈子を隣に座らせた。<br />
「お宅、いっつもデイルームの隅っこに座って見てたやろ?さすがの総婦長さんもほだされたらしいで?特別に一人入れてくださいちゅわれてな」<br />
「嬉しい…」加奈子は照れくさそうに呟いた。<br />
「ほんなに出たかったん?」<br />
「はい」<br />
糸子はショーに出たかったという理由を尋ねた。<br />
「子供が2人居てるんです…その子らに見せちゃりたいと思たんです…こない痩せてしもて髪もなくなってしもて…もちろん私も辛いです、でも…母親がそないなっていくのを見てるあの子らの気持ちを思たらたまらへんのです」<br />
泣き出してしまった加奈子の肩を糸子は優しく撫でた。<br />
「主人に連れられて病室に入って来る時のいつも脅えるような顔が可哀相で辛あて…幸せにしちゃりたいのに…悲しませる事しかでけへんで…」<br />
加奈子は遂には泣き崩れてしまう。<br />
「よしよし、よう分かったよう分かった」糸子は加奈子を抱き寄せて肩を叩いた。<br />
<br />
「…よっしゃ!ほな今度はうちの話しよか!」<br />
糸子は明るい声で話し始めた。<br />
「うちは今88や!そら88歳も大概なもんなんやで?体はあちこち弱るしなあ…杖ないと歩けんし、いつ死んだかておかしない年よって、いつ会うても娘らの顔には、まず「心配。大丈夫なんか?お母ちゃん」て書いちゃある。<br />
…ほんでもなあ85超えたあたりかいな、ごっついエエこと気付いたんや、教えちゃろか?」<br />
「はい」<br />
「年取るちゅう事はな…奇跡を見せる資格が付くちゅうことなんや」<br />
「奇跡?」<br />
「例えば若い子が元気に走り回ってたかて何もびっくりせえへんけど百歳が走り回っていたらそんだけで奇跡やろ?…うちも88歳なって仕事も遊びもやりたい放題や…好き勝手やってるだけやのに糸がえらい喜ぶんや。老いる事が怖ない人間なんていてへん。年取ったらヨボヨボなって病気なって孤独になる…けどそのウチももう大した事せんでも鰻食べたり酒飲んだりするだけ人の役に立てるんや!ええ立場やろ?フフフ(笑)」<br />
加奈子は糸子の笑顔に吊られて笑った。<br />
「…ほんでな、あんたかてそうなんやで?」糸子は加奈子の手の上に手を置いた。<br />
「え?」<br />
「笑てみ。にぃーって。」<br />
戸惑いながら加奈子は笑顔を糸子にみせた。<br />
「ほれ!ほんでもう奇跡や!末期ガン患者が笑たんや!みんな、末期ガンなんかになったらもう二度と笑われへん思てんのに!あんたが笑うだけでごっつい奇跡を人に見せられる。<br />
あんたがピッカピカにオシャレしてステージを幸せそうに歩く…それだけでどんなけの人を勇気づけられるか希望を与えられるか…今、自分がそういう資格…いやこらもう役目やな…役目を持ってるちゅう事をよーう考えとき」<br />
「はい」<br />
「あんたの出番はトリや。髪はこの頃ウィッグのエエのが何んぼでもあるよってまた相談しよな?…あんたが奇跡になるんやで」<br />
加奈子は小さく何度も頷いた。<br />
<br />
<br />
【NHK カーネーション第144回 感想・レビュー】<br />
<br />
最初、糸子が何の自慢話かと思って見てましたが…最後まで聞いて『なるほど』って思いました。つまり、高齢でも末期がんでも楽しく過ごすだけで皆が喜ぶ=それを奇跡と呼ぶんだぜ!ってことかしら。糸子の言わんとする事は判りましたけど…今回は所々会話が『?』って思うことがありました。総婦長さんの「医学限界論」に対する糸子の「洋服限界論」…あのくだりは一体…。<br />
ようやく今回からセリフと名前が出てきた吉沢加奈子役の中村優子さん…泣けました。<br />
まあ、登場当初から顔のアップだけが映るだけで切なくさせられていたわけですが(笑)<br />あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-86448834180184230782012-03-22T12:48:00.004+09:002012-03-22T12:49:24.638+09:00カーネーション あらすじ 『奇跡』 第143回(3月22日放送)<br />
糸子が奈津の病室の前で嘆き悲しんでいると通りがかりの看護婦が声をかけた。<br />
「どないしました?」<br />
「…ここにいちゃあった桜井奈津ちゅうんは?」<br />
「桜井さん?…ああ!退院されましたわ、一昨日」看護婦は糸子に伝えると去って行った。<br />
「はあ…よかったあ。…もう死んだかと思った!」糸子は安堵の表情を浮かべた。<br />
<br />
<b><span style="color: #ea9999;">>せやけど</span></b><br />
「はあ…どこにいてるんやろな…今」<br />
オハラ洋装店のテーブルで糸子は、大きくため息をついた。<br />
「お一人暮らしなんですか?」孝枝が心配そうにしている糸子に尋ねる。<br />
「身寄りはないよって、そやろな…なんぼ退院でけたちゅうていうたかて弱わった体の年寄り1人てやっていけてんやろか…」<br />
「…老人の孤独死ってこの頃良く聞きますよね?」<br />
元・金券屋の兄ちゃん、篠山真が言ったので孝枝は慌てた。<br />
「まこちゃん!そんな事言うたらまた先生が!」<br />
糸子は突然、立ち上がって店を飛び出そうとする。<br />
「先生!どこいくつもりですか!?」一斉に従業員が糸子の体を抑えた。<br />
「病院!奈津の住所聞いて来る!」<br />
「あきません!『今から取材や』言うてるやないですか!」<br />
「けど、こないしてる間に孤独死してもたら…」<br />
「しませんて!そんなすぐ!」<br />
浩二が代わりに病院に住所を聞きに行ったので糸子は落ち着きを取り戻した。<br />
<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>ウチは奈津の顔を見てへんかったけど</b></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>奈津の方はウチの顔を見てたんかもしれんねやな…</b></span><br />
取材終わると糸子は戻った浩二に詰め寄った。<br />
「分かったか!?奈津の住所!」<br />
「それが…すいません!『教えられへん』言われてしまいまして…」<br />
「は!?なんで!?」<br />
「個人情報やさかいアカンて…」<br />
「なんでや!?アンタまたちっちゃい声でボソボソ聞いたんやろ!?」<br />
「個人情報ちゅうのは簡単に教えられへんもんなんです」<br />
篠山真が糸子に声の大小は関係ないと補足した。<br />
<br />
― 糸子は病院に行き、院長・龍村とともに受付を訪ねた。<br />
「いや~嬉しいわ。やっぱし頼んでみるもんやな」糸子は満足そうに龍村をみた。<br />
「糸子先生のためならお安いモンです」<br />
<br />
「あの~すんません、桜井奈津さんの住所なんですけどお教えできません」<br />
受付にいた看護婦は申し訳なさそうな顔で糸子達に伝えた。<br />
「…なんで?」糸子は看護婦に理由を尋ねる。<br />
龍村は総婦長・相川がやってくるのが見えたので慌てて逃げ出した。<br />
「当たり前です!病院が患者さんの個人情報を漏らすわけにいきますかいな!」<br />
やってきた相川が糸子に大きな声で言った。<br />
「…けど、あの子の古い友達で様子が心配やよって知りたいだけで…」<br />
「いかなる理由があろうとお断りします!」<br />
「何でや!教えてくれてもええろ!ケチ!」<br />
「なんとでも言うてください!あかんもんはあきません!!」<br />
「怖~」2人のやりとりを龍村は脅えながら観葉植物の影からみていた。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>何や…個人情報て…たかが奈津の住所が小難しいもんになりよって</b></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>はあ…世の中、なんでもえらい小難しくなってさっぱりわからん…</b></span><br />
糸子は病院の椅子に座りながら女子高生のルーズソックスを見ていた。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>あの靴下は何をどないしたいんや?</b></span><br />
続いて隣に座っている女性(ヘソを出した服装)を見た。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>この子の服は一体なんて言うてんや? …さっぱりわからん。</b></span><br />
糸子は順番が来たので立ち上がると隣の女性に一言伝える。<br />
「あんなぁ…アンタ、女の子がそないお腹出して冷やしたらアカンで?」<br />
<br />
― 昭和13年(2001年)9月16日<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>ほんでも、うちにはまだ祭りがあります</b></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>世の中が小難しなったかて祭だけは何も変わらん、昔のまんま…ゴロっと熱て</b></span><br />
「ええなあ!!」糸子はだんじりを見ながら嬉しそうに声に出した。<br />
<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>けどお客さんの顔ぶれは随分変わりました。</b></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>近所のおっちゃんらが減ってしもた代わりに遠くからのお客さんが増えて</b></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>娘らも年食うた分、お客さんもこの頃はどこぞのエラいさんばっかしらしいんやけど</b></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>よう覚えられるんよって…とにかく飲んでもろて食べてもらう、楽しんでもらう。</b></span><br />
「先生!珍しい奴連れて来ましたで!」譲と栄之助が高山守を連れて店を訪れる<br />
「はれ!守やないか!あんた出世したんやて?今どこにいてんの?」<br />
「東京本社です~」守が嬉しそうに答えた。<br />
<b><span style="color: #ea9999;">>譲も栄之助も守もすっかり一丁前の男になりました</span></b><br />
<br />
― 夜、糸子は二階で景色を見ながら直子と里恵と酒を飲んでいた。<br />
糸子は直子に病院でファッションショーを行うのでモデルとしての歩き方を指導できる人間を紹介して欲しいと頼んだ。<br />
<br />
― その頃、糸子の孫・里香は神山正志と並んで店の前のベンチに座っていた。<br />
「…まだ東京いてんの?」<br />
「うん、相変わらず母の会社手伝ってる」神山の質問に里香が答える。<br />
「大阪に転勤とかないの?」<br />
「まあ…ないね(笑)」<br />
「俺も東京転勤とかない絶対ないけどな(笑)」<br />
すると2人の子供が神山に駆け寄ってくる。<br />
「パパー!」<br />
「ほな、また来年もくるやろ?」<br />
「うん!」里香は笑顔で応える。<br />
「ほなまた来年な!」神山は2人の子供と共に祭りに戻って行った。<br />
すると二階の窓から女の子が里香を呼んだ。<br />
「ママー!おばあちゃんが呼んでるよお願い事あるんだって!」<br />
<br />
― 朝、糸子は病院に行く準備していた。<br />
机の上にあるデザイン画をみつめていると浩二が糸子を呼びに来た。<br />
「お待たせしました先生。ほな、行きましょう」<br />
「浩ちゃん、一応、これも入れといてや。頼むて。万が一の事もあるかもしれんよって」<br />
糸子に言われて浩二はカバンにデザイン画を入れた。<br />
<br />
― 病院の一室で糸子達はモデルとなる女性達にコメント、チャームポイント、自己紹介といったアンケートを書かせた。<br />
そして糸子は一人一人、丁寧に服の打ち合せをしていくのだった。<br />
<br />
<br />
【NHK カーネーション第143回 感想・レビュー】<br />
<br />
奈津の退院は、まあ予想できたとして、里香と神山君に最も驚きました。<br />
祭の夜、2人で「転勤とかない?」とか言っていたので「まだそんな関係かい!」と思っていたら…まさかの互いに家庭持ち!(笑)<br />
いや、だとしたら、あの会話は非常にまずいのでは…。<br />
それにしても糸子が奈津を想う気持ちがなんとも言えず切ないです。<br />
奈津が安岡美容院で働き出してからは糸子と笑いあえる関係になったと思っていたので、今の奈津(態度や何も言わず退院してしまうところ等)不思議ですが…<br />
あと、身寄りがないって糸子が言ってましたけど…子供は?って思ってしまいます。<br />
まあ、それはそれで、奈津はショーに関わってくるかが見ものですね。あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-92177756700984541332012-03-21T12:24:00.000+09:002012-03-21T17:33:23.081+09:00カーネーション あらすじ 『奇跡』 第142回(3月21日放送)<br />
― 昼休み、糸子はオハラ洋装店の従業員と共にとそうめん食べていた。<br />
「また、ほんなドス利かせたはったんですか?」孝枝が糸子に尋ねた。<br />
「別にドスとちゃう…ちょっと腹に力入れて声出しただけや」<br />
「…それがドスなんやんか」<br />
孝枝は苦笑した。<br />
「いっぺん総婦長見てみ?ウチのドスにビビるたまちゃうで?ホンマ、怖い女ちゅうのは何であんな怖いんやろなあ…」<br />
<br />
― 数日後、糸子は病院を訪れ、奈津の病室を覗いてみるが奈津のベッドは空だった。<br />
その頃、奈津は病院の壁に貼られたファッションショーの募集の紙を見ていた。<br />
<br />
― 糸子は病院内を歩いている奈津を見つけると何も言わず奈津を後ろから追い越した。<br />
奈津も糸子に気が着くと意地になって再び追い越す。<br />
2人が早歩きで病院の廊下を競っていると院長・龍村が声をかけてきた。<br />
「糸子先生!…あれ、桜井さんと?」<br />
「こんにちわ」奈津が笑顔で丁寧に龍村に挨拶をしたので糸子は怪訝な顔をした。<br />
「これはこれは、かつてのご学友がお揃いで、素敵やないですか」<br />
そして龍村は奈津に挨拶をして、糸子と共に打ち合せの為、院長室へ向かう。<br />
「桜井さんて何か独特の雰囲気ありますね?モテたでしょう…あの気高さは(笑)」<br />
「まあ…気高いも変わってませんけど男の趣味も変わってませんわ」<br />
<br />
「こんにちは」<br />
糸子は院長室で先に待っていた香川と総婦長・相川にニコリと挨拶をした。<br />
「…ほな、後はよろしゅう頼むで!僕はちょっとアレやんか…」<br />
龍村は糸子を院長室に連れて来ると言葉を濁して部屋を出て行った。<br />
<br />
― 糸子、香川、相川はソファに座ってファッションショーについての打ち合せをはじめる。<br />
「糸子先生があっこまで言うてくれたよってとりあえず試しに患者さんも含めて希望者を募ってみようかちゅうことになりました。とりあえず2週間この貼り紙を貼ってみたんです…ほしたらきましたきました合計54名!」<br />
香川は通院患者、入院患者が41名、13名は職員だと説明した。<br />
「病状の軽い患者さんに出て貰う事にしたら問題もないんやないかちゅう事で…ね?」<br />
「…ええ」香川の隣座る相川がうなずいた。<br />
糸子はテーブルに出されたリストに貼ってある付箋に気がついた。<br />
「この赤い人程悪いちゅうことですか?」<br />
「そうです」相川が返答する。<br />
「ほな…この人らでいきましょう!いかせてください」<br />
「は?この人らは病状がより重いんです!」相川が険しい顔をした。<br />
「せやからこそです。重い人から叶えちゃりましょう!」<br />
「そんな事できますかいな!この人らは危ないちゅうてるんです!」<br />
<br />
「…考えてみてください。病気の重い人らが10月のショーに出てみたいと夢を持った。<br />
その夢を病気が重いからちゅう理由で奪う…そら、ひどないか?」<br />
「…それを論ずべきではありません。病院は患者さんが治療に専念する場所です。我々の仕事はその環境を守ることです。責任を放棄せなあかんイベントなんかできません!」<br />
相川がハッキリとした口調で糸子に考えを述べた。<br />
「せらせや…」<br />
糸子は腕を組んでソファに寄りかかった。<br />
「…わかった、…むちゃ言うたな。ほなどうしようか?」<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>結局、職員から7人、入院患者、通院患者のうち病状の軽い人を</b></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>それぞれ4人ずつ選ぶ事になりました。</b></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>当たり前ちゅうたら当たり前やけど…奈津の名前はありませんでいた</b></span><br />
<br />
― 店に戻った糸子はデザイン画をしながら従業員の浩二に言った。<br />
「…けどなあ、一応こさえるんはこさえておこう思てんや」<br />
「何をですか?」<br />
「その奈津ちゅう子の服も…ウチと…揃いにしてなあ~」<br />
>うちが赤で奈津が白…一番最後にな<br />
「揃いの赤と白…正月の漫才師みたいな感じですか?」<br />
糸子は浩二にムッとした。<br />
<br />
夜、糸子は1人デザイン画を描いていた。<br />
ファッションショーで糸子と奈津が赤と白の服を着ているところを想像していた。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>また鼻で笑うやろか?…せやけど長い長い腐れ縁の果てに…</b></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>ほんな事があったかてええやないか</b></span><br />
完成したスケッチを笑顔でみた。<br />
絵には仲良く並ぶ赤い服と白い服を着た女性が描かれていた。<br />
<br />
― 平成13年8月、病院の一室で糸子は大勢の人間の前に立っていた。<br />
「皆さん初めまして小原糸子でございます。10月に皆さんと一緒にファッションショーをやらせてもらうことになりました。私もこちらに通わせてせてもろてる1人です。88歳…せやけどやるとなったら手抜きはしません。立派なショーにしたいと思っております。まず、皆さんにお願いしたい事は今日からとにかく美しくなってもらいたいちゅう事です」<br />
糸子の挨拶に集まった人々はざわついた。<br />
<br />
「そらそうです!このショーは皆さんがキラキラ輝いてはじめて見る価値が出るんです。<br />
絶対自分は輝くやと信じて努力してください!自分が輝く事が人に与える力を信じてください。必ずええもんにしましょ。よろしくお願いします」<br />
糸子が頭を下げると集まった患者や看護婦から拍手が起こる<br />
<br />
― その後、糸子や孝枝達は集まったモデル候補のサイズを測ったり、服の好みなどを聞いたりしてファッションショーの準備にとりかかった。<br />
「80歳?まだまだ女学生みたいなもんやな(笑)」<br />
糸子は患者で高齢な女性と並んで座っていた。<br />
「それ先生に言われたらかなんわ(笑)」<br />
「ウチかてやっとこの頃どないか一丁前になれてきたかなちゅうくらいやで(笑)」<br />
女性と糸子が話す光景を1人の帽子をかぶったパジャマ姿の女性がジーッと見ていた。<br />
<br />
― 夕方、片付けが終わると糸子は“赤と白の服のデザイン画”を持って奈津のいた病室を訪れる。しかし、奈津のベッドは布団が無くなり空き状態になっていた。<br />
「・・・・・・」<br />
動揺して、手に持っていたデザイン画が床に落ちてしまう。<br />
入り口の看板を見ると前まであった桜井奈津のネームプレートは外されていた。<br />
<br />
<br />
【NHK カーネーション第142回 感想・レビュー】<br />
<br />
孝枝さんの設定(キャラクター)が徐々に崩れている様な気がしますが…あんなにズケズケ言うようになったのは、商社マン・高山が原因かしら?<br />
高山もそうでしたが、ようやく奈津や総婦長といった濃いキャラが出て来て面白くなって来た感じがします。<br />
総婦長の反論にあっさり納得する糸子、凄い立派。責任感が強い総婦長に相反する院長・龍村のキャラもよい味がでてます。いちいちハーブティを運ばせてるし(笑)<br />
糸子が奈津と一緒に紅白のドレスを着るシーンを想像・妄想してるところにジーンときました。そういえば奈津のためにきちんと服を作ってあげたことってなかったような…。<br />
にしても…退院ですよね?…まあ88歳という高齢は心配ですが、糸子と病院を競歩できるくらいなんだから…。あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-53623296835934912892012-03-20T11:38:00.002+09:002012-03-20T11:41:07.409+09:00カーネーション あらすじ 『奇跡』 第141回(3月20日放送)<br />
糸子と奈津は病院のソファに並んで座っていた。<br />
お互いの顔は見ようとはしないまま糸子が口を開いた。<br />
糸子「四国に引越したちゅうて八重子さんから聞いていたけど…」<br />
奈津「そうや…主人の田舎にな。けど主人もとうに亡うなって広い家の掃除ばっかししてんのしんどなったさかいこっち帰って来たんや」<br />
糸子「いつ?」<br />
奈津「10…11年前」<br />
糸子「ほんな前からいてたんけ!何で連絡せえへんねん?」<br />
奈津「ふ、なんでせなあかんねん…」<br />
糸子「ほな今一人で暮らしてんけ?」<br />
奈津「まあな」<br />
糸子「…どこが悪いんよ?…何で入院してんよ!」<br />
奈津「…関係ないやろ?…あんた変わらんなあ…」<br />
糸子「こっちのセリフや!ふん!」<br />
糸子は奈津の態度が頭にきたので立ち上がって病院を後にした。<br />
<br />
バブルがはじけた後、岸和田に大きいショッピングセンターが何個も出来、商店街は寂しなっていた。金券屋は閉店し、不動産屋の金ピカ兄ちゃん達も居なくなった。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>金券屋で働いていた兄ちゃんはというと…おっさんになって今うちで働いています</b></span><br />
「先生!遅いやないですか!なみはや商事の原田さん今まで待ってくれてたのに!」<br />
元金券屋店主の篠山真が病院から帰宅した糸子に言った。<br />
「あー!そうやった!」<br />
篠山は原田の用事(月間報告と他社のライセンス契約の打ち切り)を報告した。<br />
「ほうけ…厳しいなあ」糸子は薬を飲みながら不景気を嘆いた。<br />
「まあ、そらこの不況ですしね…」<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>それだけやない。シルバー市場にもこの頃ええ商品がようさん出てきてる。</b></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>いつまで経ってもいくつになっても商売ちゅうんは甘ないもんです。</b></span><br />
<br />
― 糸子はその後、すっかり忘れていて毎朝新聞の取材を受ける<br />
「すてきな企画ですね?『オハライトコと88人のボーイフレンド』」<br />
女性記者は糸子と88人の男性が写った記念写真を見ながら言った。<br />
「元は、ちっちゃい集まりやったんですわ…」<br />
糸子は女性記者に妻に先立たれた男性達を招いて食事会を開いた経緯を説明した。<br />
「ほんで気がついたら…」<br />
「88人になっていたんですか!?」女性記者は驚いた。<br />
「ウチの米寿の祝いとかけてくれたんやろと思うけどな…」<br />
「羨ましい。あやかりたいですわ~」<br />
「お宅、年なんぼ?」糸子は女性記者の年齢を尋ねた。<br />
「49です」<br />
「こらからや!!ウチかてこんなん若いころは思てもみんかった!」<br />
「先生は若い頃はどんなんやったんですか?」<br />
「ウチは猿やら豚やら不細工やら…くっそ!アイツにこの写真見せたれんもんかいな!」<br />
糸子は思い出すと急に腹が立って写真をなんとかして奈津に見せてやりたいと思った。<br />
<br />
― その晩、糸子は布団の中で奈津との思い出を振り返っていた。<br />
奈津は糸子に罵声を浴びせる思い出ばかりだった。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>ほんでも生きている内にお互いまだボケもせんと会えたんやさかい</b></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>…奇跡やでなあ</b></span><br />
<br />
― 糸子は再び病院を訪れ、奈津の病室を覗くが奈津に気づかれたので早々に退散する。<br />
その後、院長室に訪れた糸子は院長・龍村から総婦長の相川を紹介された。<br />
「有名な先生にこんな病院のイベントなんかお引き受けいただいてありがたいことです。<br />
仕事の合間のことですから、あくまで無理せず楽しくやらせてもらおう思てます」<br />
相川が真面目に言った。<br />
「いや、けど引き受けたからにはキッチリしたもんやらせてもらいますよって…片手間にやったらええとは思わんといてください」<br />
糸子は満面の笑顔を浮かべながら伝えると相川は事務の香川を睨んだ。<br />
その緊張感に耐えられず<br />
「あ!僕、次あったんだ」<br />
龍村が部屋を出て行こうとするが香川に止められてしまう。<br />
<br />
「まず急いで欲しいんはモデルの選出です。<br />
人数は15人、年齢身長体重なんぼでもかまいません」<br />
「は?ホンマにええんですか?」相川と香川は驚いた。<br />
「ただしお願いがあるんです。こないだモデル職員さんから選ぶちゅうて言うてはりましたけど半分を患者さんにして貰えませんか?」<br />
「…そら無理です!患者さんにもしものことがあったら」相川が表情を曇らせる。<br />
「いや、勿論そら無理にとは言いません。患者さんの中にも出てみたいちゅう人も絶対いてる思いますわ…せっかくやったら、ウチもそういう人らに出てもらいたいんです」<br />
その会話の間に院長・瀧村は逃げるように部屋を出て行ってしまう。<br />
<span style="font-size: x-small;">「せやから言うたやないですか!院長はどうせ何の責任もとるつもりも無いんです!やっかいな負担は現場にまわってくるだけなんですよ!どないしてくれるんですか!」</span><br />
相川は残った香川に小さい声で怒りをぶつけた。<br />
<br />
「…小原さん、そら有名な先生やさかい、メンツおありやろし、こんな素人相手のイベントでも中途半端な事はでけへんちゅうのもわかります。…けどここは病院です。患者さんに妙な事をさせて“もしもの事”があったら困りますよってそれは無理です。お断りします」<br />
相川が再び糸子の正面に座り丁寧に申し出を断わった。<br />
<br />
「…ウチかて子の道の70年のプロなんです。お宅らは医療の力の信じて毎日仕事してはるやろ?ウチは洋服の力を仕事してきましたんや…<br />
洋服には物凄い力があるんですわ。ホンマにええ服には人を慰める事も勇気づけることも元気づける事もでける…うちは自分の洋服でお宅らの力になりたいだけや<br />
患者さんにええ服を着てライト浴びて歩いて欲しい…それを他の患者さんらに見て欲しい。<br />
医療とは何の関係もないと思うかもしれへん…けどほんな事が人に与える力をウチは、よう知ってるんですわ…半分!いや3分の1…いや1人でもええわ!希望する患者さんを参加させちゃあてください…この通りや!」<br />
そう言うと糸子は相川と香川に深く頭を下げるのだった。<br />
<br />
<br />
<b>【NHK カーネーション第141回 感想・レビュー】</b><br />
<br />
金券屋、バブルのあおりで閉店していたんですね…逆にバブルがはじけた後に流行りそうなもんだけど。まあ、糸子の店に勤める事ができてよかったです。糸子の家で“イワシを炊いた料理”を食べたのはここに繋がっていたわけですね。<br />
まあ、金券屋の兄ちゃんはいいとして、あのヤンキー君はもう出ないのかな?<br />
さてドラマはというと、奈津が出て来て「奈津キター!」状態と思いきやそれほど盛り上がりもなく糸子VS総婦長さんの構図になってしまいます。<br />
興奮する総婦長に対して糸子は余裕の対応。<br />
でも88歳に対してあんな言い方はないなと思う今日この頃です。あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-25142029516534602062012-03-19T16:10:00.001+09:002012-03-20T11:41:18.629+09:00カーネーション あらすじ 『奇跡』 第140回(3月19日放送)<br />
平成13年7月、孝枝がスーツの男性2人を従えながら携帯電話で話していた。<br />
「浩ちゃん?これから店にお連れするから。先生にそない言うといてや」<br />
孝枝は電話を切ると後の2人に謝った。<br />
「ホンマ遅なってごめんなさいね~」<br />
「いえいえ!やっぱり先生お忙しいやな…」男性が答えた。<br />
「大変ですわ~仕事でも遊びでもセーブするっちゅうことを知らん人やさかい」<br />
「あ!こないだテレビで見ましたよ」<br />
「テレビもラジオも講演もどんどん受けてしまうんですわ~」<br />
孝枝は嬉しそうに2人に言った。<br />
<br />
― 孝枝達が店に到着すると88歳になった糸子が男性達を出迎えた。<br />
「いらっしゃい、悪かったな待たせて」<br />
「先生!お久しぶりです!」<br />
糸子が男性を中に招こうとすると孝枝が割って入った。<br />
「すんませんけど…先生、この次、また4時にはここを出んとあかんので」<br />
孝枝が男性達に忠告すると糸子はジロリと睨んだ。<br />
「またそんな…。急かしな!失礼やろ?たった今ついたお客に…」<br />
「いーえ!きっちり言うとかんと…またどんどん遅なるんですから!3時50分までにお話、終わらせてください…はあ忙しい忙しい」<br />
<br />
― 店に訪れた二人の男性と糸子は話が盛り上がっていた。<br />
「もうウチも88歳やよって…歳取るんも85くらいまでは嫌やったけど…それ超えたらもうのうなってしもてな」<br />
「はあ!そんなもんですか?」<br />
「それより死んでしもたらできんこっちゃろ?今まで興味なかったことでもとりあえずやっとかな思うし…一生懸命やるやんか、そしたら楽しいでなあ!ハハハハ」<br />
糸子達が楽しく会話をしているとドアが勢いよく開いて孝枝が大きな声を出した。<br />
「3時50分です!!」<br />
「…ほんじゃ、失礼します」気まずそうに男性達は帰る準備をするのだった。<br />
<br />
― その後、糸子は孝枝からびっしりと埋まったスケジュールを聞かされる。<br />
「…ほんで土曜日、心斎橋百貨店の会長からお相撲誘われてますけど、どないします?」<br />
「は~あ…忙しなあ…」<br />
「全部、先生がいれたんですからね」<br />
「うーん…行くわ」<br />
「行くんですか!?お相撲!?」<br />
「そら相撲は水戸かな!な?」<br />
糸子が後ろにいる浩二に言うと浩二は笑顔でうなづいた。<br />
「…働くわ遊ぶわ…」孝枝がブツブツと言う。<br />
「結構なこっちゃんか。な?」糸子は再び浩二に相槌を求めた。<br />
<b><span style="color: #ea9999;">>この頃のうちの一週間は仕事と仕事、遊びと仕事…それから病気</span></b><br />
岸和田中央病を糸子は杖をつきながら訪れる。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>四年前からヘルペスちゅうのができるようになってこの痛みが悩みの種…</b></span><br />
「体に負担をかけんと仕事もお酒もほどほどに」<br />
糸子の診察を終えた医者が糸子に忠告した。<br />
「じっとしたら痛みが忘れられへんさかいつい何やかんやしてしまうんですわ~」<br />
<b><span style="color: #ea9999;">>毎回同じ事いうて…その後、整形外科に回って</span></b><br />
「まあ、膝に負担をかけることはせんことですよ」<br />
「じっとしてたら痛みが忘れられへんさかい…」<br />
<b><span style="color: #ea9999;">>こっちでも同じ事言うて…そら治らんわな</span></b><br />
<br />
糸子が薬の処方を待合所で待っていると病院の事務員・香川が話しかけてきた。<br />
「実は先生のお店、寄らせてもらおうかと思てたんですわ」<br />
「うちの店…なんでまた?」<br />
「実はその…相談したい事がありまして…先生、今お時間ありますか?」<br />
薬は帰りに渡すと伝えると香川は強引に糸子の手を引いて院長室へ向かった。<br />
<br />
― 香川に連れられて院長室に入ると院長・龍村が挨拶をしてきた。<br />
「どうもどうも!院長の龍村です。すんませんお忙しい所お呼び止めしまして」<br />
龍村は糸子をソファへ案内すると内線でハーブティを持ってくるように注文した。<br />
<br />
「ご活躍は良く存じ上げております。でもねパーティとかでおみかけしてるんですよ<br />
確か難波のプラザホールの竣工記念パーティとか」<br />
「ああ、去年の」<br />
龍村は糸子に忙しい中、呼び止めた事を謝ると本題に入る。<br />
「実はうちの病院で毎年、患者さん向けのイベントをやっているんですよ。例えば音楽のコンサートやら講演やらやるんですけど、うちの事務長の香川がね『ファッションショーなんかどうですやろ』ちゅう提案がありまして」<br />
龍村は横に立っていた香川に座わるように注意する。<br />
「先生をうちの病院でちょくちょくおみかけしてたよって、いつかそんなんできたらな~思て院長に言うてみたんですわ」<br />
「けど僕も確かに面白いな~思いまして、ひょっとしたら興味持ってもらえるかもしれへんと思いましてダメもとで言うてみようかちゅうて(笑)」<br />
「つまりウチがショーをやって患者らがそれを見るちゅうことですか?」<br />
糸子が龍村と香川にファッションショーについての質問をする。<br />
「いや、僕が思ったのがうちの職員らがモデルになったらええんちゃうかなって」<br />
香川が答えた。<br />
「職員?看護婦さんらちゅうことですか?」<br />
「はあ。実は僕の死んだおふくろが昔、先生のお店のショーをよう見に行ってたんですわ。<br />
誰々がどんな服着てたやら嬉しそうによう言うてて子供心に女ちゅうのはこんなんがよっぽど好きなんやなあ思たんです。患者さんらもなじみの看護婦なんかが綺麗にして歩いたら楽しんでくれるんやないかと思て」<br />
「なるほど」糸子は納得した。<br />
「どうですやろ?もちろん予算やら…」<br />
「いや、やりますわ!」<br />
糸子は龍村が言い終える前に結論を出した。<br />
「え?そらまあスケージュールやら予算のご都合も…」龍村はもう一度言おうとするが<br />
「そらあります。けど、やらせてもらいます」<br />
糸子の返答に龍村と香川は胸を撫で下ろす。<br />
<br />
そこにハーブティが届く。<br />
「そうそう桜井さんてご存知ですか?うちの内科に入院している患者さんなんですけど…桜井…なんやったかな?」<br />
ハーブティを口にした龍村が糸子に尋ねた。<br />
「桜井…どこの桜井さんやろ?」<br />
「糸子先生の同級生やったいう話を聞きまして」<br />
「さあ?…女学校を途中で辞めたよって同級生の名前も顔もよう覚えてないんですわ」<br />
「僕もよう聞きますわ。先生と同級生やったとかチビの頃、掃除のおっちゃんに頭突きして気絶させたとか」<br />
「ホンマですか!?ハハハハ!」<br />
<br />
― ハーブティを飲み終えて糸子が院長室を後にしようとすると龍村が言った。<br />
「あ、奈津さんや!…思い出しました…桜井奈津さんです」<br />
<br />
― 糸子は、桜井奈津のネームプレートがある病室を見つけ中の様子を伺う。<br />
奈津は窓際のベッドで本を読んでいたが、入り口に現れた糸子の存在に気がつく。<br />
「…何や…何か用け?」<br />
<br />
<br />
<b>【NHK カーネーション第140回 感想・レビュー】</b><br />
<br />
88歳…平成13年って、10年前の話ですね。つい最近のことで、まず1ビックリですわ。<br />
とりあえず、前回の話の展開から15年ほど経過しているんですね…ちょっと特殊メイク?<br />
それはそうと、糸子の『生と死』の捉え方が悟りの域に達してるのかもしれません。<br />
晩年編になってから本当にメッセージ性というか考えさせられるセリフが多いです。<br />
そんな中、遂に幼馴染でライバル(?)の奈津との再会。<br />
江波杏子さん演じる奈津…なんか『これぞ奈津!』って感じがしました。<br />
いやいや、最初の「何や?」に鳥肌立ちましたよ…あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-22365910859686768852012-03-17T14:58:00.001+09:002012-03-20T11:41:27.478+09:00カーネーション あらすじ 『宣言』 第139回(3月17日放送)― 昭和61年7月20日、オハライトコブランド発表会が開催される。<br />
会場は大勢の人で埋め尽くされ、糸子は挨拶や写真撮影に大忙しだった。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>ブランド発表会当日は朝から晩までてんやわんやでした</b></span><br />
ステージに糸子がシャンパングラスを持って現れると拍手が起こった。<br />
「皆さん、今日はホンマにありがとうございました。<br />
おかげさまでブランド発表会、大盛況のうちに終わらせる事ができました。<br />
ささやかな用意しかありませんけどもどうぞ楽しんでいってください。ほな…乾杯!」<br />
糸子はグラスを掲げて乾杯の挨拶をした。<br />
<br />
― パーティ会場のあちこちで歓談が行われている中、優子は里香に声をかけた。<br />
優子は手にしていたオレンジジュースが入ったグラスを渡す。<br />
「…私…帰るよ。帰って…高校行きます」<br />
里香は優子から渡されたジュースを飲むと優子に告げた。<br />
「…そう」優子は嬉しさに涙がこみあげてしまう。<br />
遠くの糸子をみる里香の目にも涙が溢れていた。<br />
<br />
「なんやアンタら…もうへたってんけ?」<br />
糸子はパーティ会場の隅でぐったりと座る三人に声をかけた。<br />
「あ、先生…疲れましたわ…へとへとですわ~」栄之助が言った。<br />
「ごくろうさんやったな」<br />
「けど先生、いけましたよ!ひとまず成功です!お客さんの数、報道陣の数見たでしょ?<br />
明日の朝刊にバーンと載りますよ!他のよっぽど大きなネタに押されない限り!」<br />
「うーん」糸子は高山守に言われ満足そうな顔で会場を見た。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>ちゅうて守が言う頼ってドキドキしながら翌朝の朝刊を開きました</b></span><br />
『中村冬蔵、人間国宝に』という記事に押されて糸子の記事は小さくなっていた。<br />
「ああ~くっそー!!!春太郎ー!!!」<br />
糸子は悔しいあまりに大声で叫ぶのだった。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>そんでもおかげさんでブランド/オハライトコは快調な滑り出しで<br />
>店にも新しいお客さんがどんどんきてくれるようになりました</b></span><br />
糸子の店が大にぎわい。糸子は客の対応に追われていると浩二が話しかけてくる。<br />
「…先生、ほなそろそろ、里香ちゃん送って来ます」<br />
<br />
「行くか?」<br />
リビングに座わる里香に糸子は声をかけると里香は無言で頷いた。<br />
「…悪いけどウチは見送り行かんよってな…忙しいさかい。<br />
駅で浩ちゃんにおべんとう買うてもらい…東京駅は優子が迎えに来んやろ?」<br />
「うん…」<br />
「気ぃ付けてや!優子によろしゅういうといて。ほなな!」<br />
糸子が足早に店に戻ろうとするのを里香が呼び止めた。<br />
「おばあちゃん!…ありがとう…ございました」里香は糸子に向かって頭を下げた。<br />
「…また来ます」<br />
「うん…ほなな!」<br />
里香は店に戻って行った糸子にもう一度頭を下げた。<br />
<br />
― その夜、糸子は一人で夕食をリビングで食べていた。<br />
「ごちそうさん…テレビでも見よけ」<br />
糸子はテレビのスイッチを入れると電話が鳴った。<br />
「もしもし、オハラ洋装店です…里香か?今、どこや?東京か?」<br />
「今、東京駅。…あのさ、おばあちゃん…私、九月のだんじり行くから!」<br />
「うん、わかった。ハハハハ(笑)」<br />
糸子は受話器を置いて席に戻った<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>東京へ…帰ってしもたから、なんや…あっちへ行ってしもたから、なんや…<br />
>寂しいんはウチがほんなけ相手をすきなせいやないか</b></span><br />
「ウチの人生…もう好きな人だらけで困るちゅうことやないか!ああ~結構な話や(笑)」<br />
糸子は涙を浮かべながら笑うと北村の写真と目が合ってしまう。<br />
「…いや!アンタの事ちゃうんや!!」北村の写真に向かって糸子は言った。<br />
すると、向かいの金券屋を営む篠山真が糸子を訪ねてくる。<br />
「すんません、たいやき食べますか?」篠山は持っていた箱を糸子に見せた。<br />
「たい焼き?食べる食べる!(嬉)」<br />
「さっきお客にもろたんやけど、僕、こんな食べきれへんし…」<br />
「おおきに。…そや、あんた御飯食べたか?」<br />
そして篠山は糸子に家に招かれ、たい焼きを食べる糸子の隣で晩御飯(イワシの煮物)をご馳走になるのだった。<br />
<br />
― 昭和61年9月14日<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>今年もちゃんとやってきました。祭りです</b></span><br />
糸子の台所では糸子、優子、直子が慌ただしく用意をしていた。<br />
「おはよう」髪の毛を黒くそめた里香がリビングに姿を表す<br />
「あれ、あんたええの着てるやん」直子が里香の服装を褒めた。<br />
「うん、聡子オバちゃんが送ってくれたの」<br />
「この頃の子はシュッとしてるよってこんなんよう似合うでな~」糸子が感心する。<br />
「…あんたな、聡子のばっかし着んとママのも着ぃよ?」<br />
「ママのは嫌だ。聡ちゃんのセンスの方が好き」<br />
<br />
― 糸子達は、家の中からだんじりが駆け抜けていくのを掛け声をかけながら眺めた。<br />
「…里香、どうしたの?」だんじりが通り過ぎても呆けてる里香に姉の里恵が聞いた。<br />
「こんな格好良かったっけ…怖いだけかと思ってた…こんな格好良かったんだ」<br />
― その後、糸子の家に客たちが集まり家の中は賑やかになっていた。<br />
そんな中、優子に氷の買出しを頼まれた里香が表に出ると半被を着た神山と出会う。<br />
里香は何も言わず店に戻り、慌てて手鏡で髪の毛を整えるのだった。<br />
<br />
「あんたらのおかげやな」糸子は譲達にブランド立上げの礼を述べた。<br />
「いや~そんなん先生に言われたら嬉しいわ~」<br />
「アホやからこそ思いつく新しいことがあったちゅうことですね?」<br />
「調子に乗ったらアカンで?<br />
土台がアホやねんから油断しとったらすぐアカンようになるで」<br />
<br />
<br />
<strong>【NHK カーネーション第138回 感想・レビュー】</strong><br />
<br />
里香が居なくなって写真を見ながら『寂しい=相手の事がそれだけ好き』と糸子が目に涙を浮かべながら笑う所がジ~ンってきました。<br />
あんなに部屋を暗くしたら余計寂しいだろうな~とか思ったりもしますが…<br />
その里香は東京に着いて律儀に糸子に電話で報告をするあたり、いい子になったな~という感じがします。「9月のだんじりに見に行くから」というメッセージも糸子が里香が来てすぐに言った9月まで岸和田に残れというセリフと対になっていて、少し感動しました。<br />
一番感動したのは意外なタイミングで春太郎が出てきたシーン、久しぶりに笑えました。<br />
さすが春太郎。あとCG技術凄すぎ!あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-10247363321202783382012-03-16T14:17:00.001+09:002012-03-16T14:26:51.392+09:00カーネーション あらすじ 『宣言』 第138回(3月16日放送)「ほんでも…よう頭下げへんで!頼むんやったらアンタ、頼んでや!」<br />
娘達に宣伝協力を糸子は高山に押し付けた。<br />
「わかりました。先生の代理ってことで」<br />
そう返答すると高山は笑顔で店を出て行った。<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>ほんな不細工な…あんなけ格好つけといて今更宣伝に引っ張りだすんけ…<br />
>あんたも欲かいちゃあ損してたけどなあ…ウチも格好つけちゃあ恥かいてるわ</strong></span><br />
糸子は居間に飾っている北村の写真を見た。<br />
<br />
― 数日後、高山は宣伝協力の返答を糸子に伝える。<br />
「あっさりオッケーでしたよ」<br />
「ほんまけ?」糸子は驚いて高山を見た。<br />
「優子さんも直子さんもそうくるだろうなと思ってましたって。あと…聡子さんの方には優子さんから連絡を撮ってくださるそうです」<br />
「聡子までロンドンから帰すんかいな…」<br />
「そら絶対みものですわ!三人揃ってる所なんてみたことないですもん!」譲が興奮した。<br />
<br />
― 昭和61年4月<br />
「これ、ええやろ?ここがなこないになってるのがポイントや!」<br />
糸子は新たにデザインしたドレスを譲たちに説明した。<br />
「ホンマにようでけてますわ!」<br />
栄之助達はドレスを見て感心する。<br />
<br />
― 昭和61年6月<br />
「やっぱしこっちの方がシャレてるんとちゃいます?」<br />
孝枝がテーブルに広げられたロゴデザインについて意見を言った。<br />
「まあな…ここの感じは確かにこっちのがいけど…」<br />
糸子達の打ち合わせの横で里香は案内状の葉書を書いていた。<br />
<br />
― 夜、風呂から上がった里香はキッチンで沢山の薬(サプリ?)を飲む姿をみかける。<br />
里香はそんな糸子に声をかけられずじっとみていた<br />
<br />
― ある日、糸子は膝をさすりながら辛そうにミシンをしていた。<br />
「…先生、大丈夫ですか?膝…」<br />
孝枝と浩二が心配して糸子に声をかける。<br />
「ちょっとだけや…かめへん。この頃の子らにはおちおち仕事任せられへんさかい…」<br />
糸子はそう言うと笑ってみせた。<br />
<br />
その夜、夕食の準備を終えた里香は糸子を呼んだ。<br />
「おばあちゃん、御飯でけたけど…」<br />
「うん…イテテテ…」<br />
糸子は立ち上がろうとするが膝の痛みに転んでしまう。<br />
「おばあちゃん!!」<br />
そのまま大の字で糸子は床に寝転ぶが心配した里香がかけよる<br />
「…おばあちゃん…やめて」<br />
「…何をや?」糸子は里香に尋ねた。<br />
「見たくない。おばあちゃんが苦しんでる所…」<br />
「ふふふ!ほうか!アンタにはうちが苦しんでるよう見えるんけ?…そら誤解や。<br />
苦しんでなんかない、夢中なだけや。人間、ほんまに夢中な時は苦しそうな顔になるもんなんや!運動の選手とかみてみ…みんな試合中は苦しそうやろ?」<br />
糸子は可笑しそうに笑ってみせた。<br />
「おおきに、おおきに心配いらんで」<br />
糸子が声をかけると里香は黙ってうなずいた。<br />
<br />
― 昭和61年7月、ミッキーという外国人と共に聡子が店に姿をみせた。<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>ブランド発表会が3日後に迫って聡子がホンマにロンドンから帰って来てくれました。</strong></span><br />
「明後日にはいよいよ目玉のワイドショーの出演があります」<br />
高山は早速、聡子に今後のスケジュールを説明した<br />
「ワイドショー!?」<br />
「はい。3人に糸子先生をウチのお母ちゃんですと紹介して頂く形です」<br />
「ワイドショーやて!お母ちゃん!」聡子は興奮して糸子に駆け寄った。<br />
「…大きな声でいいな!緊張するやろ!」<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>人生、何が起こるや解りません。<br />
>お父ちゃん、お母ちゃん、勝さん、おばあちゃん…うち</strong></span><br />
「ワイドショー出て来ます」糸子は仏壇に手を合わせた。<br />
<br />
― ワイドショー出演のために入りした糸子に高山が挨拶をしてきた。<br />
「先生、おはようございます」<br />
「おはようさん…優子と直子は?」<br />
「もう入られてます。今、呼んできますから」<br />
「呼ばんでええ!どんな顔して会うたらええか解らんよってその辺散歩しとくわ」<br />
しかし高山達はウロウロされては困ると控え室にいるように頼んだ。<br />
<br />
― ワイドショーの収録が始まり、ステージには司会と優子、直子、聡子が座っていた。<br />
司会「大阪岸和田に生まれた三人姉妹が揃って世界で活躍するファッションデザイナーになる一体なぜそのような奇跡のようなことがおこったんでしょうか?その謎を解き明かす方に今日はお越し頂いております」<br />
ステージの様子を舞台袖から観ていた糸子はしっかりと隣の里香の手を握っていた。<br />
「…それでは3人のお嬢さんからご紹介をお願いします!」<br />
<br />
優子「小原家にはもう1人のオハラがいるんです<br />
直子「人生の師であり仕事の大先輩、母親というより父親という感じの人」<br />
聡子「ホンマに怖い、子供の頃からとにかく怖い…けど大好きです」<br />
三人「せーの…お母ちゃーん!」<br />
<br />
「はーい!」<br />
糸子は目を潤ませながら返事をして拍手の中、スタジオに登場した。<br />
司会「小原さん姉妹のお母様、小原糸子さんでいらっしゃいます!」<br />
「小原糸子でございます。よろしゅうお願い致します」<br />
糸子は丁寧に頭を下げた。<br />
「もう一度おおきな拍手をお願いします!」<br />
司会がそう言うと観客の拍手が一層大きくなった。<br />
<br />
<br />
<strong>【NHK カーネーション第137回 感想・レビュー】</strong><br />
<br />
カーネーションの楽しみ方、やはり夏木マリさんになって私は変わりましたね~。<br />
尾野真千子さんの糸子の時は、豪快で情に厚い糸子の人間模様や難題を切り抜けるエピソード等を楽しんで観てましたが、夏木さんの糸子は、とにかくセリフが見所になってます。<br />
「人間、ホンマに夢中なときは苦しそうな顔になるもんなんや」<br />
…素晴らしい。先日お亡くなりになりましたアップルのCEOスティーブ・ジョブズが言いそうな言葉です。<br />
スポーツ選手が苦しそうな顔とは違う感じもしますが…<br />
話題は変わりますが、今回、途中で里香が優子に送ってもらった服(?)を選んでTV局に入るのは、どういう心境の変化なんでしょうか、そこがイマイチわからなかったです。あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-50978942446744977942012-03-16T01:34:00.000+09:002012-03-16T01:34:43.080+09:00カーネーション あらすじ 『宣言』 第137回(3月15日放送)「ほんな訳でな、これから娘らの手伝いは一切せんでええ。<br />
その代わりに新しいブランドの仕事が始まる事になる…慣れん事やし、立ち上げはホンマに大変やろうけど…どないか頑張ってついて来て欲しいんや。よろしゅう頼むわ!」<br />
糸子はベッドから孝枝と浩二に伝えた。<br />
「そら!先生がそない決めたんやったらウチらは出来る限りの事します!」<br />
孝枝と浩二は笑顔で糸子に応答する。<br />
<br />
「おおきに…ホンマに大変やさかいな。アンタらは最近のこののんびりした店しか知らんやろけど…あんたらの前の2人ちゅうたら…」<br />
糸子は若い頃にオハラ洋装店で働いていた昌子と恵を思い返した。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>どんなけ声からしてウチに文句ばっかり言うてたか…</b></span><br />
「ほんな先生に文句なんか!ウチらは、心から先生の事を尊敬しているんです。黙ってついていくだけですわ!」<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>ちゅうて言うてくれた孝ちゃんでしたが…</b></span><br />
― ある日、商社に勤める高山守にプレタの仕組みについて孝枝は説明を受けていた。<br />
「あのね!プレタはオーダーと違って金になるまで時間がかかるの!…生地代、付属品代、工賃、人絹品、営業費…銀行からの融資が必要なくらいなんです!」<br />
「ちょっと…わからんへん…それは借金せな、あかんちゅうこと?」<br />
「…ちっ!」高山は、なかなか理解できない孝枝に苛立ちを感じ舌打ちをした。<br />
「お宅、今、舌打ちしました?」孝枝が興奮して高山に質問する。<br />
「してません!」<br />
「ウソや!舌打ちした!したやろ!」怒りが限界に達した孝枝は高山に飛び掛る。<br />
「ちょっと!どないしたん?孝ちゃん!」<br />
後ろで栄之助や譲とデザインについて打ち合せをしていた糸子が尋ねる。<br />
「先生、もう無理です!ついていかれません!」孝枝は遂に泣いてしまう。<br />
「守!アンタまたキツい言い方したんやろ?」<br />
「…はーい」<br />
「…こんな嫌な思いしたことないわ!前の平和な店に戻りたいです~(泣)」<br />
「まあまあそう言わんと座りぃな」<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>一方、浩ちゃんは案外辛抱強い性格で頼りになるちゅうことがわかりました</b></span><br />
糸子の指示に忠実に従う浩二に感心している後で孝枝が高山に紙をぶつけていた。<br />
「あー!!!もう嫌!もうわからへん!!」<br />
「仕事なんや!歯食いしばってやらんかいな!」糸子は孝枝を再びなだめた。<br />
<br />
― 商店街を里香が買い袋を下げて歩いているとその横を神山が自転車で通り過ぎた。<br />
里香は買い物袋から“たわし”を取り出して神山に投げつけた。<br />
「…里香ちゃん?」<br />
「そうだよ」<br />
「何その格好?ここ髪きゅってやつは?」<br />
「やめた」<br />
里香は神山の自転車のカゴに荷物を載せた。<br />
「かいらしかたのに…」<br />
「わるかったな」<br />
2人を見かけた女子学生達は神山と歩いているのが里香とは気がつかないのだった。<br />
「…誰?あの小学生」<br />
「妹ちゃう?」<br />
「ああ妹おる言うちゃったな…」<br />
<br />
― 栄之助は糸子に和服の生地を見せた。<br />
「こんなところかな思って持って来たんですけど…どないでしょう?」<br />
「やっぱしな…こないだ言うてたドレスこれで作ろう!」<br />
糸子は生地の肌触りを確かめながら栄之助と譲に言った。<br />
「先生、柄合わせがそない簡単にはいかへんのとちゃいますか?」<br />
「模様の入り方も全然別モンやさかいごっつい計算がややこしなりますよ」<br />
浩二と譲は糸子の意見に待ったをかけるが糸子はニヤリと笑った。<br />
「…せやけど子の柄、オモロいで…よし!やろ!」<br />
「え?」糸子が言う事を躊躇せずに決断したので譲達は驚いた。<br />
「若い子らが無理やと思う事こそやったらんでどないすんねん!年とってる意味ないがな」<br />
糸子はそのまま作業を開始するのだった。<br />
<br />
孝枝は我慢しながら高山の話を聞き、糸子達はデザインを夜遅くまで行っていた。<br />
「やった…でけんで…やっとわかった…」<br />
糸子と浩二は、生地の柄あわせを解決する方法をみつけた。<br />
すると糸子がフラっと足元が崩れる。<br />
「先生!?」<br />
「何も無い…ちょっと目眩しただけや…」<br />
しかし、糸子は床に倒れてしまう。<br />
<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>調子のって無理しすぎる…ウチの人生なんべんそんで怒られて来た事か…</b></span><br />
「おばあちゃんお水とかいる?」<br />
浩二に布団に運ばれた糸子に里香が尋ねた。<br />
「ううん、ええ。…里香…お母ちゃんらに言うたらアカンで…」<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>ちゅうて周りはどないかごまかせても…体だけは誤摩化せません</b></span><br />
<br />
早朝、糸子は仏壇を開ける。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>相変わらず『アホやなあ』ちゅうてて見てんやろ?</b></span><br />
糸子は善作達の写真を見た。<br />
「その通りや。…おはようさんです…イテテテ」<br />
<br />
― 糸子は高山の提案に耳を疑った。<br />
「宣伝?…娘らは別に関係ないやろ?」<br />
「あんなビッグネームが三人もいるんですよ?」<br />
「せやけど嫌やで。あの子らの名前にぶら下がって宣伝すんのなんか!」<br />
糸子は商品に自信があるから娘達を客寄せに使わなくてもと高山に伝えるが。<br />
「そりゃ3年先の話です。全国にどれだけオハライトコを知ってます?」と質問される。<br />
「…そら全国ちゅうほど…知られてないけどな…うっとこの服いっぺん着てもろたら…」<br />
「そんな悠長な事を言っている暇はないです。すぐに次作る資金なくなりますよ?」<br />
高山は岸和田の洋裁屋のオバちゃんが作った服では誰も聞く耳をもってくれないと説明した。糸子はその高山の言動に目を丸くする。<br />
「…娘さん達には何が何でも宣伝協力してもらいます。それなしに絶対成功しません!」<br />
<br />
「うーん!むきー!孝ちゃーん!!こいつ腹立つ!!!」<br />
糸子は隣の部屋で作業をしている孝枝に言った。<br />
「知りませ~ん。うちはちゃんと耐えぬきましたよって先生も耐えてくださ~い」<br />
孝枝が素っ気無く言ったので糸子は口を尖らせて我慢することした。<br />
<br />
<br />
<strong>【NHK カーネーション第137回 感想・レビュー】</strong><br />
<br />
確かに腹立ちますね~言っている事が正しいだけに余計に?<br />
まあ、ピンクの電話の孝枝さんもそれはそれでイラッと少ししますが…(笑)<br />
久しぶりに昌ちゃんと恵さんが出てきましたね。<br />
なんか物凄い昔のようですが…2週間しか経ってないんですね。<br />
今日、ハッキリと判ったんですが、小原糸子の晩年ってとてもいいセリフが多いです。<br />
『仕事なんや!歯食いしばってやらんかいな!』とか<br />
『若い子らが無理やと思う事こそやったらんでどないすんねん!』<br />
この2つのセリフは、心に響きました。あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-92091481603327799812012-03-14T11:22:00.001+09:002012-03-14T11:35:59.325+09:00カーネーション あらすじ 『宣言』 第136回(3月14日放送)糸子はベッドの上の小さなテーブルで服をデザインしていた。<br />
デザイン画の脇には栄之助達が置いていったハートの手紙があった。<br />
糸子は、少し悩んでから河瀬譲の店に電話をかけた。<br />
「どうも先生!こんにちわ!」譲るではなく譲の父親が電話に出た。<br />
「あ!社長」<br />
「あいにくね譲は外に出てるんですわ!」<br />
「そうですか。こないだ譲が面白い言い方してたんですわ攻撃が一番の…なんちゃら」<br />
「ああ!攻撃は最大の防御ですか。ハハハ(笑)」<br />
譲の父は、譲るが帰って来たら電話させると糸子に伝えた。<br />
<br />
― 夜、里香と糸子がテレビ観ていた。<br />
「ほれ、アンタも早う寝、明日も早いで!」糸子はテレビのスイッチを切った。<br />
糸子は横に置いてある電話をチラリと見たが様子はなかった。<br />
里香が糸子に確認してから部屋の明かりを消すと電話が鳴った。<br />
「つけて!電気つけて!」糸子は受話器を慌てて取った。<br />
「糸子先生ですか?夜分遅なってすんませ~ん。『攻撃は最大の防御』です先生。<br />
…何や親父が答えてしもたそうですけどハハハハ!」譲の笑い声が聞こえる。<br />
「ハハハ…」<br />
「そやけど嬉しいわ~先生が僕に電話くれるなんか初めてでやん!ハハハ!」<br />
「…あんなあ…譲、うちな、やるわ!自分のブランド始めるわ!」<br />
<br />
― 譲、栄之助、高山の3人は興奮しながら店に駆け込むとベッドに横たわる糸子に驚いた。<br />
「先生!?どないしたんですか!?」<br />
「…骨折や。階段から落ちてな…」<br />
「はあ!?何で言うてくれへんのですか!?」<br />
「言うてどないなるもんでもないがな…<br />
今日はそんなんで来たんとちゃうやろ!?さっさと始めよう!」<br />
「ああ…はい!」3人は慌ててメモの準備をする。<br />
「…とりあえず発表の日を決めたんや。7月20日」<br />
「半年後ですか!?」栄之助が糸子の提案に驚いた。<br />
「うん!やると決めたらちんたらしたかてしゃあない!」<br />
「でも先生…この脚ホンマ大丈夫なんですか?」譲が糸子の脚の状態を心配する。<br />
「これはひと月で治る。ウチは風邪でも仕事してたら治るしな。心配要らん。<br />
娘らのブランド作り手伝うたよってなんぼかは要領は分かってる。<br />
けど、そらあんたの方がプロやろからこっから先の段取りなんかを固めてもろてええか?」<br />
譲の横に座る商社勤めの高山に糸子は確認した。<br />
「はい!わかりました!考えておきます!」<br />
譲や高山がプランについて話し合う姿を糸子は楽しそうに見るのだった。<br />
<br />
― 優子と直子も糸子の家に駆け込んだ。<br />
「だんじりはな、重たいやろ?重たいもんが走り出したら今度、止まらんのやな。<br />
誰が何ちゅうたかて止まらん…周りは余計な心配せんと見といたらエエ!」<br />
糸子は東京から慌てて訪ねてきた直子と優子にタンカを切った。<br />
「…プレタはな、ホンマに大変な商売なんやで?」<br />
「ウチらでさえ、こんなけヒィヒィ言うてんや!耐えられる訳ないやん!」<br />
優子と直子はプレタがどれ程過酷な仕事かを伝え、考え直すように説得するが<br />
「もう決めてしもた!」糸子は2人の言う事に耳を貸さない。<br />
<br />
「…引退してくれちゅうてんのに何でまたブランドなんか始めんねん!」<br />
「心配かけるけどやな…堪忍な。ウチは、やっぱしこういう風にしか生きられへん!そら、どんだけ大変な仕事かうちかてよう知ってる。せやさかい、始めてしもてから、まあ落ち着かんし、ヒヤヒヤもソワソワもしてるわ…けど…久しぶりになんちゅうかオモロいんや!<br />
夜寝るんが惜しいて朝起きるんが楽しみでな。こんなんいつぶりやろか…フフフ(笑)」<br />
楽しそうに話す母の姿に直子は呆れるが優子は糸子に提案を持ちかけた。<br />
「お母ちゃん…ほな、うちと一緒にやろ?」<br />
「は?」糸子は優子を見た。<br />
「ウチのブランドの中にシルバー向けのラインを作ってやな、そこの専属デザイナーとしてお母ちゃんを立てるんや!それやったらウチの販売網でやれる。売り出しにそこまで苦労せんでええし、失敗のリスクかて少ない!」<br />
「ええやん!それ!…そないしお母ちゃん」直子が優子の案に賛成する。<br />
「ふーん…いや、ええわ!」<br />
「なんで!?」2人は意外そうに糸子を見る。<br />
「せやかてあんたほんな敵に塩送るような真似したらアカンて!」<br />
「敵!?」優子と直子は糸子の言ったセリフに驚いた。<br />
「ウチかて、アンタらみたいな商売敵からほんな情け受けた無い。このオモロさはな…自分の身銭切ってこそなんや!自分の体で崖っぷち立たん事には絶対ここまでオモロない!」<br />
「オモロなかってええやん!72やで!?」直子が勢いよく立ち上がった。<br />
「いいや!ウチはオモロないと嫌や!オモロいん諦めて生きてなんかおれるかいな!!<br />
あんたらも72になったらわかるわ!フフフ、ハハハハ…イテテテ」<br />
<br />
― 夕方、優子は里香がいる二階の部屋を訪れる。<br />
「里香…色々おばあちゃんの手伝いしてくれてるんだって?…ありがとね」<br />
「別に…自分のおばあちゃんだし、お礼なんか言われる筋合いないし…」<br />
里香は優子の方を振り向かずに返答した。<br />
「親としては…複雑な所なんだけど…たまたま今、アンタがここにいてくれたのは本当に助かったわ。…でも高校は行かなきゃだめだからね、それだけは覚えてて。<br />
おばあちゃんだって自分の為にあんたがあんたが高校に戻らずにここにいるなんて絶対望んでない。それはわかるでしょ?」<br />
その質問に里香は返答しない。<br />
「…じゃあ、ママ…とりあえず今日は…帰るから。おばあちゃんをよろしくね…」<br />
<br />
早朝6時、目覚まし時計がなるが里香は止めた。すると今度は電話が鳴った。<br />
「起きや!朝やで!!!」受話器から糸子の元気な声が鳴り響いた。<br />
「…わかってるよ~」里香は布団の中で面倒くさそうに応えた。<br />
<br />
― キッチンで里香が朝食を準備するのを糸子は監督していた。<br />
「ほれ!みそ汁、煮上がってしもてるがな~気をつけちゅうたやろ?」<br />
「ああ、もううるさいな~ちょっと黙っててよ~」<br />
「かき混ぜな!」<br />
「分かってる!今やろうとしたじゃん!」<br />
<br />
― 2人は朝のドラマを観ながら並んで朝食をとっていた。<br />
「ここで終わりかいな!どないなるやろな?」<br />
糸子と里香はドラマがいいところで終わったことに仲良く不満の声を漏らした。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>>さあ、だんじりは走り出しました。もう止まりません。</b></span><br />
<br />
<strong>【NHK カーネーション第136回 感想・レビュー】</strong><br />
<br />
今日は、再び助走期間のような内容でしたが、文字にしてみると不思議と味わいがあるような気がします。特に糸子が自分の事を“だんじり”と例えるところ等素晴らしいかと。<br />
昔は、ミシン=だんじりだったのに。<br />
糸子が最後まで走りきろうと決心したという解釈でいいのかな?<br />
それに2人の売れっ子デザイナーの娘を敵と表現するところも糸子らしくて良かったです。<br />
確かに夏木さんになってキャラ少し変わった感じもしますが、芯の部分ではそれほどブレてないと思います。<br />
年を重ねてもオモロくなければ嫌だ…なんだか糸子のメッセージが心にささるセリフでした。夜寝るのが惜しくて、朝起きるのが楽しみ…そして糸子のオモロさというのはリスクが伴わなければならない…非常にタメになります。あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-43574219682076182992012-03-13T16:47:00.000+09:002012-03-13T16:47:19.928+09:00カーネーション あらすじ 『宣言』 第135回(3月13日放送)「ただいま!お母ちゃんは!?」<br />
糸子の怪我を聞きつけた優子が走って帰ってきた。<br />
オハラ洋装店のドアには『臨時休業』の貼紙が貼ってある。<br />
「直子さんと浩ちゃんが病院へ迎えに行ってます」従業員の孝枝が答えた。<br />
すると里香が帰って来る。<br />
「里香…」<br />
優子は久しぶりに見る娘に声をかけるが里香は無視して家の奥へ行ってしまう。<br />
<br />
優子達が待っていると浩二におぶられて糸子と付き添いの直子が帰って来る。<br />
「お母ちゃん…大丈夫かいな?」優子が立ち上がって糸子に声をかける。<br />
「大した事あらへん(笑)」糸子は浩二におぶられながら返答した。<br />
<br />
「…なんでこんな遅なったんや姉ちゃん、朝一番で来るんやったんちゃうん?」<br />
横にいた直子が優子に詰め寄った。<br />
「会社寄ったら遅なってしもたんや」<br />
「はあ?何で寄るんよ、こんな時に?お母ちゃん、階段から落ちたんやで?」<br />
「寄らなあかん用事があったんや。そんな言い方せんでええやろ?」<br />
2人はいつものように言い合いをはじめてしまう。<br />
「もう!ケンカしな!!」糸子は大声を出した。<br />
<br />
― 糸子はそのまま浩二におぶられてリビングに置かれたベッドに運ばれた。<br />
「浩ちゃんな、そのまま降ろしちゃって。ゆっくりやで?」直子が浩二に指示をだす。<br />
浩二はおぶっていた糸子をベッドに降ろした。<br />
「何やこのベッド?テーブルどないしたん?」糸子は直子に尋ねた。<br />
直子は奥に片付けたと返答した。<br />
今まで通り2階に布団を敷くように糸子は言うが足の骨を折っているので無理と優子は糸子をなだめた。<br />
<br />
直子が朝一番に注文した介護用ベッドの説明をしていると孝枝が豪華な華を持ってくる。<br />
「あの~お向かいの兄ちゃんが先生にて…エラい心配してくれてましたわ」<br />
孝枝は花を糸子に手渡した。<br />
「まあ。そら心配かけてしもて…」<br />
すると糸子は花を里香に渡し、ベッドから降りようとする。<br />
「ちょ!ちょっとお母ちゃん!どこ行くんよ!?」<br />
「兄ちゃんとこ」<br />
優子と直子達は必死に糸子を止めようとするが糸子は松葉杖を使って歩き出した。<br />
「松葉杖で歩くん難しいさかいウロウロせんでええって!」<br />
「ウチの好きにさせ!」<br />
糸子はなれない松葉杖を使いながら店の玄関まで行く。<br />
<br />
「兄ちゃん!心配かけたな!」<br />
糸子は店の玄関を出ると向かいの金券屋で働く篠山真に礼を言った。<br />
「大丈夫ですか?お大事にしてください。<br />
「おおきにな。おおきに!」<br />
<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>はあ…情けない<br />
>年をとるちゅう事は当り前にでける筈の事がでけへん…その情けなさに耐える事<br />
>しかも今でけてる事もこれから先どんどんでけんへんようになっていく<br />
>その怖さに耐える事…たった1人で<br />
<br />
>何でやろ?この家で色んなもんを生んで増やして育ててきたつもりやのに<br />
>結局、ひとりになってしもた…<br />
<br />
>どっかで何か間違えたんやろか…<br />
>それともそもそも人間がそうゆうもんなんやろか?</b></span><br />
糸子は写真が飾られている机にある北村の写真を見た。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>>ここで泣いたらアイツの思うつぼじょ…</b></span><br />
「ウチは泣かへん!…泣かへんで!」<br />
すると里香が布団を持って降りてきた。<br />
「ママ達のイビキがうるさくて寝られない」<br />
里香は糸子のベッドの横に布団を敷いた。<br />
「おばあちゃん…私がいるから…ずっと」<br />
里香の言葉に糸子は泣いてしまう。<br />
<br />
― 翌朝、糸子は朝食を食べながらNHK朝の連続テレビ小説を観ていた。<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>>朝のこんな時間にテレビ見るなんか初めてやで</b></span><br />
<br />
「ウチら一旦東京に戻るよって、その前に話ええ?」<br />
優子と直子が糸子の前にやってきた。<br />
「これ見てる」<br />
「…ウチら出んとあかんねん。昼の再放送みたらええやろ?」<br />
直子に言われて糸子は仕方なくテレビを消した。<br />
「あんなお母ちゃん…」<br />
優子が喋りだそうとすると里香が椅子をもって部屋にやってくる。<br />
そのまま里香は座るが優子は構わず話を切り出した。<br />
「昨日の夜、聡子と電話して直子とも話したんや…せやさかい、これは三人の意見や思て聞いて欲しい。…もうそろそろ引退してゆっくりしたらどうやろ?」<br />
「何ィ?」<br />
「ウチらもお母ちゃんのやりたいようにちゅうて今日まで思てたけど…やっぱし70超えてそないガツガツ仕事するんは体にエエ事ないで?」と直子。<br />
<br />
「今更何言うてんや!ウチが仕事辞めたら誰がアンタらの手伝いすんや!?」<br />
「ああ(笑)…この際やから言うけどアレはウチらがあえてやってたことや」<br />
優子は笑顔で言った。<br />
「何?」<br />
「お母ちゃんの仕事好きなの知ってるよってお母ちゃんの負担になりすぎへんようなことをちょっとずつ頼む様にしてきたんやし」<br />
「自分らのためちゃう!…お母ちゃんの為や」<br />
「せやけど、あんな仕事、ホンマはどないでもなんねん。何も心配せんでええ。<br />
お母ちゃんさえその気になってくれたらウチらは東京に迎える準備もあるんや」<br />
優子が穏やかな口調で糸子に言った。<br />
「正直な、うちらもその方が助かる。お母ちゃんに岸和田に1人で居てられたかてその方が心配や。なんかあったらその度仕事ほっぽって岸和田に帰ってこなあかんねん」<br />
「頼むさかい、ホンマによう考えてみてもらえへんやろか?」<br />
<br />
「…帰れ。帰れ!あんたらさっさと!」糸子は声を荒げた。<br />
すると里香がおはじきが入った籠を持ってくる。<br />
糸子は籠を里香から受け取るとおはじきを2人に投げつけた。<br />
「帰り!帰り!東京帰り!さっさと!!」<br />
優子と直子は小言を言いながら部屋を出て行った。<br />
糸子は再びテレビのスイッチを入れる<br />
<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>>ほんでも確かに今のウチは自分で投げたおじゃみも自分でよう拾わん</b></span><br />
里香が床に散らかったおはじきを拾い始め、糸子に笑顔を見せる。<br />
糸子は里香に声をかける。<br />
「そんな事せんでええ…こんなとこ居てんでええ…アンタは東京帰りや。早う」<br />
<span style="color: #ea9999;"><b>>>ウチは立ち上がらなあかん。</b></span><br />
<br />
<br />
<strong>【NHK カーネーション第135回 感想・レビュー】</strong><br />
<br />
いやいや面白かったです。<br />
里香の存在がここに来て良い感じになってると思いました。<br />
糸子が怒り出すとスクッと立ち上がって黙って“おはじき”が入った籠を持ってくるところ、何気に気がつく子です。<br />
前日に「私がいるから」って…ちょっと泣けた。<br />
里香も優子と直子が糸子に残酷な事を言っているのが解って心の中で『帰れ』って思ったと思う。やれば出来る子(笑)<br />
優子と直子の台詞に怒りで肩を震わせる糸子と冷静におはじきをもってくる孫のコンビ愛。<br />
里香にはこのまま岸和田に残ってもらいたい。<br />
それにしても…金券屋の兄ちゃんは、一体…。あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-1583424420094509562012-03-12T11:44:00.000+09:002012-03-12T11:44:42.196+09:00カーネーション あらすじ 『宣言』 第134回(3月12日放送)「改めまして春光商社の高山守と申します」<br />
メガネをかけたスーツの若い男が糸子に挨拶をした。<br />
「3人目のアホぼんかと思ったら立派な商社の人かいな…」糸子は名刺を見て感心した。<br />
<br />
「先生!とにかくあのスーツが凄かったんです!」<br />
栄之助はサンプルを貰って一週間で半分売れてしまった事を説明した。<br />
「お客さんが口を揃えて言いはるのが『とにかくデザインがええ!スマートでオシャレなのに着心地がええ!物凄く楽や!』『こらお年寄りの体を分かってる人がこさえたんやろ』と見抜く人までいはったんですよ~『またこんなんこさえたら持って来てやって』なんべんも僕言われたんです」<br />
栄之助がスーツの評判を伝えると糸子の顔が緩んだ。<br />
「ムフフ。ウチがデザインしたんや!そんじょそこらの婆ちゃん向け商品とはちゃうで」<br />
「そんで僕、そない良い物やったら、もっと広く商売できるんちゃうかな思て、この高山君に話持ちかけたんですよ。こいつの会社はその専門やさかい」<br />
譲は隣に座っている高山の肩を叩いた。<br />
「ウチの会社でもシルバー向けの商品の開発って前々から課題だったんですよ。だから、すぐにサンプルをお借りして営業に回らせてもらったんですけど、残りの半分もすぐ売れちゃって、結局またあの生地を輸入して増産することになったんですよ。お客さんは物凄く欲しがってるんですよ!先生が作られるような服を!」<br />
<br />
「そんで僕らな『先生のブランドをこさえるべきや』ちゅうて盛り上がったんですよ」<br />
「人の事に首突っ込んどらんと自分の店繁盛させんかいな」<br />
しっかり絡んで商売させてもらうつもりだと譲は答えた。<br />
「生地屋と呉服屋ですから」栄之助が笑った。<br />
すると譲は急に真顔になり母親を1年前に亡くしてからやっと本気になったことを伝えた。<br />
「生地屋も勉強して新しい商売を見つけていかなあかんな思いましてね…やっぱし攻撃は最大の防御ですから」<br />
「え?なんやて」糸子は譲が言った意味を理解できなかった。<br />
「…攻撃するということは一番の守りになるということです」<br />
「おもろいこというな(笑)」<br />
「…いや、僕考えたんちゃいますけど…」<br />
<br />
「どうでしょう先生?」栄之助が糸子に再度ブランドの決断を迫る。<br />
「うーん…やっぱし、アレやな…鰻とろか?」<br />
糸子が里香に特上鰻4人前の注文を指示したので譲達は喜んだ。<br />
「まあ…話はようわかった。しっかりしたエエ考えやと思う。<br />
スジもようとうってるアンタらがウチが思てたほどアホちゃうこともようわかった。<br />
けど…これは申し訳ないけどこっちの話でな…ウチはやっぱしオーダーメード職人なんや」<br />
50年前の看板を立ち上げてから何度も既製服に転向する事を考えたと3人に説明した。<br />
「けど、ある時決めたんや…ウチは一生オーダーメードだけでやっていくちゅう」<br />
「…何で、そない決めたんですか?」譲が不思議そうに質問した。<br />
「…意地やな。最後の1人になったかてウチはオーダーメード職人として意地見せ続けちゃるってそない思たんや…」糸子は、そう言うとお茶を飲んだ。<br />
すると商社に勤める高山が声を発した。<br />
「えー!?見せなくてイイんじゃないっスかぁ?意地なんか」<br />
「そうですよ~先生見せてるつもりでも誰も見てませんて(笑)」譲も高山に賛同する。<br />
「ほんなもんチャッチャと捨ててしもて僕らと新しいブランドこさえましょ」と栄之助。<br />
「…お…お前ら…50年のウチの意地、わからへんけ?」糸子の声が震える。<br />
「わかりません」3人は即答した。<br />
「…里香!さっきの鰻キャンセルや!!こいつらに鰻なんぞ食わさんでええ!」<br />
<br />
― 譲達3人は2人前のうな重を食べさせてもらう。<br />
「美味ぁ~!!ホンマ名店ですね~近所にあるんですか?」栄之助が糸子に尋ねた。<br />
「喋らんと早よ食べて早よ帰り!」鰻を食べながら糸子は不機嫌そうに答えた。<br />
そして食べ終わった3人を早々に糸子は店から追い出すのだった。<br />
「…けど先生、万が一気が変わらはったら…」<br />
「変わらん!!絶対変わらへん言うてるやろ!」<br />
引き返してきた栄之助に糸子はおはじきを投げつけた。<br />
<br />
「…この頃の男どもはヌルヌルしよってからに…もう!(怒)」<br />
「ただいま~ウフフフ。はい先生。そこで坊ちゃんらに預かりました」<br />
店に帰った孝枝が糸子に封筒を手渡した。<br />
糸子が封筒を開けると中には『でも信じてます(ハート) 譲&栄之助』と書かれたハート型の手紙が出てきた。<br />
「きぃー!!!!」糸子は紙を丸めてゴミ箱へ投げた。<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>ほんでも、ウチのデザインが外でそんなけ通用したちゅう事</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>若い子らがあない熱心に商売に誘ってくれた事</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>じんわりと嬉して…気持ちにも張りが出るちゅうもんです。</strong></span><br />
糸子はくしゃくしゃに捨てた紙をゴミ箱からとり出した。<br />
<br />
「18万のスーツが95着!凄いな…シルバー世代て穴場なんやなあ。ウチもやろうかな~」<br />
糸子との電話で直子が感心した。<br />
「アホか。にわか仕込みでやったかてウチみたいにいかへんで?」糸子がほくそ笑んだ。<br />
「そらそやな…ウチ50代以上の体型なんか何もわからんわ…」<br />
「悪いけどウチは知り尽くしてんや。年寄りの服の着せ方見せ方売り方」<br />
「…なるほどな。小原糸子でシルバー向けブランドぶち上げる…そのアホぼんらも目のつけどころはごっついエエけどな…お母ちゃん、やめときや。プレタちゅうんはホンマに大変な仕事やさかい、お母ちゃんの年では無理やで?」直子が忠告した。<br />
「わかってるわ!プレタなんてやる気ないわ。オーダーメードの職人やさかいな!」<br />
「ほんならええけど…」<br />
「こんなアホ言うて来た子がおったちゅうそれだけの話や!」<br />
糸子は苛立ちながら受話器を置いた。<br />
<br />
― 夕食を食べ終えた糸子は、里香に後片付けをするように言った。<br />
「…今日はおばあちゃんじゃん」里香が反論した。<br />
「ウチは今日はいつもよりくたびれてるやろ?見てわからへんか?<br />
あんたも若いんやさかい『ウチが代わるで』くらい言わんかいな…さ!風呂入ろう!」<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>はあ~難しなあ…年寄りちゅうんは…ホンマは年寄りかて機嫌ようしてたい</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>せやけど体がそれを許さん…痛い膝、痛い腰…</strong></span><br />
糸子は辛そうに階段を昇った。<br />
「…重たい体やな……あ!!」<br />
掴んでいた手すりから手を滑らせてしまい糸子は階段を踏み外してしまう。<br />
<span style="color: #6fa8dc;"><strong>ドドドド!!</strong></span>糸子が階段から転げ落ちる音がしたので里香は慌てて階段に向かった。<br />
「おばあちゃん!!おばあちゃん!!」<br />
「ああ…うう…ゴホゴホ」糸子は苦悶の表情を浮かべていた。<br />
<br />
<br />
<strong>【NHK カーネーション第134回 感想・レビュー】</strong><br />
<br />
栄之助の能天気さが、ちょっと面白かったです。<br />
「ほんなもん、ちゃっちゃと捨てて」て…あの言い方。<br />
それより週が変わってようやく主役の夏木マリさんに慣れました。<br />
鰻をキャンセルと言いつつ、食べさせる…でも3人の所2人前というところに変な愛を感じます。栄之助や譲も糸子を恐れていたはずなのに、突然ハートの手紙とか前もって準備していたところが、お茶目です。<br />
先週は糸子と周りの距離がありすぎて違和感があったのかもしれませんね。<br />
ジャージを辞めて四六時中、半纏を着てる里香に好感が持てました(笑)あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-91771621025204270652012-03-10T16:05:00.001+09:002012-03-10T16:05:36.215+09:00カーネーション あらすじ 『まどわせないで』 第133回(3月10日放送)「服ちゅうんは着て歩く事でそれに相応しい物事を引き寄せて回るんや。<br />
アンタのその頭とジャージはやっぱり見事にこの結果を連れて来たちゅうこっちゃ」<br />
糸子はケーキを食べながら続ける。<br />
<br />
「…世間様と無関係でおられる人間なんか1人もいてへんねや。<br />
自分が世間にどないみえたらこんな目に泡んで済むか…よう考え!<br />
分からんかったらウチに置いとかれてへん、東京帰り」<br />
「バアちゃん!どないや!?だいじょうぶか!?」<br />
不動産屋が心配して店の表から声をかけてきたので糸子は店先に向かった。<br />
<br />
翌朝、糸子が朝食の準備をしていると里香が半袖短パンで現れた。<br />
「何やその格好!?セーターでも着んかいな!お母ちゃん、送って来てくれてるやろ?」<br />
「…ママの服着たくない。ママに押し付けられるのもうウンザリだし!」<br />
<br />
― 朝食の前に糸子は半纏や毛糸の靴下等を里香に渡した。<br />
「ほなこれ!着い!」<br />
「…誰の?これ…」<br />
「さあ…けど家にあるちゅうことは誰か着てたんやろ…」<br />
糸子は怪訝そうな顔で服を見る里香に構わず朝食を食べはじめた。<br />
<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>昭和61年正月、初売りの前の日にアホぼんらをウチに呼びました。</strong></span><br />
「このスーツは着物と一緒でな、こことここを紐で結ぶようにしてあんねん」<br />
糸子は呼びつけた吉岡栄之助と河瀬譲に今回デザインした女性用の服を説明した。<br />
「はあー!」二人は糸子のアイディアに関心する。<br />
「生地もエエよって一着持っといたら長い事着られんで。どや?」<br />
「もの凄い良いです!」<br />
「ほな持って行き。デザイン料はアンタの言てた歩合でええ。<br />
…けど、どないなと頑張って売りつくしや?」糸子はニヤリと笑った。<br />
「はい!ありがとうございます!先生!なんてお礼をいうたらええか…」<br />
「礼やったら譲のひいじいさんに言い!…50年も昔の話をひ孫の友達にまで持ち出されるとは思わんかった。そない立派な人みたいに代々言い伝えらてしもたらそらウチかて格好つけんわけにはいかんやないか?」<br />
「ほな帰りにコイツんとこのお仏壇に手を合わせてから帰ります(笑)」栄之助が言った。<br />
<br />
糸子に命じられて里香が2人に茶を持ってくる。<br />
里香は毛糸の帽子を深く被り、半纏を着ていた。<br />
「あれ?この子も先生のお孫さんですか?」譲が里香の顔を見ながら尋ねた。<br />
「里香や…こないだからおったやろ」<br />
「ええ!!?…何かあったんですか!?」<br />
「ふふふ…まあな」糸子は含み笑いをするのだった。<br />
<br />
― 優子は糸子との電話でのやり取りの中でわけがわからなくなっていた。<br />
「え?ほんで結局あの子まだジャージ着てるちゅうこと?」<br />
「うーん、どやろうな…」<br />
糸子は掃除をしている里香を見ると下半分だけがジャージだった。<br />
「お母ちゃん言うてたな?ジャージ止めたら話しに行ってええって。どっちなん?」<br />
「なあ浩ちゃん、あれジャージけ?」<br />
糸子は後ろにいた従業員・浩二に尋ねた。<br />
「…ジャージ…ですかねぇ…」浩二は里香の服装を見て首を傾げながら答えた。<br />
「まだジャージ着てる!」糸子は優子に伝えた。<br />
<br />
― 夜、里香はロンドンにいる聡子と電話で話をしていた。<br />
里香は着ているジャージが聡子の名前が書いてあることを笑いながら伝えた。<br />
「ふーん、里香、古着着てんけ?やるなあ!そんなセンスあるんやったらうち手伝いに来てよ!ロンドンのオシャレちゅうたら古着やで?」聡子は嬉しそうに里香に言った。<br />
「古着をオシャレで着んの?」<br />
「あとは何着てんの?」<br />
「花の模様のセーターとだれかの靴下…直子って書いてある(笑)」<br />
すると風呂から上がった糸子が里香にたずねてきた<br />
「誰と話てんの?」<br />
「聡子オバちゃん」里香は糸子に受話器を渡した。<br />
<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>せやけど、そろそろ笑てる場合でもありません。いっぺん、ちゃんと話せんならん</strong></span><br />
「何が気に食わへんねん?こんな上等な服をこないようさん送ってもうてんのに…」<br />
糸子は優子が送ってきた段ボールの中の服を指して里香に尋ねた。<br />
漫画を読んでいた里香は読むのを辞めた。<br />
「…せっかくエエ高校入れてもろて、何で行かれへんようになんねん?」<br />
「おばあちゃん…ジャージやめたら東京帰らなくていいて言ったじゃん!」<br />
里香はふてくされながら糸子に抗議した。<br />
「東京帰れとは言うてへんやろ?何でやて聞いてるだけやん?」<br />
「…わかんない」<br />
「わからん?」糸子は聞き返した。<br />
「なんか…半年くらい前から急にママが買って来た服もママが選んだ高校も絶対嫌だって思う様になって…ママの顔を見るのもママの声聞くのも思い出すのも嫌!」<br />
「そない嫌いか?」<br />
糸子の質問に里香は首を横に振った。<br />
「…嫌いじゃないけど…どうしても嫌になった…冷たくしたらかわいそうだってわかっているのに…優しく出来ない、どうしても」里香は泣き出してしまう。<br />
糸子は背中をさすりながら優しい口調で里香に伝えた。<br />
「よう、わからんけど…そら、アンタが大人になろうとしてるんやろな」<br />
<br />
<strong><span style="color: #ea9999;">>さて一方、一日も早よ大人になった方がエエこの人ら(栄之助と譲)はというと</span></strong><br />
<strong><span style="color: #ea9999;">>突然なんやもう1人友達連れてやって来ました</span></strong><br />
「今日は、お話があってきました!」<br />
「アカン!アカン!面倒臭い話嫌やで~!」<br />
「…なんも面倒くさい話ちゃいますて!凄い話なんです!」譲が言った。<br />
「先生、ものすごいいんです…あのスーツの売れ行きが!<br />
僕、あのスーツに18万の値段をつけたんです」<br />
「18万!?はあ!!」糸子が高額な金額に驚いた。<br />
「それがもう飛ぶ様に売れて、100反分の95着が予約で完売しました!」<br />
「ホンマかいな!?」<br />
「そこで僕ら、お願いに来ました!…先生のブランドを作らせて貰えないでしょうか!?」<br />
三人は一斉に糸子に頭を下げた。<br />
「はあ!?」<br />
譲と栄之助は顔を上げると糸子は固まったままだった。<br />
<br />
<br />
<strong>【NHK カーネーション第133回 感想・レビュー】</strong><br />
<br />
なにやらゲンダイネットで書かれていますが、主役が交代してNHKに抗議の電話が結構あるそうです。仕方ありませんが、何だか残念なニュースです。<br />
中には最後まで90歳まで尾野真千子さんで行くべきって言っている人がいるみたいですが、それはそれで何だか違和感があるような気がします(笑)<br />
私的には主役どうこうではなく、内容や展開がちょっと期待はずれな感じです。<br />
今回の里香と優子の確執について『一体何が!?』と思いきや、単なる反抗期のような感じだったり栄之助がいきなり大成功をしたり…。<br />
今日の里香の服装にはちょっと笑いましたが、なんか物足りない週でした。しかも今までで一番タイトルがしっくり来ない週でもありました。<br />
来週から、盛り上がる事を期待してます。あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-51290699394142356492012-03-09T13:16:00.003+09:002012-03-09T14:40:32.312+09:00カーネーション あらすじ 『まどわせないで』 第132回(3月9日放送)オハラ洋装店に吉岡と譲が現れるが糸子は“おはじき”を2人に投げつける。<br />
「こら!うちのウチの敷居またぐな言うたやろ!」<br />
<br />
― その後、結局、店に通した2人にお茶を運んできた里香に糸子が注意した。<br />
「あ、要らん。この子らすぐ帰るよって…全部うちが飲むさかい」<br />
その糸子の態度に戸惑いながら、吉岡栄之助は封筒から書類を出した。<br />
『オハライトコ・プロジェクト企画書』と紙には書かれてあった。<br />
<br />
「本日は糸子先生に改めてお願いにあがりました…実はこないだのスワトーの生地を使ってスーツをデザインしていただけないかと…要は先生のお名前のプレタポルタをやらせて頂きたい吉岡栄之助は自分が生地を持って営業をして回ると提案した。<br />
「ウチお客さんは着物のお客さんですから、どれだけ売れるか正直わかりません。<br />
けど目の肥えた年配の女性が多いのは確かですからあながち的外れではないと思うんです。<br />
それに先生の人気は絶大ですから絶対、売れる気がするんです!」<br />
<br />
糸子はしばらくの間じっと目をつぶって考えると<br />
「里香!兄ちゃんらにお茶だしちゃって」と里香に命じた。<br />
糸子の反応に栄之助と譲は喜ぶ。<br />
「まだや!まだ喜びな!…ちょっと時間くれるか?考えさしてもらうよって」<br />
「はい!!どうぞよろしくお願いいたします」2人は頭を下げた。<br />
「ややこしい話もってきなや…ウチは金輪際、既製服はやらへんねや」<br />
栄之助と譲の2人は互いの顔を見た。<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>ほんでもあのアホぼんが絞った知恵を無駄にする訳にはいかんわな…</strong></span><br />
<br />
「こんにちわ!」先日、店に相談しに訪れた清川が母親を連れて店にやってきた。<br />
「いや~来てくれたんかいな!」糸子は清川の母親を歓迎した。<br />
「娘らが行け行け言うて…根負けや。…久しぶりやな小原さん」<br />
車椅子に乗った清川の母親が糸子に挨拶をした。<br />
<br />
― 糸子は鏡に集中しながら清川の母親に生地をあて質問する。<br />
「これやな?な!どない?」<br />
「…どれでもええよ」清川の母親がやるきのない返事をする。<br />
「娘さんらがこんなけ綺麗なお母ちゃんを見たがってんや!<br />
お母ちゃんは綺麗な服着て笑てんのが仕事や!」<br />
「…エライ仕事やな(笑)」<br />
「そらそうや、仕事さかい!お互い頑張ろうよ!」糸子がハッパをかけた。<br />
<br />
糸子は宣言通りに目測で採寸を行うと清川親子に良い服が完成する事を約束する。<br />
「まかしとき。絶対ええのんできんで!」<br />
清川親子は糸子に感謝しながら店を後にした。<br />
「…先生、やっぱしオーダーメードってええもんですね」<br />
糸子と一緒に親子を見送りながら孝枝が言った。<br />
「嫌な事、思い出してしもた…」<br />
糸子は孝枝の言葉で表情を曇らせた。<br />
<br />
― 里香が歩いていると後から自転車に乗った神山正志が声をかけてきた。<br />
「荷物、載せよ」<br />
正志は里香の持っていた買い物袋を乗せるように言うと里香は黙って従った。<br />
「…クリスマスイブ、自分どっか行くんけ?」<br />
「いかないよ」<br />
「東京とか帰らへんけ?」<br />
「帰えんない」<br />
「ほなケーキ食いに行かへんけ?行こよ!おごっちゃら!」<br />
その時、正志と里香が会話している姿を遠くから見る女子高生がいた。<br />
<br />
― 夜、閉店後、糸子は一人やきもきしていた。<br />
「せやけど、ホンマ里香のアホ、どこ行ったんや…」<br />
糸子が心配していると里香が帰ってくる。<br />
「ただいま」<br />
「黙っておらんようになったら心配するやろ!」<br />
「…クリスマスケーキ」里香は手にしていた小さな箱を糸子に出した。<br />
「まあ!…へえ!買うて来てくれたんけ(嬉)?」<br />
「うん」<br />
糸子は嬉しそうに箱の中身を確認するもケーキは一つしか入っていなかった。<br />
「何や…アンタのは?」<br />
「私はもう食べて来た」<br />
「食べて来た?…どこで?」<br />
しかし里香は糸子の質問に何も応えなかった。<br />
<br />
― 糸子はケーキの蝋燭に火をつけると飾られている写真に話しかけた。<br />
「里香がウチにクリスマスケーキ買うて来てくれてんで。有難いこっちゃでな」<br />
糸子は、火を消すと両手をあわせた。<br />
「…ほな呼ばれようか」<br />
糸子がケーキを運んで食べようとすると、店の前にバイクの騒音が鳴り響いた。<br />
そしてガラスの割れる音と共に女性の大声が聞こえた。<br />
「東京帰れ!不細工!!」<br />
糸子が止めるのも聞かずに里香は店の外に出て行く。<br />
しかし里香が店を出るともう姿はなく糸子の店のガラスが割られていた。<br />
「何や何や!こら、やられたのう!」<br />
隣の不動産屋も駆けつけ、糸子の心配をした。<br />
<br />
里香が家に戻ると糸子が落ちたケーキを拾い集め皿に盛っていた。<br />
「…食べなくていいよ、そんなの」<br />
里香の言う事を聞かずに糸子は、ケーキを食べた。<br />
「…あんな里香、ここがアンタの観念どこやな…アンタが決め!」<br />
<br />
「東京帰るか…それか、そのジャージ脱ぐか」<br />
糸子は、更に一口ケーキを口に運んだ。<br />
<br />
<br />
<strong>【NHK カーネーション第132回 感想・レビュー】</strong><br />
<br />
ドラマは、3本のラインで進行してます。<br />
アホぼんの100反事件、清川親子のドレス作り、里香の青春。<br />
この3つの話が毎日少しずつ進んでいるのですが、せめて清川親子のドレスつくりはあんまり必要性を感じないのは私だけ?<br />
その分、里香の心境の変化に時間を回して欲しかった。<br />
さて、ドラマ終盤では、神山正志君の嫉妬からハードな展開になりますが…なんか糸子らしからぬ反応のような気がしました。<br />
個人的には熱しやすい糸子を見たい今日この頃です。<br />
糸子が里香より早く店の表に出ていくと思ったんですがね。あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-91649973061644428772012-03-08T12:50:00.000+09:002012-03-08T12:50:08.371+09:00カーネーション あらすじ 『まどわせないで』 第131回(3月8日放送)「ケンカ?アホやな~里香は…<br />
あんなお嬢さん育ちがちょっとグレただけでケンカなんか強なるわけないんや」<br />
東京の事務所にいる直子が電話口で糸子に言った。<br />
「昨日から御飯も食べんと部屋に籠って…泣きもわめきもせんよって余計可哀相で…」<br />
「お母ちゃんも年取ったもんな~ヤンキーがケンカで負けて帰って来たて<br />
アホがどアホの真似しただけのこっちゃ。甘ったれた事いうちゃったらアカンで!」<br />
<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>あんな怖いオバちゃん、一体誰が生んだんでしょう…</strong></span><br />
糸子は、仏壇に手を合わせる。<br />
「里香のケガが大した事ありませんように…どうか早目に治しちゃって下さい」<br />
「先生。お客さんです」従業員の水野浩二が糸子のすぐ後ろで呼んだ。<br />
「えー!!なんや!?ビックリするやないか!」糸子は驚いて飛びあがる。<br />
「…なんべんも呼んだんですけど…」<br />
「何で体でかいのにそんな声ちっこいねん!」<br />
<br />
糸子が店に行くと吉岡と河瀬譲が並んで笑顔で座っていた。<br />
「先生、こないだはホンマに失礼いたしました」吉岡がまず謝った。<br />
「僕も親から金糸の話、なんべんも聞かされてたさかい、ついコイツに『いっぺん先生に相談してみい』ちゅうてしもたんですわ~」河瀬譲が笑顔で説明した。<br />
「…アンタの曾祖父さんとこの子の話、一緒にしたったら曾爺さん泣くで?」<br />
糸子は当時の在庫を抱える経緯について譲に話した。<br />
「…アンタ(吉岡)の話はちゃうやろ?プラプラ買い付けに出かけてええかげんな契約してきてしもた…お父ちゃんに怒られるよってどないかして欲しい。<br />
こんなけ景気ようて放っても物が売れる時代にや!?」<br />
「僕が甘ったれてました」吉岡が申し訳なさそうに俯きながら言った。<br />
<br />
「アンタは、まず自分の知恵絞るちゅう事覚え!ウチよりあんたの頭の中の方がよっぽど時代に向いたええ知恵、あるかもしれへんやないか?人の借りて済ますやら勿体ない事しな!」<br />
糸子は声を少し荒げて吉岡を一喝した。<br />
「ホンマに仰る通りなんです!…けど僕なり知恵絞って来ました」<br />
吉岡は、そう答えると笑顔で持ってきた3束の生地を糸子に見せ自信満々に言った。<br />
「染めてきました!」<br />
「…ほんで?」糸子はつまらなそうに吉岡に尋ねる。<br />
「3色になりました」<br />
「…ほんで?」<br />
「へ?」吉岡と譲は互いの顔を見合わせた。<br />
「アンタ…知恵絞ったてそんなんけけ?『ほうけ~三色ようやったな』ちゅうて言うと思ったんけ!?お前、どんだけ商売なめてんじゃ!帰れ!このアホぼんが!!」<br />
糸子は大きな声を上げると譲と吉岡を無理矢理追い返すのだった。<br />
<br />
糸子が家の中に戻ると孝枝と浩二が譲達が持ってきた土産に驚いていた。<br />
「ひゃー!金箔カステラやて!先生、上等なお菓子頂戴しました!」<br />
孝枝が上機嫌に糸子に報告する。<br />
糸子はテーブルに置いてあった“おはじき”を浩二の尻にぶつけた。<br />
「うわ!何ですか!?」<br />
「…今度来たらぶつけちゃるんや!」<br />
<br />
「何でカステラに金箔貼らなあかんねん」<br />
糸子はブツブツと文句を言いながらカステラを口に運んだ。<br />
「…うまい!」<br />
不機嫌だった糸子の機嫌はすっかり直ってしまう。<br />
<br />
- 糸子は篭っている里香の部屋の戸を開けた。<br />
「里香、金箔カステラ食べるか?…黒いとこが金やで?キランキランやで」<br />
部屋に入ると里香は寝ていた体を起こしたので、糸子はカステラが乗った皿を渡した。<br />
里香はゆっくりとカステラを一口かじって食べた。<br />
「うまいか?」<br />
里香は糸子の問いにコクリとうなづいた。<br />
糸子が里香の髪を指ですくと里香の顔に傷が見える。<br />
「…アンタな、言わなあかんで自分が痛いやらしんどいやらあるんやったら言わなあかん。<br />
誰かて、ほんなん自分一人で我慢なんかでけへんねや。言うたかてかまへんねん…な?」<br />
糸子が背中を摩りながら言うと里香の目から涙が零れ落ちるのだった。<br />
その後、糸子は金券店の篠山や偶然通りかかった不動産屋にもカステラを配った。<br />
<br />
― 夜、物音がしたので里香は窓を開けると紙飛行機が部屋に入ってきた。<br />
家を出ると里香を助けて店までおぶってきた正志が友人と立っていた。<br />
正志は里香を遊びに誘うが里香は朝が早いからと断わった。<br />
「学校?」正志が質問する。<br />
「ばあちゃんの手伝い」<br />
「ふーん。まあ…ええわ。ほなな」正志とその友人は帰る<br />
翌朝、糸子が朝食の準備をしていると里香が2階から降りてくるのだった。<br />
<br />
― 昼、糸子と孝枝、里香は大勢の豪華な昼食の準備をしていると河瀬譲の父親が金箔カステラを持ってやってくる。<br />
「譲がまた先生にえらい説教してもろたそうで」譲の父親が笑った。<br />
「悪い事しました。友達のためについて来ただけやのに(笑)」<br />
「…ありがたいことですわ。ホンマにアホ息子にしっかりして貰わん事には家内も会社が心配で成仏できんよってハハハ!」<br />
「…こないだの一周忌はあんじょう済みましたか?」<br />
「おかげさんで。…ホンマにあっちゅうまの一年ですわ。男一人残されてどないなると思ってましたが…今日までどないかやってきました…息子がアホでかなんちゅう以外は!(笑)」<br />
<br />
その後、集まった初老の男性達が集まって料理や酒を楽しんでいた。<br />
「うちの婿もアホやで~」男性の一人が上機嫌で言った。<br />
「うっとこの息子程でもないはずや!ハハハ!」<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>男の人は1人で御飯食べたらいかん<br />
>せやさかい、奥さんに先立たれた男の人らを集めちゃあ、こんな食事会をやります<br />
<br />
>もし、まだこの世におるんやったら、どうかあの人にもこんな場所があって欲しい…<br />
>そない思うからです。</strong></span><br />
<br />
<br />
<strong>【NHK カーネーション第131回 感想・レビュー】</strong><br />
<br />
部屋に閉じこもった里香が案外あっさり復活してましたが…あれは糸子の台詞に感動したからでしょうか?それとも金箔カステラと自分を重ねた?<br />
そんな中、正志という里香を助けた青年が謎です。<br />
夜、遊ぼうと誘ったのもそうですが里香が寝てる部屋を知ってたことが怖い!<br />
つーか、2階まで紙飛行機って、なかなか飛ばないんじゃ…紙飛行機の腕前凄い。<br />
まあ、終始そんなだるい感じの展開でしたが、最後はビシッと周防さんネタで閉めてましたね。奥さんがいなくなってしまった男性達が盛り上がるのを見る糸子の目がなんとも言えず切なかったです。もしかして周防さん出てくるのかな?あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-64072321192925430412012-03-07T13:42:00.003+09:002012-03-08T12:04:46.155+09:00カーネーション あらすじ 『まどわせないで』 第130回(3月7日放送)「…間違えたて、どない間違えてん?」<br />
糸子は吉岡が生地を100反仕入れた経緯を尋ねると吉岡は、“スワトー”という刺繍の入った中国の生地だと説明し出した。<br />
父親に良い所を見せようと現地に買い付けに行って1反だけ購入したはずが、100反注文した事になっていたことを糸子に説明した。<br />
「…で、親父に『どないかして100反さばけ、さばかんかったら勘当や』て。僕、生まれて初めてなぐられたんです!」<br />
吉岡は信じられないというような口調で言った。<br />
「…ほんで?…ウチにどないせえ、ちゅうねん」<br />
「いや、ですから…なんとかして100反さばくお知恵を拝借できないかと…」<br />
「嫌や…自分で考え」糸子は答えた。<br />
そして金糸の生地の話、もう一度、よく聞いてくるように伝える。<br />
「わかりました。…あの聞いたらもう一回来ていいですか?」<br />
「あかん!」<br />
吉岡が帰っていた後、糸子はつぶやいた。<br />
「…言うても来んで…アホぼんやさかい」<br />
<br />
すると孝枝が糸子を呼びに来る。<br />
「あの先生、清川さんとこの娘さん来てるんですけど…」<br />
糸子が店に行くと清川という女性客が笑顔で迎えた。<br />
「先生!こないだうちのおかあちゃんのドレス、相談さしてもうたやんか?」<br />
「喜寿のお祝いにちゅうてたやつけ?」<br />
「…あれな、お母ちゃん、ほんなん作りたないていうてんやん」<br />
清川は子供達でオシャレが大好きな母親のためにドレスを作ろうかと画策していたが母に断わられたと糸子に伝える。<br />
「ハハハ(笑)たぶん採寸が嫌なんちゃうか?」<br />
糸子は、その母親が病で太ってしまった事が原因だと指摘し、採寸をとらずとも自分なら見ただけで採寸はとれると教えた。<br />
「ほな、いっぺん言うだけ言うてみるわ!」<br />
清川の娘はそう言って上機嫌に店を後にした。<br />
<br />
<br />
糸子は朝起きて、里香を起こし、居間に飾ってある写真を磨かせた。<br />
「拭くだけとちゃうで、ちゃんと磨くんやで?」<br />
里香は写真を面倒くさそうに磨いていたが泰蔵の写真を手にとると手が止まる<br />
「男前やろ?」手に持っている写真が泰蔵のものと気づいた糸子は尋ねた。<br />
チームの先輩に似てると里香は言うが糸子は、泰蔵の方が男前だと主張した。<br />
そして泰蔵が亡くなった理由を聞いた里香は写真を見ながら呟いた。<br />
「ふーん…もったいない」<br />
「ホンマにな…泰蔵にいちゃんばっかり磨かんと横のヘタレもちゃんと磨いちゃってや」<br />
里香は泰蔵の写真の横に飾ってある勘助の写真を次に磨き始めた。<br />
<br />
― 店を開けると糸子は里香に窓拭き掃除をやらせる。<br />
「縦縦縦横横横や!分かったか?わらったら返事や」<br />
「分かった」里香は返事をすると黙々と窓を拭く始めた。<br />
<br />
窓を拭く里香を見ながら糸子は優子からの話を電話で聞いていた。<br />
「そら、ちゃんと生活のリズムが戻ったんは進歩やけど、とにかく早う高校に戻さな」<br />
「焦りなちゅうてるやろ?」<br />
「せやけど今の高校かて一年以上休学でけへんしな!手遅れになってまう!」<br />
優子は苛立ちながら自分は子供に愛情を注いでいるのに何故グレてしまったのか解らないと愚痴をいうが糸子は話そっちのけで浩二の作業に指示を出していた。<br />
「そっち行って直接里香と話しよか?」<br />
「あかん!あの子、まだジャージしか着れへん!」<br />
「ジャージ?何で?他のも全部送ってんのに!」<br />
「あの子がジャージ着てる間は周りが何言うたかて一緒や!<br />
まあちゃう服着だしたら言うちゃるよって待っとき!ほな忙しいさかい切るで」<br />
糸子は、そのまま受話器を置いた。<br />
「…なんやねん。ジャージて…はあ」優子はため息をついた。<br />
<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>言葉が無くても服は色んな事が解る…昔ウチにそない教えてくれた人がいました</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>ジャージはジャージで色々言うてる訳です。<br />
</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>『うちはヤンキーです』やら『気安う話しかけんといてください』やら</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>『ケンカやったらいつでも買わして貰います』やら…</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>言うてしもてるんさかいそらまあ…しゃあない</strong></span><br />
<br />
ボロボロになった里香が男子学生におぶられて帰って来た。<br />
「ちょっと!いや…里香ちゃん!どないしたん!!」<br />
おぶられている里香の様子に孝枝が慌てる。<br />
「何や?ケンカけ?」糸子は男子学生に尋ねた。<br />
「はい」男子学生、神山正志は短く答えた。<br />
ぐったりした里香を浩二が背負い孝枝と共に二階へ運びに行く。<br />
「…あんた助けてくれたんけ?」糸子は残った神山に尋ねた。<br />
「いや…俺は『ポリ来たど』ちゅうちゃっただけです」<br />
「警察きたんけ?」<br />
「ウソやけど…そういうたら絶対勝ってる方は逃げて行くんで…」<br />
「賢い子やな…おおきに」<br />
神山は糸子に一礼して店を出て行った。<br />
店に一人残った糸子は里香が運ばれた二階を見ながら表情を曇らせた。<br />
<br />
<br />
<strong>【NHK カーネーション第130回 感想・レビュー】</strong><br />
<br />
ひさしぶりの泰蔵兄ちゃん…糸子の説明した通り確かにイケメンです。<br />
後にも先にもって、周防さんは糸子にとって男前ではなかったんですね。<br />
冒頭で何かアイディアでも出すのかな?って思っていたけど、見事にバッサリと帰してしまう糸子、流石です。つーか、5分話させて返答が「嫌だ帰れ」ですからね~。<br />
金糸の話ってどんな話だったか、あまり覚えてないので昔に書いた記事を読みました。<br />
ふむふむ。そうか直子が産まれて苦労していた頃ですね。<br />
→<a href="http://nhk-carnation.blogspot.com/2011/11/511130.html">第51回『いつも想う』(11月30日放送)</a> <br />
ああ…懐かしい。この頃は善作や夫の勝がいたんですよね~あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-29884152174112259512012-03-06T12:22:00.002+09:002012-03-06T12:37:36.640+09:00カーネーション あらすじ 『まどわせないで』 第129回(3月6日放送)「孝ちゃん、明日から直子のショー見に東京行くのな新幹線の切符2枚取っておいて」<br />
「え?行かないよ私」里香がすかさず断わった。<br />
「小原の家訓は『働かざるもの食うべからず』や…心配せんでも優子は来えへんさかい」<br />
「そうなんですか!?」孝枝は目を丸くした。<br />
「あの子らけったいでな、お互いのショーは見よらへんねや」<br />
「骨肉の争いですねえハハハ!」孝枝は笑った。<br />
<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>自由にお洒落を楽しめる時代…この子は頑としてジャージしか着ません</strong></span><br />
直子のショーの控え室で糸子は壁に寄りかかっているジャージ姿の里香を見た。<br />
「5分前です」ショーのスタッフの声がした。<br />
直子がモデルに細かく指示をして間もなくショーが始まる。<br />
糸子は控え室に設置されているモニターでショーの様子を見ていた。<br />
ふと振り返ると里香が糸子のすぐ後ろでモニターを眺めていた。<br />
次から次へと現れる直子のデザインした服に糸子は目を輝かせた。<br />
<br />
― ショー終了後、パーティ会場には大勢の人間が直子の成功を祝っていた。<br />
直子は白川ナナコ、ジョニーと並んで写真撮影を行っていた。<br />
「やっぱし楽しいなあショーは。…まさに“だんじり”や!」<br />
糸子は満足そうにソファに座っていると直子の長男・修平が糸子に駆け寄る。<br />
「修ちゃん!こらまた一段と男前になったんちゃうけ!」<br />
写真撮影を終えた直子も糸子の元にやってくる。<br />
「里香やんか。どこのクソガキが紛れ込んだ思たわ。何やこの頭?何でジャージなん?」<br />
「関係ない」里香はムッとして直子に言った。<br />
「グレてんけ?かまへんわ。けどええか?ジャージて決めたんやったらジャージや。<br />
絶対に中途半端に脱いだらあかんで?分かったか」<br />
「はあ?」<br />
「ウチもセーラー服ばっかし着てアンタのお母ちゃんに笑われたもんや(笑)」<br />
「直子。そろそろ、ウチら次行くで!」糸子がソファから立ち上がろうとする。<br />
「次?どこ行くん?」直子が怪訝な顔をした。<br />
「ディズニーランド」<br />
「今から?とりあえずホテルに帰って休みよ」<br />
「あかん!まだ5時や!今からホテルなんて帰ってどないすんねん!行くで!」<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>3日ほど昼間の東京を連れ回したら里香はあっさり夜寝る様になりました</strong></span><br />
<br />
― 朝、糸子はオハラ洋装店の前にできた店をジロジロと見ていた。<br />
「あの…うちの店になにか?」若い男が糸子に話しかけてきた。<br />
「店開いてんな。おめでとうさん。何屋なん?」<br />
「…金券屋です」篠山真は、切符やチケットを扱っている店だと糸子に説明したが…<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>ようわからん商売や…</strong></span>糸子は思わず笑ってしまう。<br />
<br />
孝枝と糸子は隣に新しくできた不動産屋について話していた。<br />
「北村も生きちゃあったら今頃甘い汁、吸えとったやろに…後一歩が足らん人生やったな」<br />
糸子は部屋に飾っていた北村の写真を見て言った。<br />
「そやけど“キタムラ”ちゅうたら、おっきいメーカーさんですやんか」<br />
「そら安いか知らんけど、ちゃちいで?」<br />
「そんで売れてんやさかい、あんでええんです(笑)」孝枝と糸子の2人は笑った<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>戦争が終わってからこっち皆が皆が成功しました</strong></span><br />
<br />
「時代が良かったんですわ」糸子は店にやってきた記者に語った。<br />
「お嬢様が3人とも有名なデザイナーになられたちゅうのは凄い事ですよ」<br />
「そら、あの子らも頑張ったと思います。ほんでも日本ちゅう国が豊になったおかげです。<br />
今日かて見て下さい。“りんどうの会”ちゅう着物の勉強会なんですわ」<br />
糸子は店に招いた大勢の和服の客人を記者に説明した。<br />
「ところでお嬢様の話ですが…」<br />
「エエやないですか娘の話は(笑)何や、みんな聞きに来はるんやけど…<br />
正直さっぱり記憶がないんですわ~育児なんぞいっつも人任せのろくでもない母親やったさかい。自分の仕事の話やったらなんぼでもできるんやけどな(笑)」<br />
糸子は記者との話を切り上げると集まっていた和服の客に挨拶をして回った。<br />
「いや!糸子先生!」若い和服の男が糸子を呼び止めた。<br />
「はれ!河瀬商会のアホやないか」<br />
「何言うてますのん。最近は僕、そないアホでもないんですよ~」<br />
糸子と河瀬譲が話していると後ろからもう一人(吉岡栄之助)現れた。<br />
「どうも!お初にお目にかかります」<br />
<br />
「京都の呉服屋さんかいな。どうりで若いのにえらい着物が様になってる思た」<br />
糸子は受け取った吉岡の名刺を見て言った。<br />
「いや嬉しいわ!糸子先生に褒めてもろたて親父に言うておきます」<br />
「先生、コイツもこう見えて老舗の跡取りなんですわ」横から河瀬が言った。<br />
「かなんなあ!世の中“アホぼん”ばっかりやな!」糸子はソファに腰を下ろした。<br />
「先生!また相談に寄らせてもろても宜しいですか?」<br />
「あかん!相談相談てこの頃の若い男はちょっと甘い顔したらすぐ甘えて来よんや!」<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>…ちゅうて、しっかり釘さしといたのにも関わらず</strong></span><br />
<br />
「こんにちわ。先生いはいりますか?」数日後、店に吉岡が現れる。<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>さすがアホぼん、何も聞いてません</strong></span><br />
「…5分やで?忙しいやで」糸子は不機嫌そうに言うと席に着いた。<br />
「譲から先生の話はよう聞いてたんです。譲の曾祖父さん助けてあげはったんでしょ?<br />
金糸の入った生地100反さばいてあげはったんでしょ?」<br />
「…古い話やな」糸子はニヤリとほくそ笑んだ。<br />
「感動しましたわ!世の中には立派な人もいてはるもんやな~て」<br />
その時、里香が茶を運んできて、糸子の前に湯飲みを置いた。<br />
「お客が先や」糸子に注意され里香は湯飲みを吉岡の前に置いた。<br />
「あんた、はよせな!5分、終わんで?」糸子は里香を見つめる吉岡に言った。<br />
「ちょっと見て頂きたいものがあるんです」吉岡は白い生地を広げた。<br />
「へえ~!オモロイ生地やな」糸子は生地の手触り確認して言った。<br />
すると吉岡は突然、土下座して大きな声を出した。<br />
「助けてください!…僕、間違えてこれ100反も仕入れてしもたんです!」<br />
「はあ!?」糸子の顔が歪んだ。<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>また100反かいな…</strong></span><br />
<br />
<br />
<strong>【NHK カーネーション第129回 感想・レビュー】</strong><br />
<br />
昨日に引き続き、随所に『ああ、糸子だなあ』って思う事があります。夏木マリさんは尾野真千子さんの演技を見て研究してるんでしょうね。<br />
さて、ナレーションが若干多いのは晩年編がスタートして2回目なので仕方ないとして新キャラも徐々に増えてきましたね。<br />
金券ショップ屋のお兄さんや生地問屋のひ孫(ひ孫が出てくるて凄い)、京都の呉服屋の跡継ぎ…金券ショップは後々、なんかあるんでしょうね。<br />
不動産←お好み焼き屋←木岡履物店だと思うんですが、木岡夫妻には子供が居なかったんですね。意外だったのが、ほっしゃん北村が大きいメーカーとして大成功していたこと。<br />
安い服専門店みたいな事をいってましたが…しまむら?あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8317456524919699267.post-38633995587254172392012-03-05T11:38:00.000+09:002012-03-05T11:38:49.745+09:00カーネーション あらすじ 『まどわせないで』 第128回(3月5日放送)昭和60年10月朝、布団を片付け終えた糸子は階段を手すりに掴まりながら降りる。<br />
「こら、里香あんたも起きや!聞いてんけ!?」<br />
<strong><span style="color: #ea9999;">>72歳の朝は忙しいです。</span></strong><br />
「おはようさんです。今日も一日どうかおろしゅうお願いします」<br />
糸子は、神棚にかしわ手を打ち、仏壇に手を合わせた。<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>いろんな人がすっかりあっちへ行ってしもて…</strong></span><br />
テーブルに並べられた写真(千代や玉枝、八重子が写る)に話しかけた。<br />
「はれ?アンタまた倒れてんかいな。しっかりしぃや!」<br />
糸子は倒れていた北村の写真立てを起こした。<br />
<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>ほんでもあっち行ったくらいで付き合い諦めんのも嫌で何やかんや供えたり</strong></span><br />
「これうまいで?忠岡堂の新作やて」糸子は饅頭を置き<br />
「せやけどこの膝もよう考えたら長い事頑張ってくれてんで。贅沢いうたらいかん」<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>色々、言うてみたり…</strong></span><br />
<br />
その時、長女・優子からの電話が鳴った。<br />
「お母ちゃん…どない、里香?」<br />
「どうて別に何ちゅうことないで?…何も迷惑なことあるかいなこれまで年寄り一人やったんが賑やかなって嬉しいくらいや」<br />
「あの子、昨日の夜、出て行けへんかった?」<br />
「夜?…朝にはおったけどな」<br />
「多分、こっそり抜け出してる思うわ。こっちでも毎晩毎晩出て行ってな…その…オートバイの後ろ乗ったりしてたりして…あんなおかあちゃん、うちあの子を今のミッションスクールに戻さすんは、もう半分、諦めてるんや。せめて公立の高校出もどないか出さんとあの子が何を思てそっちに行きたい言い出したかわからへんけどまあ様子見てなるべく早う東京に帰らせちゃってな。今が肝心の時なんやさかい」<br />
<br />
優子の話を聞きながら糸子が時計を気にしているとオハラ洋装店で働いている2人が出勤してくる。<br />
「おはようございます」<br />
「ちょっと浩ちゃん、昨日のあれしときや」<br />
糸子は水野浩二に指示を出した。<br />
「…お母ちゃん、聞いてるか?」<br />
「あ?ああ。むつかしく考えな、チビの事こっちゃ。ヤンチャすることもあるがな」<br />
糸子は優子に面倒くさそうに伝えた。<br />
「チビて…里香はもう15歳やで?ここで下手したら一生棒に振ってしまうさかいな!」<br />
「アホか!あんなチビつかまえて物騒な言い方したりな!」<br />
「せやけどホンマにこれからの三年間で人生決まってまうねん!」<br />
「決まらん!たかが3年で人生なんぞ決まってたまるけ!ついこないだおしめ取れて、喜んじゃったような娘やないか。歩けて喋れるだけで上等やと思っちゃったらエエんや!」<br />
<strong><span style="color: #6fa8dc;"><em>ガチャン!</em></span></strong>糸子はそのまま電話を切った。<br />
<br />
「おはようさん」高齢の女性の客がオハラ洋装店に現れる。<br />
「はれ、おはようさん!でけてんで~ごっついエエの!」糸子は嬉しそうに応対する。<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>お客さんらも随分年をとりました。</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>年寄りが服を作るちゅうたら、もうせいぜい年に一回あるかないかです。</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>ほんならなおのこと、その一回を楽しんで欲しい</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>オハラ洋装店はそんなゆっくりした店になりました。</strong></span><br />
<br />
「ええわ!やっぱし!」試着した女性を糸子は褒めた。<br />
「ほうか?」女性は自信なさそうに尋ねた。<br />
「ミサエちゃん、あんた色白いさかい、この柄よう映えるわ~」<br />
「派手過ぎひんけ?」<br />
「何も派手ちゃいますわ!熟女の魅力ですわ~」<br />
試着を手伝う従業員の山口孝枝も褒めちぎるのだった。<br />
<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>うちは一生オーダーメードだけでやっていく</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>その気持ちは今もこれからもずっと変わりません。</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>ところで店がゆっくりしても、ウチらがゆっくりできるわけでもありません。</strong></span><br />
<br />
また優子からの電話が鳴った。<br />
「お母ちゃん、昨日の心斎橋店の売り上げってそっちに届いてる?」<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>これや…まあこの子らの…相変わらずこの子らの世話の焼けること</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>『ユウコ・オハラ』は今や全国に30店舗を構える一流有名ブランドに成長しました。</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>社長でデザイナーの優子はとにかく忙しい。</strong></span><br />
<br />
「はあ~ホンマ、親はタダやと思てこき使いよる…」<br />
糸子が電話を切って愚痴を零すと続けて直子からの電話が鳴る。<br />
「お母ちゃん、明日のショー見に来るやろ?岸和田のショッピングセンターの契約書持ってきて。コロッと忘れちゃあったんや」<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>直子は7年前にパリコレを成功させました。</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>以来、世界を飛び回る有名デザイナーになったんはええけど</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>飛び回りすぎていつまで経っても足元スカスカ。</strong></span><br />
<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>案外一番手かからんのがロンドンにおる聡子です。</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>これはもう遠過ぎて世話も焼きようがないだけやけど…</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>こんな聡子も10年前、自分のブランドを興しました</strong></span><br />
<br />
<br />
一昨日、糸子の家に転がり込んできた優子の次女の里香を糸子は起した。<br />
「起き!!昼は起きとくもんや!」<br />
糸子は里香の布団を無理やりめくると、そのまま窓を開けた。<br />
「うるせえよ…」里香はけだるそうに呟く。<br />
「ええ天気やな~!どうせ来るんやったら先月来たらよかったのにな。<br />
ほしたら“だんじり”見れたで。アンタ、いくつから祭来てへんかいな?」<br />
「さあ…」<br />
「“だんじり”見てへんさかい、こないグレてしもうたんやで。来年までここおり、ほしたらだんじりみれるさかい。ええで~だんじりは~」<br />
糸子は2階からだんじりが通る道を嬉しそうに見下ろしながら里香に言った。<br />
<br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>昔は走って抜けた商店街も今はゆっくり歩く様になりました。</strong></span><br />
<span style="color: #ea9999;"><strong>>ほんでもだんじりは今も昔も何も変わらん速さでこの道を突っ切って行く</strong></span><br />
「うれしいような…切ないような…」<br />
すっかり様子が変わってしまった商店街を糸子はゆっくりと歩くのだった。<br />
<br />
<br />
<strong>【NHK カーネーション第128回 感想・レビュー】</strong><br />
<br />
いやいや、予想以上に良かったと思いますが、皆さんはいかがでしょうか?<br />
今週から違和感がハンパないと予想していたけど、許容範囲です。<br />
ネット掲示板では賛否両論ですが…まあ、違和感があるのは仕方ないでしょ。<br />
私的には72歳を尾野真千子さんが演じるよりは全然いいと思います。<br />
岸和田弁も詳しい事はわかりませんが、特に違和感がないように感じられます。<br />
「どない!?どない!?」って嬉しそうに試着室の客にしつこく聞くシーンでは『おお!糸子だ』と思うほどでした。喋りが遅いのが若干、やり過ぎ感はありますが。<br />
そんなことよりもいつの間にか、ほっしゃんが亡くなってます…。<br />
家や店も豪華になりつつ、恵や昌ちゃんがいなくなって…2人はどうなったか気になる。<br />
まあ、エピローグ的な気持ちで気楽に楽しめばいいんじゃないでしょうか?あらすじブログ管理人http://www.blogger.com/profile/08473136895671914020noreply@blogger.com