カーネーション あらすじ 『奇跡』 第145回（3月24日放送）
― 病院で行うファッションショー当日
吉沢加奈子の病室のドアが開き、子供2人と夫が現れた。
「おはよ！」
加奈子は、笑顔で挨拶をすると心配そうに見てた子供達が嬉しそうに加奈子に駆け寄った。
「ママ！今日頑張ってな！」
「うん！見てて、ママ、めっちゃ綺麗になるから！」
子供と妻の様子を見ていた夫も安堵の表情になった。
― 里香はインカムを付けてショーが行われるホールでスタッフに指示を出していた。
「おはようさん」糸子がスタッフに挨拶しながらホールに現れた。
「おばあちゃん、モデルさん達見て欲しいんだけど」
糸子は里香に言われてショーに出る準備をしている控え室に行く。
「へえ～皆、うまいこと化けたな！」
糸子が準備を終えた女性達に言うと笑いが起こった。
「ごっつい別嬪がようさん仕上がりました。…後はよろしいか皆さん！
ホールに続々と集まってきてるお客達は何を見に来てるか分かりますか？…幸せです！
女が綺麗にしてお洒落して楽しそうに歩く…その幸せを見に来てるんです！
見る人に幸せを分け与えよ思たら、まず自分が一番幸せな気持ちで歩かなあきません！」
その頃、ショーが行われるホールに大勢の人々が入場していた。
「アンタはトップやさかい特に堂々としてや！」
糸子はショーの最初に出る女性から次々に女性達に声をかけていった。
「男前がエスコートするけどな、男前にしがみついてる風にはならんといてや！
この男前がウチにゾッコンやさかい連れて歩いちゃってんやくらいの顔して歩いてや」
「どないな顔したらええのやろな？経験ないよってな」3人は困った顔をしたが
「でける！絶対でけるよって！」糸子は力いっぱい励ました。
最後に糸子は吉沢加奈子の前にやってきて笑顔を見せた。
加奈子は糸子の笑顔を見て泣きそうになってしまう。
「まだや（笑）！…今からや。まだ泣いたあかん！」
糸子はそう言うと椅子の上にあった花びらが入ったバスケットを加奈子に持たせた。
「アンタは、このショーの大事なトリや…他の子ぉらは幸せ見せなあかんけど、アンタは、まだ一段ごっついもんを見せる役目があるんやったな？…なんやった？」
「…奇跡」
「せや！…あんたが奇跡になるんや！ほんで見てる人らに奇跡を分けるんやで！ええな？」
「…はい」糸子の言葉に加奈子は頷いた。
― ホールの照明が消え音楽がスタートした。
「いよいよ始まりました…岸和田中央病院ファッションショー！」
糸子のマイクアナウンスで場内は拍手が起こった。
「トップバッターは坂崎真紀さん！『私は5階西病棟の看護婦です、そんな真紀さんのドレス
往年の大女優まレーネ。ディートリッヒをイメージ。長い脚を見せる深いスリッtとがポイントです」
糸子が登場するモデルを次々と紹介していく。
順番が高齢の女性になると瀧村院長がエスコート役としてタキシード姿で登場した。
「きゃー！」歓声が一際大きくなる。
エスコートをされた女性はキャットウォークで元気にはしゃぐ姿をみせた。
糸子が次に控えている加奈子と目が合うと加奈子は糸子に笑顔を見せた。
子供達が最前列で見てる姿が目に入ると糸子は涙が溢れそうになってしまう。
トリの加奈子が登場し、拍手が起こるが糸子は言葉に詰まる。
加奈子の紹介がされないので会場がざわついたので、慌てて糸子の後ろで控えていた相川が糸子の原稿を読み始めた。
「さあ！いよいよ、トリは吉沢加奈子さん。5階東病棟に入院中。
『私は三ヶ月前に…末期ガンと診断されました。
…でも決めました。私は幸せになります。
大好きなパパ、大好きなみーちゃん、ゆーちゃん。優しい先生方、看護婦さん達、見ててね！私は、今もこれからも絶対幸せです！』」
相川が原稿を読み上げると会場は拍手と歓声がわき起こった。
加奈子の夫と糸子は号泣しながら拍手をする。
キャットウォークを歩いた加奈子は持っていたバスケットから花びらを撒きフラワーシャワーをする。すると最前列にいた子供が壇上へのぼり加奈子はその２人を引き寄せた。
観客は立ち上がって拍手をするのだった。
「ありがとうございます！皆さんにもきっと奇跡が起こりますように！」
相川がショーに来ていた観客に言った。
その光景を奈津は会場の一番後ろで見ていた。
― 奈津が病院を出ようとすると後ろからタキシード姿の龍村が追いかけてきた。
「もしお時間よろしかったら…どうですか？院長室でハーブティでも」
＞こら天からのご褒美やろか…
「待っとれ！」糸子は杖をつきながら目一杯早歩きで院長室を目指した。
＞奈津に会えました。
― 2002年1月
＞イブサンローランが引退を発表しました…おつかれさん
夜、糸子はお猪口を2人分用意し、二階のベランダで乾杯した。
＞ウチは、もうちょい頑張るよってな…
【NHK カーネーション第145回 感想・レビュー】
今日も素晴らしい回でした。もうね、加奈子さんにやられっぱなし（笑）
末期ガンであるが幸せだということをショーを見に訪れた大勢の人間に伝える加奈子さん…末期ガンであるということを公表するだけでも凄い勇気です。
だから総婦長・相川も原稿を見て一瞬ためらったんでしょうね。
それはそうと、奈津が帰ろうとしたところを龍村がハーブティでもって誘うところが、ちょいと笑えました。いやいやキャラ立ってますね～。
残念だったのが奈津と糸子の再会シーンが無かったことです。
でも考えてみたら再会シーンがあったとしても「いつもと変わらない」2人のケンカが繰り広げられるだけだと思うので無くてもいいかも。もしくは、来週の最終週に持ち越しかな？
カーネーションいよいよ残り5話ですね…予告だけでは全く予想はつきませんが最後まで楽しみたいと思います。