カーネーション あらすじ 『あなたの愛は生きています』 第150回(3月30日放送)


糸子の病室にやってきた看護婦長の相川は糸子が化粧してしているのを見て驚いた。
「ま!先生!!」
「…タカちゃんかと思った」
糸子は化粧の手を止めた。
「お化粧はアカンちゅうたでしょ?顔色がわからへんやないですか!」
「今日は見舞客があるよってな、病人みたいな顔見せるわけにはいけへんやないか!」
「先生は病人なんです!病人らしい顔をしといてください!」

― 糸子の病室に譲、栄之助、孫の里香が訪れていた。
「ほんまにお花畑ですね~」
見舞いの花だらけになった病室を栄之助と譲は感心していた。
「アンタら何食べる?ケーキ、おかきせんべえチョコレートなんでもあんで」
そして糸子達はテーブルに見舞いのお菓子を沢山広げた。
「せやけど何や先生、ちょっと若返りはった事ないですか?」
譲がお菓子を食べながら糸子に言った。
「はれ?珍しい事言うてくれるやないか(笑)」糸子が嬉しそうに笑う。
「僕もさっきそない思いまして。…好きな人でもできはったんちいますか?」
「マジで?そうなの?おばあちゃん!?」里香が目を輝かせた。
「ハハハハ!ほうか、そない見えるか(笑)」
>確かに恋をした時とよう似てる…あの朝、目が覚めてから…
>世の中がエラい何でもかんでも綺麗に見えるようになってしもた。

― 栄之助と譲を見送って、糸子の病室に里香が戻ってきた。
「おおきなあ…」
里香がお菓子の後片付けをしていると糸子が笑顔でゆっくり言った。
「…そんな…しみじみ言わないでよ…」
「おっかしか?」
「おかしいよ!…見送って来ただけなのに」
里香は糸子が寝ているベッドのそばに来ると糸子が里香の顔に手を触れた。
「あんた…きれいやな…」
糸子が口にすると里香は泣いて糸子に抱きついた。

― 夕方、糸子は身体をゆっくりと横にして眠りについた。
里香がお菓子の後片付けをしていると糸子が呟いた。里香がお菓子の後片付けをしていると糸子が呟いた。

― 平成18年(2006年)3月18日、ロンドン:聡子のアトリエ
「ミッキーどこいって里香がお菓子の後片付けをしていると糸子が呟いた。いたの?!この忙しいときに!」
聡子は花束を持ってアトリエに戻ってきたミッキーに詰め寄った。
「ごめん!お花を買いに行っていたの。今日は母の日だから」
ミッキーは悪びれる様子もなく聡子に伝えた。
聡子がため息をつくと聡子の携帯が鳴った。
「優子姉ちゃん?どないしたん?…もしもし」
「あんな聡子…お母ちゃんがな・・・・・・・・・亡くなったよ」
「ウソや!…ウソや!!」
聡子も電話をかけた優子も、優子の隣に居た直子も泣いていた。

― 糸子の対面した優子や直子、オハラ洋装店の従業員達は皆で店に戻ってきた。
「あ…!まだ見てはらへんのとちゃいます…二階」
誰一人口を開かない中で孝枝は優子と直子を改装した2階に連れて行った。

「…ええでしょう?」孝枝が部屋を明るくすると2人に尋ねた。
「うわぁ~!!また立派なバーカウンター!お酒もグラスもびっしり…
『何ぼでも飲んでや』ちゅう事とやな…(笑)」
優子がキッチンを見ながら嬉しそうに呟いた。
「好きなだけ飲んで好きなだけ“だんじり”みてや…」
部屋を見回りながら直子が口にすると壁に大きく四角いへこみを見つけた。
「どないしたん?」
直子が可笑しそうに笑っているに優子が気がついた。
「これ!『ここに写真飾ってな』ちゅうことやで。ほんで『ここに花置いてや』」
「そうや、ホンマ…かなわんなあ…」
「ホンマなあ…」直子も優子の意見に賛同した。
「やっぱし…うちらの何枚も上手や。あの人…」優子は孝枝に伝えた。

― 翌日、糸子は棺に入った状態になり里香や孝枝達に囲まれていた。
そこに帰国した聡子が到着する。
聡子はゆっくりと棺に近づき中の糸子を見て泣き出す。
「お母ちゃん!…ただいま!ううぅ…(泣)」
そして手に持っていたカーネーションの花束を糸子の棺に入れた。
「イギリスはな…母の日やったんやで昨日…ごめんな、おかあちゃん!
娘のくせに見送る事もでけんで!ごめんな!!」


【NHK カーネーション第150回 感想・レビュー】

あらま、予想外の展開…てっきり最終話にお亡くなりになるとばかりに…。
聡子が泣いている時にミッキーが理由もわからず母親のために買って来た花束を聡子に差し出すのが笑えたので、一連のシーンでは泣けませんでしたよ。ミッキーオモロすぎ(笑)
糸子が冒頭、お化粧してましたが、なるほど…栄之助と譲は立派に糸子のボーイフレンドになれたんですな。
今日は、譲、栄之助、里香の糸子晩年活躍トリオが活躍してましたね。
上手い具合に糸子の最後の引き立て役になっていたと思います。
糸子がゆっくり眠りにつくシーンは存分に生きたと満足感に包まれながら旅立ったという印象を受けて個人的には、一番ウルっとしたシーンでした。
…ところで、聡子が持ってきたカーネーションの花束は、ミッキーが『売切れたら大変だからね!』って言って買って来た花束と同じ?