カーネーション あらすじ 『あなたの愛は生きています』 第149回(3月29日放送)
「小原さーん!大丈夫ですか!?小原さーん!!」
糸子は病院の廊下をタンカに乗せられて運ばれていた。
医者と看護師が糸子に懸命に声をかけるが糸子は返事ができないでいた。
>ん?…何や?どないしたんやったかな…うち?
― 平成18年3月、小原洋装店の店内にフミ子、孝枝がひな人形を飾っていた。
「ウチも女の子やったら、お雛様、買えたんですけどねえ」
フミ子が雛人形を箱から取り出しながら呟いた。
「フミちゃんとこ、男の子ばっかしやもんな~」孝枝が言った。
「そうなんです~男は男でエエんですけど…こういう楽しみはありませんわ(笑)」
「浩ちゃんとこなんかお雛様飾んの?」
「…昔は飾ってましたけど娘が大きなってからは飾りませんね」
後ろで作業していた浩二が笑顔で答えた。
「7段出そう思たら大変やけどな、おひな様とお内裏様だけでもエエんやで?飾っちゃり!なるべくこないして」
椅子に座りながら雛人形の準備を見守っていた糸子が言った。
「桃と菜の花とな…ええなあ…春は」糸子がテーブルに飾ってあった桃を見て言った。
するとフミ子が仕事をしながら居眠りをしている篠山を指差した。
それを見た糸子はニヤリと笑うと篠山めがけて、おはじきを投げた。
「あ!あかん!春はあかんな~!この春の日差しちゅうのがくせ者や!」
糸子に起され篠山は慌てて立ち上がって身体を伸ばした。
「浩ちゃん、コデマリの枝買うて来てくれたか?」糸子が尋ねた。
「はい台所へあります」
「ほな、コレ(花瓶)にさしとこか」
孝枝が代わりに取って来るというが糸子は断わった。
台所に到着すると急に息苦しくなり胸を押さえ、そのまま座り込んでしまう。
糸子は病院の救急治療室の診察台の上でその事を思い出していた。
>せやった…こら、えらい事になってんやなぁ…
「…いつ?」孝枝からの電話で糸子の事を聞いた優子は顔が真っ青になった。
「一時間ほど前です。すぐに救急車呼んで今、岸和田中央病院です!」
孝枝達は、優子、聡子にも糸子が倒れた事を連絡をした。
― 深夜、ロンドンから戻った聡子が糸子の病院に到着する。
聡子が糸子の病室の前に立つと中から笑い声が聞こえた。
優子「アハハハ!あ!ちょっと聡子や!」
直子「まだ入ってきたらアカンで(笑)」
糸子の病室に布団を敷いて寝ていた二人は聡子に化粧を落とすように言った。
直子「姉ちゃんのスッピン久々に見たらホンマごっつい事になっててな(笑)」
優子「あんたかて、これ人の事言われへんやろ?(笑)」
「…何?」」聡子は二人のやりとりと糸子のギャップに戸惑った。
― 聡子も着替え、三人は糸子のベッドの横に並んで寝ていた。
優子「聡子、何時に日本着いたん?」
聡子「7時半」
優子「ふーん、関空?」
聡子「うん、お姉ちゃんらは?」
優子「ウチは朝一の新幹線や。昨日中に来たかったけど都合がつかんでな」
直子「またあんなん言うてんで…?」
優子「アンタかて昨日中に来たはエエけど夜ぐーぐー寝てたらしいやん!孝枝さんビックリしてたで『ウチの親でもないのにウチの方がよう寝んかった』て」
直子「ほんでもウチが一番に来たのは間違いないよってな!お母ちゃんが起きたらコレだけは言わしてもらうで!」
聡子「どうなん…お母ちゃん?…今、どういう状態なん?」
優子「…今夜が山やて」
それを聞いた聡子は泣き出してしまったので直子は後ろからギュッと抱きしめた。
そして3人とも泣き出してしまう。
― 翌朝、優子が目を覚ますと糸子が起きている事に気がついた。
「ちょっと!お母ちゃん?お母ちゃん!!?」優子は大騒ぎをして糸子に話しかける。
「ううーん…」
優子は寝ていた聡子と直子を起こすと三人ははしゃいだ。
「起きた!起きた!お母ちゃん!よかった!!」
「うるさい…あんたら」糸子は迷惑そうにつぶやいた。
― 直子達は仕事の話をしながら慌しく帰宅準備をしていた。
直子「えらいこっちゃ、二日分の予定全部放り出して来てしもた!」
優子「今日の夜のレセプション、断ったけどやっぱし行けるな」
糸子は忙しい中、駆けつけてくれた三人を微笑みながら眺めていた。
優子「ウチらひとまず帰るけど…孝枝さん来たらよろしゅう言うといて」
直子「また都合つけてすぐ来るよって。先生の言う事をよう聞きや!」
聡子「はよ、元気になってな!お母ちゃん」
糸子「心配かけたな…気ぃ付けて。おおきにな」
3人は病室を出て行くと糸子は娘達、オハラ洋装店で働くスタッフ達の事を想った。
>おおきに…優子、おおきにな。直子、おおきにな。聡子、おおきにな。
>フミちゃん、浩ちゃん、まこちゃん…おおきに、おおきに…
>うちは…果報者です
笑顔の糸子の頬を涙が流れた。
【NHK カーネーション第149回 感想・レビュー】
平成18年…って、ついこないだじゃないですか!
まず、そこに驚いて、聡子が70歳という設定に再度驚きましたよ。
いや揚げ足をとったりするわけではないんですが…それは無理がありすぎなのではと。
安田美紗子さんの70歳設定がありなら、尾野真千子さん90歳もありなのでは?と(笑)
まあ、そんな事はどうでもいいんですけどね。
昨日の周防娘登場の話は終わったんですね…てっきり周防さんからの伝言とかあるかと思ってましたが、特になく…3年が経過してます。
最終週のタイトル(カーネーションの花言葉)『あなたの愛は生きています』の『あなた』とは、糸子のことなんだろうな~と今日見て思いました。
残りあと2回ですが、最後まで楽しんで観たいと思います。