カーネーションあらすじ 『誇り』 第20回(10月25日放送)

「はい!これでスカートの完成です。いかがでしょう!」
ミシンの実演販売していた根岸が完成したスカートを見せると一斉に拍手が起こった。
「お家にミシンが一台あれば本当に色んなものをすぐ縫う事ができるんですよ?」
実演販売を見ていた主婦の一人が尋ねると「一台200円です」根岸が笑顔で答えた。
「高っ!」主婦達はミシンの高額な値段にざわついた。

実演販売が終わった根岸に糸子が声をかけた。
「すんません、小原糸子いいます。うちに洋裁を教えて下さい!」
「明日からは心斎橋で今日のような教室を開くの。是非いらして。」根岸はチラシを渡した。「おおきに!行きます!絶対行きます!」
『あんな人に洋裁に習えるなんや夢みたいや』糸子は期待に胸を膨らませた。

翌日、反対していた善作に内緒で糸子は心斎橋へ行く。
教室に入るとミシンを習いに来た生徒達で教室は溢れていた。
>うわーようけ人きてんな。けどこんな中やったらうちが一番ミシン使えるんとちゃうか?
なんせ3年もパッチ屋で修行したんやさかいな。

「ようこそスティンガーミシンのミシン教室にお越し下さいました。講師の根岸です」
根岸が挨拶をすると生徒達から拍手が起こった。
根岸は手元の名簿にある生徒の名前を読み上げ次々に生徒を座らせた。
糸子を含めた多数の生徒は名前が呼ばれず教室の隅に立ったままになった。
根岸が購入者以外は説明を聞くだけなので理解して欲しいと断わって授業が始まった。

「この丸い所、はずみ車と言います。はずみを車を手前に回して踏み板を踏むと…」
>ウソ?そんな所からなんか?
結局、その日は糸の通し方で終わった。次の日はペダルの踏み方で終わった。
『この様子やとホンマの洋裁はいつになるやろうなあ』
はしゃぐ他の生徒と違って糸子は根岸の授業内容にガッカリしてしまう。

3日目の授業終了後、助手(?)と後片付けをしていた根岸に糸子は質問した。
「あのすんません。洋裁はいつごろ教えてもらえる様になりますか?
うち、ミシンはもう使えるさかい、洋服の作り方を教わりたいんです」
「そう。ミシンはどこで習ったの?」
「パッチ屋です。三年間いてました」
「確かにこの教室では物足りないでしょう。でもごめんなさい。私は東京からミシンの講師としてここに呼ばれているので教室ではあれ以上のことはお教えできないの」
根岸はミシン購入者に合わせたこと(スカートくらい)しか教えられないと説明した。

糸子は落ち込んで歩いていると祖母・松坂貞子と従兄弟・松坂勇に声を掛けられる。
「人…人違いです!」糸子は慌てて下を向いて誤魔化そうとした。

糸子は貞子と勇に心斎橋にある『パーラー浪漫堂』でアイスをご馳走になっていた。
「フフフ、それで逃げたんかいな?」事情を聞いた祖母・貞子は笑った。
「頼むさかい。うちにお心斎橋で会うた事、お父ちゃんに言わんといてな」糸子が頼んだ。
「言うかいな(笑)。心配せんと早よお食べ」貞子は糸子に言った。
勇は、心斎橋にしか売ってない模型を買いに父・正一と祖父・清三郎に内緒で貞子と一緒に来たことを話した。「私が勝手に孫に物買うたら怒るんよ」貞子が面白くなさそうに言った。

「そのミシン屋さん残念やなあ。先生はミシンだけやのうて洋裁も教えとったなんやろ?」
貞子は糸子から聞いた根岸の授業について尋ねた。
「東京やったら洋裁専門の学校があってな。そこで本格的な事も教えてんやて。
けど大阪ではまだまだそこまでの授業はできへんて。
まずはもっとミシンが広まってからやないと無理なんやて」糸子が説明した。
「そしたらミシン買うて個人授業つけてもろいいな?ミシン買うやろ?ほんでな「うちは洋裁しとうてミシンを買いますねん。買うた限りはきちんと洋服が作れる様になるまで教えてもらんと困ります」て言うんや」

「おばあちゃん、ミシンなんか買えるわけないやん」糸子が笑って言った。
「買うたるがな!買うたる!ミシンくらいなんぼでもおばあちゃん買うたるで!」
「ホンマ?」糸子の表情が明るくなった。
「うん!今から行こうか!そのミシン屋どこなん?」貞子は店を出ようと席を立った。
「あかん!おばあちゃん、またそんな勝手したらおじいちゃん怒ってまうて」勇が言った。
「ふん!ええやんか!私のお金やねんから」仕方なく貞子は座った。
「ウチも買うてもうてもお父ちゃん、怒って家に置かしてくれへんかもしれん…けど頼んでみる!全部ホンマの事言うてミシン買うてもらうん許して下さいって」
「うん、それがええで」勇が頷いた。
「根性いれて頼んでみる!ええて言わしゃちゃるよって待っててな!」

「…ここの店、前、おじいちゃんにも連れて来てもろた」糸子は店内を見回した。
「そら心斎橋いうたらこの店が一番やもん!有名人もよう来とんで」貞子が小声で言った。
「…あれ?中村春太郎ちゃう?」勇が奥に座っていた男性客を見て言った。
「ほんまや!春太郎や!」祖母・貞子もその男性客に興奮した。
春太郎を知らない糸子は貞子に“若手歌舞伎役者”と教えてもらう。

「またこないだとちゃう子連れとる…あの若い子もあんなタラシにコロッといかれてしもうてあほやな。どうせすぐに泣かされるんに決まっとんねん…」
残念そうに貞子は春太郎と一緒に座っていた女性について言った。
春太郎と呼ばれた男性客は席を立ち、連れの女性と店の出口へ向かう。
「春太郎様!またのお越しを!」店の従業員は総出で春太郎を見送った。

「奈津…」春太郎が連れていた女性が吉田奈津だと気づいて糸子はつぶやいた。


【NHK カーネーション第20回 感想・レビュー】

勇「あれ…ハム太郎様じゃない?」
貞子「ホンマや!ハム太郎や!」って聞こえてました(笑)。ビックリしましたよ!
根岸先生の教室で残念ながら洋裁を学べなかった糸子、どうするんでしょうか?
ミシンの方は、お婆ちゃんに買ってもらえそうですね。
っていうか勇が「あかん!そんな買ってしたら…」ってミシンを買う事を止めますけど、お前は模型を買ってもらったんだろ!!とツッコミたい(笑)
それと「大きな声ではいわれないけど有名人が来てるお店」なのに従業員一同、大声で「春太郎様!!またのお越しを!!」って…(汗)