カーネーションあらすじ 『いつも想う』 第51回(11月30日放送)

昭和15年 ― お菓子屋に入った糸子は店の商品棚が空っぽな事に気がついた。
「栗饅頭は?」糸子はお菓子屋の女将に尋ねた。

「栗饅頭なんかもう置いてへん。この頃はこんだけや」
女将は店に置いてある僅かな大福をアゴで指した。
「…ほな、この大福あるだけ」仕方なく糸子は店にある大福を買う事にした。
栗饅頭が買えない事で糸子は政府に不信感を募らせた。
そんなみみっちいことで日本はホンマに勝てるのか?

「栗饅頭くらい好きなだけ食わせろちゅうんや!何が大東亜共栄圏の盟主や!アホらし!
国民を絞り上げることばっかり考えよってからに!」
糸子は自分の店に帰ってからも文句を言っていた。
「先生、声が大きいです!」縫い子の昌子が指摘した。
「しょっぴかれるで?姉ちゃん」妹の静子も困った顔で糸子を注意する。
「せやけどそう思わへんか?…あ、中村君、これ男の人らで食べ。
昌ちゃん、二階お茶もって行っていて!」
糸子は大福を中村に渡し、仕事を再開させた。

昭和15年、7月からの七・七禁令(贅沢禁止令)により、100円以上の服を売ってはいけなくなっていたが糸子は闘志を燃やしていた。
上等や!受けてたっちゃる!
糸子は100円以下で出来る限りの服を作っていて客から喜ばれていた。
客達は服の礼にと野菜やら柿やらを店に置いていくのだった。

「先生、なんぼ何でも無茶です!30円の服に15円の生地使てこんな仕立てをきっちりやってたんじゃ利益なんか出ません。先月のワンピース一着あたりの利益、なんぼか知ってますか?」嬉しそうに貰った柿を見てる糸子に縫い子の昌子が目くじらを立てながら言った。
糸子は首をかしげた。
「2円です。スカートは80銭、ブラウスは30銭」
「え!?30銭もあったん!?」糸子は驚いた。
「30銭もちゃいます!30銭“しか”です!…そら、お客に喜んでもらうんも大事です。
けどこんだけ繁盛してこんだけ働いてこれしか儲からんちゅうんは間違うてます」
「…その分、柿やらなにやらもろてるやろ?
ウチが縫い子の子らにひもじい思いさせてるか?」糸子は子供みたいに反論したが
「手土産に柿が貰えるちゅうんと店の経営はそもそも話がちゃう!」昌子は一蹴した。
「…今はええんやそれで!…あの…うん…お国の非常時やろ。
儲けはのうてもお客さんに喜んでもらう、そうすることでお国のためになるんや」
糸子が自信ありの表情になったので静子と勝は吹き出した。
「また適当な事言うとるで(笑)」勝がおかしそうに笑った。
「姉ちゃん、昼間問いうてる事ちゃうんやん」静子も笑う。

すると玄関から直子の泣き声が聴こえて来た。
次女・直子を預けていた女性がウンザリした表情でため息をついた。
「明日からもうよう預からんわ。いろんな子を預かってけど直ちゃんは…桁が違うわ。猛獣や。ほとほと降参や」女性は直子を糸子に返した。
「これ!柿!もって帰って!」糸子は貰った柿を渡そうとするが
「ええわ。直ちゃんは今日限りで勘弁して…」女性は疲れた表情のまま帰って行ってしまう。
糸子は優子を送り届けてくれた善作にも直子を預かって貰えないか尋ねたが優子一人で手一杯だと断れる。
昌子含めて4人の縫い子が住み込みで働いているため、夜は代わりばんこで子守りができたが
昼はさすがに相手している余裕はなかった。

そんなある日、糸子は善作から電話で呼び出された。
「こんにちわ」糸子が座敷に入ると善作と和服姿の男性の2人が待っていた。
和服の男は善作の古い友人で河瀬という名前の生地問屋の大将だった。
「ここに一本だけ金糸が入ってますやろ?これでこの生地は贅沢品やちゅうことで販売禁止を食ろてしもたんやし」河瀬は糸子に生地を広げて一本の金糸を指差した。
「え?こんだけで?たった一本だけですやん!」糸子は驚いた。
「そういう指定を受けてしもうたらどないもでけへんやし…けどこれ物はええやろ?」
「うん上等です。ちょっと前やったらうちもようこんなの使てました…ワンピースでもスカートでもなんでもいける!こんなんが一番都合がええんですわ(笑)」

「お前、買うちゃれよ。大将、困ってんや。これと同じもんが倉に山ほどあんねん。
これ全部売れんとなったら店えらいこっちゃ」横に座っていた善作が糸子に言った。
「…正直、もう首くくらんとあかんやわ」河瀬が力なく笑う。
「こんだけどないか隠したら使えるやろ?物はええねん!客かて喜びよるで」
善作の話を聞きながら糸子は真剣な眼差しで生地をじっくり観察した。
「わかりました。とりあえずいったんもろて何ぞこさえてみます」
「おおきに!頼む!この通りや!」河瀬は両手をついて礼を言った。
「…ところで大将、お宅に子守りでける人いてはりますか?」糸子が尋ねた。

糸子が上機嫌で反物を持ちながら歩いていていると木岡保男が尋ねてきた。
「糸ちゃん、えらい嬉しそうやな、なんぞええことでもあったんけ?」
「そやねん、直子預かってくれる人みつかってん!」
「…そら、また気の毒なこっちゃの」保男は目を逸らした。
「なんやて?かわいいやろ?うちの子?」糸子は保男を睨んだ。
「かわいいけどな、うちには近づけんといてな!売りもんがあるよって(笑)」
木岡履物店の女将が下駄を見せながら糸子に言った。

夕方になると一人の少女が泣きながら直子を小原洋装店に連れてきた。
「大将に言われて子守りしちゃたけんど…直子ちゃん、何回言うてもおさげ引っ張ってくるし、ひっかいてくる…(泣)」
「堪忍なぁ。おばあちゃん、なんか甘いものないけ?」
糸子は直子を昌子に預けて、ボロボロになっていた少女に詫びた。

夜、生地を目の前に目をつぶって考えていた。
どないかなる。…絶対に何か方法があるはずや


【NHK カーネーション第51回 感想・レビュー】

カーネーション、今日も面白かったです。
面白かったんです…が!猛獣と称され、近所からも遠慮される程の暴れっぷりをもう少し観たかったです。朝起きたらミシンが破壊されていたとか、柿が全て食べられていたとか(笑)
その直子ちゃんと儲けの問題を抱えた糸子を支える縫い子の昌子さん、いいキャラですね。
結局、経営とか進歩がみられない糸子をよくサポートしてくれてますね。「そもそも話がちゃう!」ってタメ口になってるし(笑)