カーネーションあらすじ 『薄れゆく希望』 第70回(12月22日放送)

昭和18年9月-善作が亡くなった事を知らせるための葉書を糸子は勝に何回も送るも勝からの葉書には『おとうさんは達者ですか』と書いてあった。
糸子が勝からの暢気な内容の手紙を読んでいると優子が学校から行進しながら帰宅した。
「お母ちゃん、ただいま帰りました!」ビシっと糸子に敬礼した。

優子は部屋に戻ると頭にハチマキを巻き竹を持って再び一階に降りた。
「お母ちゃん!優子はお外で訓練をしてきます!!」
仕事の指示を静子達に与えていた糸子に優子は敬礼をした。
「いっちょいで」糸子は返答すると構わず仕事の話を続けた。

「やあ!やあ!やあ!」
裏通りでワラに竹の棒をさす優子と友人2人。
「う!花子さん!ミヨさん!うちはもうあきません…」
優子は突然胸を押さえて倒れ込むと友人2人が優子を支えた。
「なにを言うてるの!あきらめたらあかんよ!」3人は小芝居を楽しんでいた。
しかし優子は、自分達を見る妹・直子の存在に気がついた。
「なんや直子!こっち見んとき!!」

この頃はもう商店のほとんどの店が閉まり、配給もどんどん減っていた。
食べ物はどうにかして自分達で手に入れなくてはいけなくなった。
糸子達は、庭に野菜を植えたり、肌着や靴下を作って百姓を訪ねて直接食べ物と交換してもらうようになっていた。

「あんたらなんでうちが糸子っちゅうか知ってるか?」
準備できた靴下や肌着を風呂敷に摘めながら糸子が縫い子達に尋ねた。
「はあ?しりません」昌子が答えた。
「一生、糸で食べて行ける様にちゅうて神戸のおじいちゃんがつけてくれてくれたんや」
「へぇ~」縫い子達は一斉に感心する
「ありがたいこっちゃで。糸ちゅうのはホンマこないして潰しがきくさかいな」

百姓の所へ行く縫い子達を見送った糸子は寝込んでいる祖母・ハルに粥を食べさせていた。
「はあ…はよ天からお迎え来んかいな」ハルは上を見た。
「来るかいな。まだこんなお粥さんかてようさん食べれるのに…」糸子は呆れ顔で言った。
「…役も立たんのにお粥さんばっかり食べて、長生きして…ふん迷惑な年寄りやで」
「お父ちゃんのひがみ根性はお父ちゃん譲りやってんやな」
「善作がしんでしもて世の中、戦争ばっかし…うちら生きちょって何の楽しい事あるやら…」しかし糸子が粥を差し出すとハルはパクリと口に入れたので糸子は呆れる。
「食べてんがな…」

糸子が作業していると優子が走って帰ってきた。
「ただいま!うち映画行きたい!明日、集会場に来るやんて!」
「なんや戦争映画や…あかん。お母ちゃん忙しいんや」
優子から渡された映画のチラシを見た糸子は却下した。
「嫌や!なあ!お母ちゃん!うち映画行きたい!」
「うるさい!」
その後も優子はめげずに騒いでいたので糸子は優子と直子を映画に連れて行くことにした。

集会所についた糸子は優子に尋ねた。
「面白いやろか?」
「面白いに決まってる!絶対面白いに決まってる!」優子は目を輝かせて答えた。
すると映画が始まり、スクリーンには兵隊の映像が映し出された。

>おもろない…
糸子は、映画が始まって早々に寝ることにしたが直子が外に出ると言い出す。
「優子、お母ちゃんら外に行ってるよってな」糸子は優子を残して外に出た。
すると後から優子も集会所から出てきた。
「どないしたん?」糸子は優子に尋ねた。
「優ちゃんも、もうええ…」
「面白ないか?」
「うん」

集会所からの帰り道、優子が糸子の手を握りながら言った。
「優ちゃん、もっと楽しいのんが見たい。綺麗な映画がみたい!」
「綺麗な映画ってどんなん?」直子が質問する。
「綺麗なお姫様が綺麗なドレス着て出て来るんや」

糸子は優子達と話していると後ろから憲兵に追いかけられている男性が逃げてきた。
「まてー!!!こらー!!」「何や?アカけ?」
男性は憲兵に捕まると暴行を加えられしまう。
糸子は見えないように優子達を抱きかかえしゃがむ。
「お母ちゃん!怖い!」大泣きする優子に
「アカて何?」と不思議がる直子。
「優子、アカにしろ混ぜたら何色になる?もっと足したら?」
糸子は優子の気を紛らわせるためのクイズを出すのだった。

― 翌日、糸子は優子に色鉛筆をプレゼントする。
「綺麗な絵をぎょうさん描いて直子と聡子に見せちゃり」
糸子は嬉しそうに色鉛筆で落書きをしている優子に言うと昌子が小声で尋ねて来た。
「なんぼしたんですか?あれ…今どきあんな上等…10円はしたでしょ?」
「はあ~!!」糸子は昌子の質問をあくびでごまかし店を出た。
すると店の前を通り過ぎる木之元栄作と木岡保男が糸子に声をかけてきた。
「おう糸ちゃん!今から祭りの寄り合いや!(笑)」
「ほうか。がんばってな(笑)」

若い男はみんな戦地に行ってしまい曵き手は年寄りばかりになっていた。
「ほんでも“だんじり”は何があっても曳かんならんもんや」糸子は空を見上げた。
>そうゆうもんや


【NHK カーネーション第70回 感想・レビュー】

今日は完全にツナギみたいな回でしたね。
これといったエピソードもなく、とりあえず戦争によって食べる事が難しくなってきたということや、国民学校の教育、町の様子とか?
ドラマの中で「アカ」と呼ばれた男性が捕まってしまいますが…何か知りませんでした。
アカって戦争に反対するの人の事を指すようです。赤旗からきてるとかきてないとか。
まあ、とにもかくにも今日の優子ちゃんの演技する演技が抜群でしたね。
「もうあきません(棒読み)」に笑ってしまいました。
優子が映画をみてショックを受けたのと色鉛筆に喜ぶ対比が良かったです。
恐らくもう敬礼とかしなくなったのでしょうね。