カーネーションあらすじ 『生きる』 第74回(12月27日放送)

昭和20年3月15日、明け方に警報が解除され糸子達は家に戻った。
「お父ちゃん、また会えたな」
糸子は位牌と写真を丁寧に包むと非常袋に入れた。

それまで週1回だった防火訓練は週2回になった。
女性達は的めがけてバケツの水を順番にかけ婦人会の澤田が声を張り上げていた。
すると女性の一人が倒れこんでしまう。
「大丈夫け?」木岡美代は倒れた女性を気遣ったが
「甘ったれるな!それでも日本の女か!?」澤田が大声を出した。
「貧血や!見て分からへんのけ?」
「貧血なんか起してたら焼かれてまうちゅうんや!」
>せや、バケツの水なんぞ、なんぼ撒いた所で、らち明くかいな…

― 糸子は小原家の全員を部屋に集めた。
「片っ端から頼み歩いたら一件使てない家を貸してくれるちゅう人が見つかってん。
おばあちゃんとお母ちゃんと子供らはそっちで暮らす様にしよ。
絶対、その方が安全や。うちらは仕事があるさかい、店残らなしゃあない。
その方がいざちゅう時に逃げやすい…りんちゃん、幸ちゃん、トメちゃん」
「はい!」
「あんたらは週3回家主さんの畑仕事手伝い。
その代わり、食べ物分けてくれるちゅうて話つけてきたさかい」

「その家はどこにあんの?」千代が不安そうに糸子に尋ねた。
「山中町の山奥や…」糸子が説明した。
「うちは嫌や!うちはこの家にいる!」祖母・ハルが口を尖らせた。
「ばあちゃん、そんな事言わんと…」静子がなだめたが
「行きたかったら勝手に行ったらええがな!」
「チッ!」糸子は舌打ちをして部屋を出た。

「離せ!糸子!うちは行かへんちゅうてるやろ!?」
糸子達はハルを無理やりリアカーに乗せた。
「トメちゃん!早よ出し!!」糸子はそのまま出発するように指示をした。

こら!何すんねん!覚えておれよ~!アホーー!
ハルは糸子に文句を言いながらリアカーで運ばれて行った。

糸子はハルを無事(?)送り出すと食料のチェックを始める。
>食べ物…あとはとにかく食べ物…
「こら助かるで!今、こんなんどっこも売ってないさかいな(笑)」
借りる家の持ち主は糸子が持ってきた肌着等を見て喜んだ。
「ほんで、あのご主人…ものは相談なんですけど
うっとこはとにかく大所帯やよって食べ物がようさんいるんですわ」
糸子は縫い子達に今日から畑仕事を手伝うので食べ物を分けてくれるよう頼んだ。

>よっしゃ!よっしゃ!よっしゃ!
>こんでしばらく、どないかなる!
糸子は分けてもらった野菜達を自転車で家に運び入れた。

昭和20年6月 ― 警戒警報が日増しに増えてくるようになった。
朝昼晩と警報が鳴るので夜はろくに寝れず昼も休む訳にもいかず糸子は疲労していった。
梅雨に入ったある雨の日、糸子は仕入れた米を千代の元に運んだ。
「お母ちゃん、その手、どないしたんや?」糸子は赤く腫れた千代の手を見て驚いた。
「これか?ムカデにかまれてしもたんや~」
「うわ~やっぱり出たか!」糸子は借りるときに注意された事を思い出した。
「もうちょっとしたらそこの川で蛍が出るんやて」千代は糸子に言った。

夜、杖をついた男が道の脇の箱のような物に座っていると
町民に追いかけられている人間(奈津)をみかける。
男は、追われていた奈津を助けた。
「腹へってんけ?…食わしちゃら!来いや」
男が手を差し出すと奈津は恐る恐る手を握るのだった。

昭和20年7月 ―
>警報は朝からひっきりなしで…なけなしの食べ物をあっちへ運びこっちへ運び…
>食べてへんし…寝てへんし…なんやもうモノが考えられへん様になってました。
食料を千代のところに運び入れた糸子は軽い貧血を起してしまう。
そして自分の店に帰ると一人で床に寝転んだ。
>あ、結局、ホタルって見れたんやろか…?

すると男性が店に訪ねてくる。
「ごめん下さい…小原勝さんのお宅でしょうか?」
「はい」糸子は起き上がり店に向かった。

「公報が届いてます…ご愁傷様です」
男は一通の茶封筒を糸子に渡すと一礼して店を出て行った。。
ご苦労さんです…
糸子は呆然としながら『小原糸子殿』と書かれた封筒を見つめた。


【NHK カーネーション第74回 感想・レビュー】

奈津、まさかの料亭の女将からの転職。
その奈津を助けた謎の男…何者なんでしょうかね?
いまいち画面が暗くて、顔はもちろん容姿もよく判りませんでしたよ…。
しかし、あの奈津がね~こんな風になってしまうとは…全く予想しておりませんでした。ここからの復活はあるのか見ものです。
明日は年内最後、そして前編ラストのカーネーションです。
後編がかなり面白くなるらしいと噂があるので超楽しみです。