カーネーションあらすじ 『愛する力』 第80回(1月9日放送)

昭和20年12月― 安岡八重子が笑顔で小原洋装店に駆け込んできた。
「パーマ機、やっと来たんです!」
「来たん!?パーマ機!」千代や糸子は八重子の報告に喜んだ。
「来た!ちゃんと使えるしな!これでパーマがやっとできるわ!」

八重子は礼としてパーマを無料であてるので今日、店に来るように言った。
「ほんま!?いやーどないしよ!パーマやて!」糸子と昌子はテンションが上がる。
そして糸子より先にパーマをあてることになった昌子は
昼過ぎ得意げな顔で帰って来るのだった。

糸子も小走り士で安岡髪結い店へ入り仏壇の勘助と泰蔵の写真に手をあわせた。
「勘助、泰蔵兄ちゃん…うちもいよいよパーマあてんねんで(笑)」
「失敗したら2人に怒られるさかい絶対失敗でけへんわ」八重子も笑った。
「…おばちゃんは?」糸子は玉枝の姿が見えなかったので八重子に尋ねた。
「上…勝手にパーマ機買うたんが気に食わんらして…降りてけえへん様になってしもた」
「そうか…」
「せやけど、かまへん。うちの仕事や。ウチの好きにさしてもらうわ!」

「はい!でけたあ!」八重子が目を閉じている糸子に言った。
糸子は目を開け鏡の中に映る自分の髪型にはしゃいだ。
「はあ!いや~これうち?アハハ!この辺、ごっつオシャレやん(笑)」
「うん、よう似合うてるわ(笑)」
「八重子さんおおきにな」
「こっちこそや!あない言うてくれんかったら一人でここまでようせんかったわ」
「…いやいやいや八重子さん!これからやで!」
「せやな!まだ昌ちゃんと糸ちゃんのパーマあてただけで…こんなん言うてたらあかんな」
「うん!うふふふ」糸子は再び鏡を嬉しそうにみた。

>その年の大晦日の夜、ラジオで紅白音楽試合ちゅうのがやってました。
糸子達は年越し蕎麦を食べながら楽しそうにラジオを聞いていた。
「赤い~リンゴ~に~唇よせて~♪」
直子がラジオにあわせて大きな声で歌い始めると優子も同じように歌いだした。
>来年はもっとええ年になります様に…

― 安岡家では八重子が一階から二階の玉枝に声をかける。
「お義母さん~!年越し蕎麦食べへん?」
しかし、二階の暗い部屋で横になっていた玉枝は返事をしない。
「…ええわ。たべよう!」八重子は、息子達(太郎、次郎、三郎)に言った。
>みんなが笑って暮らせる年になります様に…

昭和21年2月 ―
小原洋装店では軍需用の生地で作った服を売っていたが客は日増しに増える一方で子守担当だった“りん”も縫い子に復帰しなくては間に合わないようになっていた。
そのおかげで優子と直子は暴れ放題になり、糸子達は再び手を焼く事になっていた。
「このほんまに!!外で遊んできい!」
糸子は物差しで家の中で大合唱する優子と直子を無理やり遊びにいかせた。
店に戻ると1人の男性が店をジロジロ伺っていた。
「ここは小原勝さんのお宅ですか?」
「…はい」
「はじめまして…わし勝さんと同じ舞台におったもんです」男は笑顔で言った。

― 店の奥に通された男は嬉しそうに糸子に話し始めた。
「繁盛されとって何よりですわ…あいつ、よう店の事心配して言うてたさかい」
「主人とはどこで?」
「最後の湖南省です…大陸の」
「そうでしたか…おせわになりました。糸子は頭を下げた」

「ええ奴でした。最後の最後までのんきで…」
「は?のんき?」
「いやいや(笑)…ホンマはあいつなりに辛かったと思うんです。
けど傍目ににはなんちゅうか…どうみても…うーん…」
「…上機嫌?」糸子が言い当てる。
「そう!ああ!そうなんです(笑)」
「わかります。フフフ(笑)」

「これを返しに来ました…あいつが一番大事にしてたもんさかい…」
男性はポケットから紙で包まれた物を糸子に差し出した。
包んであった紙を開けると中から昔、正月に撮った家族写真が出てきた。

― 男性が帰った後、糸子は一人縁側でボーっと空を見上げていた。
そして火鉢に勝の浮気写真を入れ、燃やしはじめた。
「しゃあない…堪忍しちゃら」
>うちはこの写真をやっと燃やす事がでけました。

「はあ…」
大きくため息をつくと静子が呼ぶ声がしたので糸子は返事をした。


【NHK カーネーション第80回 感想・レビュー】

泰蔵兄ちゃんと八重子さんの長男が太郎なのは知っていたけど、その下が次郎、三郎て…。
なかなか読めない名前をつける現代とは違いますね~
太郎は、成長してどうやら超立派な青年になったようですね。
成長といえば、今日から優子と直子と聡子も成長してました。
あのやんちゃな直子役はカーネーション開始直後1~6話で糸子を演じた二宮星さん(ちゃん?)です。2人ともメチャくちゃ元気です(笑)善作がいたらもっと面白かったのに!
糸子が安岡家の敷居を跨ぐのって久しぶりな筈なのに…なんか笑顔で入っていきましたね。
昔、勘助が原因で玉枝に「二度とかかわらないで!」って言われたけど…
ちょっと不思議に思ったシーンでした。