カーネーション あらすじ 『隠しきれない恋』 第97回(1月28日放送)

― 昭和23年12月、周防は小原洋装店で紳士服の仕事を続けていたが
糸子は色々思うところもあって隣町に紳士物の別の店を構える事にした。
「あちこち天井腐ってたで!」内装工事前、大工の男性が糸子に説明した。
「ほな、ちゃんと直しておいて下さい。テーラーよって生地ようさん置くんですわ」
糸子は大工に注文を付けた。

「ただいま。団子買うてきたよって…」
糸子は店に戻り縫い子達に声をかけるが誰も糸子を出迎えたりしない。

「大工さんにはなきっちり直しおいてなちゅうといたけど…万が一雨漏りでもしたらすぐ言うてな。生地濡れたら大事やさかい。
ご近所さんにも一通り挨拶しといた。ええ人らやったで。『この街にもテーラーなんかができるようになったんか』ちゅうて喜んでくれたしな(笑)」
糸子は陽気に周防に新しい店のことを報告した。
周防はお茶を一口飲む。
「食べへんの?…団子」
「うんにゃ後で」
「食べて…おうちの分は別に買うといたさかい」
糸子は横に置いていた箱を差し出すと周防に寄りかかった。
>周防さんがおやつをこっそり子供らに持って帰ってるんを知ってました
>団子なんかもう今のうちは100個でも200個でも買えます。…店は繁盛してました。

― 夜、糸子と昌子は会計の松田から収支報告を受けた。
「今月の売り上げ参ります…婦人物7万2130円、ほんで今月の利益は2万8250円」
松田は分厚い札束を糸子の前に置いた。

― 糸子は安岡美容院を訪れパーマをあてられながら八重子に勝ち誇ったように説明した。
「うちも稼ぐだけきっちり稼いでるよって、恵さんもま差ちゃんもうちのやることに何も口出さんようになったわ(笑)」
「…ほうけ…開店はいつなん?」
「年明け。派手にやるさかい、また覗いて」
「せやけどうちとこはほら背広着る男いてへんしな…」八重子は無理やり笑顔を作った。

夕方、習い事へ向かう優子が家を出ると姉弟が家を覗いてる事に気が着いた。
「ちょっと待ち!何してんの?あんたら。」
優子が声をかけると弟が優子を突き飛ばした。
「そっちこそなんばしよっとや!?おいん父ちゃんば返せ!返せ!」
そして2人はそのまま逃げていってしまう。
優子は呆然と逃げて行った2人を見ていた。

―昭和23年12月30日-糸子は完成した店『テーラー周防』に周防を連れてくる。
「この机一つ勝て張り込んだよって…値は張ってもエエもんは古なってもエエやろ?
あれ不思議やなぁ。時計かて電気式やで?ネジ式は巻き過ぎたら壊れてまうよってな
そんでいつだぞや周防さんに直してもらった事あったな
フフッあれも恥ずかしかったなあ…(笑)」
糸子は饒舌に話していたが周防の表情が曇っているように感じる。

「…何で?…うち…何を間違えたん?」
「何も間違っとらんよ」
「周防さん…ホンマは…自分の店なんか持ちたなかったん?」
「夢やったばい。長崎におったときからずっと…」
糸子は店から飛び出して店の看板を見上げた。
>うちは初めて自分の看板を見上げたときごっつい嬉しかった
>ごっついごっつい嬉しかった。何がちゃうんやろな…

看板を見上げていると周防も出て来て看板を見上げる
「ごめんな周防さん、うち周防さんの夢叶えたんやのうて…取ってもしもたんやな」
周防は返答せずに笑顔を作った。
「そら自分やのうて、女の金で看板上げてもうたかて何も嬉しないわな」
「いーや…ありがとう糸子さん」
「…うちは…周防さんをホンマに幸せにはでけへんのやな」
糸子泣き出し周防に寄りかかる。
「おいも…おいもそうたい」周防は糸子を抱きしめた。
>その夜、うちは初めて無断外泊ちゅうのをしました。

― 翌朝、糸子が用意した書類に周防は捺印する。
「…ほな月々2000円の返済っちゅうことです」
「わかりました」
糸子と周防は最後に抱き合い別れの挨拶を交わす。
「おおきに」
「こっちこそ」
「さようなら。お元気で」
「さようなら。お元気で」

― 糸子が裏口から自宅に入ると毛布を被った千代が凄い剣幕で出迎えた。
「糸子!…どういうこっちゃ?朝帰りて」
「堪忍。ほんま堪忍!」糸子はそのまま走って二階の自分の部屋に駆け込んだ。
部屋に戻り三姉妹の寝顔を確認すると一緒に布団に横になった。
>うちはまた前に進みます。

【NHK カーネーション第96回 感想・レビュー】

へ?ひょっとしたら周防さんと糸子、今日でお別れですか?
昨日まであんなに熱くバトルしてたのに(笑)
うーむ…なんかちょっと残念。『悩んだらええ苦しんだらエエ』と組合長に言われるも…あんまりそうなってる感じが伝わってきませんでした。
ま、いっか。そういう内容が朝から延々と放送されても不快に思われる人も多いだろうし。
原作本に期待します。
さて、そんなわけで糸子の自己中が炸裂したわけですが、看板を見て自分の過ちに気づいたんでしょうね。『周防さんの夢を取ってしまった』という台詞がとても印象的でした。
つまり団子を持って帰っても子供も周防も嬉しくないわけなんですね。
賛否両論ある週でしたけど、辺にスーパーマンのように描かれてなくて私は好感が持てましたし、今日の糸子は見ていて切ない感じが本当に痛々しかったです。周防さんは、奈津と一緒に終了なんでしょうかね?