カーネーション あらすじ 『あなたを守りたい』 第115回(2月18日放送)

「妹が大変、お世話になっております!」
優子は満面の笑顔で直子の百貨店の支配人に挨拶をした。
「こんなお姉さんに手伝ってもらえるんだったら小原君も安心だよね」
>無敵の外面を武器に優子は百貨店の支配人にも気に入られ
>晴れて直子の店に立つ事になりました。

「へえー!凄い服!ねえ?これが今の流行なの?」
女性二人組みの客が店に飾ってあった服に驚いて優子に尋ねてきた。
「ええ。何だかかカラスみたいですけど」
優子は女性客の笑わせた。
「…だけど、お客様。今、私が着ているのも、うちのデザイナーの物でございますのよ」
「へえ~!あなたが着るとまともに見えるわね!」
女性客は優子の着ている服をまじまじと見て感心する。

「…せやから、あない客に媚を打ってもらわんかてええちゅうてんねん!ウチはウチの服を分かってくれる人にだけ着てもらえたらほんでええ…よう分からんおばちゃんらまで頭下げて来てもらおうとは思わへん!」
先ほどの優子の接客が気に入らなかったらしく、直子が優子に文句を言ってきた。
優子は店内に誰もいないことを確認すると手にしていた書類で直子の頭を叩いた。
「痛っ!!」
「このクソガキ!いつまで甘ったれてんや!これは商売なんや!腐れ芸術家気取りもええ加減にしい!」優子が岸和田弁に戻って直子を叱ると
「やあ小原姉妹~、どうだね調子は?」支配人が現れた。
「どうも。おかげさんで何とか頑張っております(笑)」優子は笑顔で出迎えた。

>ところで聡子が東京に行く事になりました。
>大阪府大会で優勝した聡子は近畿大会も優勝し
>なんと全国大国へ出場することに事になったそうです。

「ここやねん。入って、入って。遠慮せんと」
東京駅まで迎えにきてもらった優子に連れられ聡子は直子のアパートにやって来た。
「お邪魔します」
「うち、店にすぐに戻らならんよって出るけど好きにしといてな。
お腹すいたら何や適当に即席ラーメンでも食べといて」
「うん。ありがとう。いってらっしゃい」
優子を見送った後、聡子は直子の部屋を見渡した。

>試合会場の近くホテルでもええもんをなんでか知らん聡子は、姉ちゃんらの部屋に
>泊まりたがって世話の一つでも焼いてもらえるでもなく…
>その部屋から毎日会場に通って…

― 聡子が来て数日、店で客と打ち合わせをしている優子と直子の前に聡子が現れた。
聡子は大きい荷物を抱えながら優子に手を振っていた。
「どないしたん?聡子」優子は打ち合わせを中座して聡子に話しかけた。
「優勝した。全国一位や!」
「優勝!?すごいやん!」
>さすがにその日は仕事を早く切り上げ優勝のお祝いをしちゃあたそうです。
>ところがアホの聡子は岸和田に電話の一本も入れよらんかったさかい
>ウチが知ったんは…

「お久しぶりです!ワシは中学時代の顧問です!やりましたね!聡子さん!
全国大会優勝!快挙です!おめでとうございます!」
店で寝ていた糸子を起した急な来訪者が嬉しそうに糸子に報告をした。
「何や…ほんな事かいな…本人帰って来てから直接言うちゃって下さい」
糸子は、だるそうにそう言うと戸を閉め店に入っていた。
>うちは睡眠不足のとこ起こされたんでほんな調子でした。
>とはいえ、よう考えたら確かに凄いこっちゃ…

「ただいま!」聡子が笑顔でオハラ洋装店に帰ってくる。
「おばあちゃん!聡ちゃんですよ!」昌子が帰宅した聡子に驚いた。
「聡子~!よう頑張ったな~偉かったな~!」千代は涙を流して孫の帰宅を喜んだ。
「おばあちゃん!ありがとう!」
店の従業員達に囲まれ祝福されていると奥から糸子があらわれる。
「おかえり。あんた、ごっついな~全国一位か」
しかし、糸子は、そのまま仕事に戻ってしまう。
聡子は祝福されながら糸子が仕事をしている姿を目にする。

喫茶店“太鼓”では、木之元栄作、木岡保男をはじめ近所の人達が聡子の祝賀会を開き聡子の全国優勝を祝福した。しかし、その祝賀会には糸子はいなかった。
―夜、聡子は一階から聞こえるミシンの音を寝ながら聴いていた。

翌日、ラケットを置いて正座していた聡子は糸子に笑顔で伝えた。
「あんな、お母ちゃん…うち今日かぎりで…テニス辞めるわ」
「はあ?何でや?せっかくあんたここまで来て何で辞めんや?スカウトかてあちこちから来てんやろ?…実業団かて入れるかもしれんのに…もったない」
「もうええんや。…やれるとこまでやったよって(笑)」
「いや、せやけど…」
「…もう寂しい…寂しいさかい」聡子の目に涙が溜まっていた。
>ウチは何も気付いてへんかってけど、上2人の取っ組み合いの横で
>いつもヘニョヘニョ笑てたこの子にも、いろんな思いがあったようでした。

「やめる!?なんで?」夕食の準備をしていた千代は驚いた。
「もう全国一位取れたよって」
聡子は、千代の作っていた料理をつまみ食いしながら笑って言った。
「やめて何すんの?」
「そら…決まってるやろ。…洋裁や」聡子がニッコリと笑う。
「あんたまで洋裁かいな!」
「そら、ウチはお母ちゃんもお姉ちゃんらも皆そればっかしや。
うちだけずっと仲間外れやったんや…やっとや。…こんで、やっと仲間入れる!」
「ハッハッハ」聡子の晴れやかな表情に千代が笑った。


【NHK カーネーション第115回 感想・レビュー】

いや~安田美紗子さんの演技が良かったです。
「もう寂しい…」って声のトーンにやられました(ToT)
大好きなテニスで日本一になったけど、結局、糸子に姉達のように褒めてもらう事が出来ずに心が折れてしまったような感じで切なすぎです。
けれど、そこは勝の血を濃く受け継いでいるので切り替えて、洋裁をめざすとは流石。
来週から修行とかが始まると思うのですが、ほっしゃん。の所に行くのかな?
安田美紗子さんって、『アッコにおまかせ』くらいしか見てなかったけど…いや、本当に聡子がハマリ役だと思いました。