カーネーション あらすじ 『鮮やかな態度』 第118回(2月22日放送)

昭和39年9月 オハラ洋装店
「あの…どないでしょうか?」聡子は試着室にむかって声をかけた。
「あんた!どうゆうつもりやの!?こんなハレンチな服着れるわけないやろ!」
試着室から出て来た鳥山は聡子に向かって服を投げつけた。
「…ちょっと待って下さい!そらあんまりです!」
慌てて糸子は店の出口に急ぐ鳥山を引き止める。
「文句言いたいんやったらアンタ着てみ?あんな短いスカート膝丸出しやないの!」
「まあ、とりあえず座って下さい」
しかし、鳥山の怒りは収まらず『金輪際、店には来ない』と吐き捨て帰っていた。
「…『もう…来ん!』ちゅうた?」鳥山を見送った糸子が昌子と松田に確認した。
「…言いました」昌子が答える。
「やった!もう来えへえん!やったー!」

「ちゃんと鳥山さんに確認したんやろ?『こういうデザインにします』て」
糸子は泣いている聡子に確認した。
「うん…『あんたが思う通りにやってくれたらそんでええ』ちゅうてくれた」
聡子が鳥山に作った服を糸子は自分に体にあてた。
「まあ…ほんでも流石にこない短かったら着てみてビックリするかもしれへんなあ」
「ハレンチって言われた~」
「まあ脚でも腕でも出した事無いとこ出すちゅうんは恥ずかしいもんやさかいなあ…
丈はそこが難しいとこなんや。…勉強さしてもうたと思い」
糸子はそう伝えると聡子の部屋を出た。
「…どないや?」聡子の部屋の外で様子を伺っていた千代が糸子に尋ねた。
「心配いらん。大丈夫や。明日から祭やし」

― 昭和39年9月14日、祭当日
皆と一緒に“だんじり”を見る聡子の明るい表情を見て糸子は安心した。
>相変わらず祭りの日は朝から大忙しで入れ代わりでやってくるお客さんや
>一日居座る酔っぱらいの為にとにかく作っちゃ出す…失敗しても出す

「どやろ?」聡子が帰省していた直子に作った服を見せた。
「ええやん!アンタ、なかなかやるな」直子が褒めた。
「お客さんからは『ハレンチ』て言われてしもうたんやけどな…」
「ほんでエエねん。デザイナーがええ子ちゃんでどないすんねん」
続いて直子は丈を短くするアイディアについて聡子に尋ねた。
「うん、ロンドンの女の子らが今こんなん履いてんやし。ビートルズの記事とかみとったらなファンの子らとかよう写真に写っとるやんか?その子らが必ずこの丈履いてんやんか。
それがごっつ格好ええねん!…けど『そらロンドンの女の子やから似合うもんなんやで』お母ちゃんは言うちゃあた」
「あんたがロンドン風好きやったらひたすらロンドン風作っちゃあたらエエねん!そしたら勝手にロンドン風の客が集まって来る様になるんや」
「ほうなん?」
「お母ちゃんも姉ちゃんも客に媚売り過ぎなんや。あんなん聞いちゃあたらアカンで!」

― 夜、木之元と木岡が酔い潰れてる横で北村は糸子、直子と聡子に話をしていた。
>北村の一流デザイナー育成計画は案の定、挫折したそうです。
「すぐに一流育てれる思えへんかってけどボンクラばっか集まる思てへんかったわ」
北村が愚痴をこぼした。
「ほれみたことけ!せやから言うたやろ『そんな簡単ちゃう』ちゅうて」糸子が言った。
「『ほれ見た事か』これから人生、そればっかりで生きて行くつもりやろ?…簡単やないちゅうのは分かってちゃあんねん!せやけど、やらな分からへんやんけ!」

北村は最近不動産にも手を出し始めた事を話し始め、心斎橋の良い所に空き店舗があり糸子に買わないかと持ちかけた。その話に直子も糸子に買った方が儲かると薦めてきた。
しかし、その話を聞いた糸子は
「要ーらーん!アンタ、いつからそんな猿知恵働かせる様になったんや!」
そして楽して儲ける事ばっかり考えていたら北村の様に潰れると直子に注意した。

>こないして見ると毎年同じ繰り返しのようで祭もずいぶん変わりました。
>曳き手も町ごとにそろいの法被を着る様になって
>女の子もみんな当たり前の顔してだんじり曳いてます。
糸子は店の通りに出した長椅子に座って町の様子を見ていると隣に北村も座ってきた。
「あのよ…ずっと前から聞きたかったんやけどよ…」北村は硬い表情で話し始めた。
「なんや?」
お前よう…ワイ……………こ…この前、ごっつい安い絹買うたんやしよ!
偽物ちゃうかな~思てん、お前どう思う?」
「はあ?」
糸子は絹を火にあてると混ざったものだけロウソクで溶けると説明した。
北村の出した生地をロウソクにあてると生地はみるみる溶け出した。
「『正絹』言うたぞ!おっさん!」

― 翌朝、東京へ向かう支度をした直子は起きたばかりの北村に話しかけた。
「せやせや!昨日の話。心斎橋に秋物件あるちゅうちゃあたやろ?]
「あぁ…」寝てるところを直子に踏まれて起され、まだボーっとしている北村。
「あれな…もうちょっと置いといてくれへん?お母ちゃんには内緒で」
そういい残すと直子は慌しく家を出ていった。

「あーあ…もう行ってもうた…だんじりか…」
糸子は直子を見送ろうとするが、すでに直子は家を出て行った後だった。
「…何、にやけてんや?」糸子は一人でニヤニヤしている北村に気がついた。
「いやいやいや~何やろな~思てな(笑)」
「気色悪いな~」糸子はそう言ってわざと北村の脚を踏んだ。
「痛っ!お前!!」
すると千代が北村に話しかけてくる。
「北村さん、目玉焼きと卵焼きどっちにしましょ?」
「いや、もうそんな構わんといてください」
「どっちか?」
「ほんなら絶対目玉焼き!」
>祭りが終わったらまた普通の日ぃが始まります。


【NHK カーネーション第118回 感想・レビュー】

鳥山さんの行動は優子がされた時と同じ結果になってしまいました。
まあ、それはいいとして…最初の泣きシーンはどうなんでしょうか…涙が出てないで「うえ~ん」とか少し残念でした…でもまあ、聡子はハマリ役なので目をつぶりました。(笑)
祭りの夜、ほっしゃんは糸子に何を聞こうとしていたんでしょうか?周防さんの事とか?
でももう何年前?っていうくらい前だし…再婚話?あそこのシーンはちょっと手に汗握ってしまいました。
来週2月29日(水)に『スタジオパークからこんにちは』に糸子役の尾野真千子さんが出演するそうです。