カーネーション あらすじ 『宣言』 第138回(3月16日放送)

「ほんでも…よう頭下げへんで!頼むんやったらアンタ、頼んでや!」
娘達に宣伝協力を糸子は高山に押し付けた。
「わかりました。先生の代理ってことで」
そう返答すると高山は笑顔で店を出て行った。
>ほんな不細工な…あんなけ格好つけといて今更宣伝に引っ張りだすんけ…
>あんたも欲かいちゃあ損してたけどなあ…ウチも格好つけちゃあ恥かいてるわ

糸子は居間に飾っている北村の写真を見た。

― 数日後、高山は宣伝協力の返答を糸子に伝える。
「あっさりオッケーでしたよ」
「ほんまけ?」糸子は驚いて高山を見た。
「優子さんも直子さんもそうくるだろうなと思ってましたって。あと…聡子さんの方には優子さんから連絡を撮ってくださるそうです」
「聡子までロンドンから帰すんかいな…」
「そら絶対みものですわ!三人揃ってる所なんてみたことないですもん!」譲が興奮した。

― 昭和61年4月
「これ、ええやろ?ここがなこないになってるのがポイントや!」
糸子は新たにデザインしたドレスを譲たちに説明した。
「ホンマにようでけてますわ!」
栄之助達はドレスを見て感心する。

― 昭和61年6月
「やっぱしこっちの方がシャレてるんとちゃいます?」
孝枝がテーブルに広げられたロゴデザインについて意見を言った。
「まあな…ここの感じは確かにこっちのがいけど…」
糸子達の打ち合わせの横で里香は案内状の葉書を書いていた。

― 夜、風呂から上がった里香はキッチンで沢山の薬(サプリ?)を飲む姿をみかける。
里香はそんな糸子に声をかけられずじっとみていた

― ある日、糸子は膝をさすりながら辛そうにミシンをしていた。
「…先生、大丈夫ですか?膝…」
孝枝と浩二が心配して糸子に声をかける。
「ちょっとだけや…かめへん。この頃の子らにはおちおち仕事任せられへんさかい…」
糸子はそう言うと笑ってみせた。

その夜、夕食の準備を終えた里香は糸子を呼んだ。
「おばあちゃん、御飯でけたけど…」
「うん…イテテテ…」
糸子は立ち上がろうとするが膝の痛みに転んでしまう。
「おばあちゃん!!」
そのまま大の字で糸子は床に寝転ぶが心配した里香がかけよる
「…おばあちゃん…やめて」
「…何をや?」糸子は里香に尋ねた。
「見たくない。おばあちゃんが苦しんでる所…」
「ふふふ!ほうか!アンタにはうちが苦しんでるよう見えるんけ?…そら誤解や。
苦しんでなんかない、夢中なだけや。人間、ほんまに夢中な時は苦しそうな顔になるもんなんや!運動の選手とかみてみ…みんな試合中は苦しそうやろ?」
糸子は可笑しそうに笑ってみせた。
「おおきに、おおきに心配いらんで」
糸子が声をかけると里香は黙ってうなずいた。

― 昭和61年7月、ミッキーという外国人と共に聡子が店に姿をみせた。
>ブランド発表会が3日後に迫って聡子がホンマにロンドンから帰って来てくれました。
「明後日にはいよいよ目玉のワイドショーの出演があります」
高山は早速、聡子に今後のスケジュールを説明した
「ワイドショー!?」
「はい。3人に糸子先生をウチのお母ちゃんですと紹介して頂く形です」
「ワイドショーやて!お母ちゃん!」聡子は興奮して糸子に駆け寄った。
「…大きな声でいいな!緊張するやろ!」
>人生、何が起こるや解りません。
>お父ちゃん、お母ちゃん、勝さん、おばあちゃん…うち

「ワイドショー出て来ます」糸子は仏壇に手を合わせた。

― ワイドショー出演のために入りした糸子に高山が挨拶をしてきた。
「先生、おはようございます」
「おはようさん…優子と直子は?」
「もう入られてます。今、呼んできますから」
「呼ばんでええ!どんな顔して会うたらええか解らんよってその辺散歩しとくわ」
しかし高山達はウロウロされては困ると控え室にいるように頼んだ。

― ワイドショーの収録が始まり、ステージには司会と優子、直子、聡子が座っていた。
司会「大阪岸和田に生まれた三人姉妹が揃って世界で活躍するファッションデザイナーになる一体なぜそのような奇跡のようなことがおこったんでしょうか?その謎を解き明かす方に今日はお越し頂いております」
ステージの様子を舞台袖から観ていた糸子はしっかりと隣の里香の手を握っていた。
「…それでは3人のお嬢さんからご紹介をお願いします!」

優子「小原家にはもう1人のオハラがいるんです
直子「人生の師であり仕事の大先輩、母親というより父親という感じの人」
聡子「ホンマに怖い、子供の頃からとにかく怖い…けど大好きです」
三人「せーの…お母ちゃーん!」

「はーい!」
糸子は目を潤ませながら返事をして拍手の中、スタジオに登場した。
司会「小原さん姉妹のお母様、小原糸子さんでいらっしゃいます!」
「小原糸子でございます。よろしゅうお願い致します」
糸子は丁寧に頭を下げた。
「もう一度おおきな拍手をお願いします!」
司会がそう言うと観客の拍手が一層大きくなった。


【NHK カーネーション第137回 感想・レビュー】

カーネーションの楽しみ方、やはり夏木マリさんになって私は変わりましたね~。
尾野真千子さんの糸子の時は、豪快で情に厚い糸子の人間模様や難題を切り抜けるエピソード等を楽しんで観てましたが、夏木さんの糸子は、とにかくセリフが見所になってます。
「人間、ホンマに夢中なときは苦しそうな顔になるもんなんや」
…素晴らしい。先日お亡くなりになりましたアップルのCEOスティーブ・ジョブズが言いそうな言葉です。
スポーツ選手が苦しそうな顔とは違う感じもしますが…
話題は変わりますが、今回、途中で里香が優子に送ってもらった服(?)を選んでTV局に入るのは、どういう心境の変化なんでしょうか、そこがイマイチわからなかったです。